BBC Japanが過去に報じた生物化学兵器に関するファクトチェック記事

2022/3/15付けでBBC Japanが記事にした「ロシアのプロパガンダをファクトチェック」したものです。

及川幸久氏のチャンネルで紹介されていた生物兵器研究所についていろいろググっていたら辿り着いた記事です。

この中で、米国防総省がウクライナと交わしたとされる契約書がリンクされていました。

記事では、「米国防総省は、2005年からウクライナ保健省と連携し、同国の公衆衛生研究所の改善に取り組んでいる。」としていました。
(ここでリンク先へいけます)

リンク先は米国政府機関の公文書。
これが米国が生物研究所に公的に支援していることの証拠です。

しかし、この事実は否定しないでしょう。
なぜなら、「公衆衛生研究所、生物研究所」という名目のようですから。


英語と日本語の字面について

英文を日本語に訳すにあたって、どういう表現になるか。
日本語は特殊です。
英文も日本人からすると難しいです。

日本語で生物研究所と生物兵器研究所では意味が違うように感じます。
あるいは、公衆衛生研究所ならソフトな感じもします。
平和的で、自然発生的ウィルスに対する研究という意味にも感じます。

BBC Japanの記事では「同国の公衆衛生研究所の改善」としています。

公衆衛生研究所:Public Health Laboratory
Healthは健康などを指します。
Laboratoryは実験、研究などを意味します。

WHOは国立公衆衛生院を「School of Public Health(公衆衛生大学院)」と紹介しています。

現在の国立感染症研究所は「National Institute of Infectious Diseases」と表記しています。


生物研究所の英語

生物研究所と言われれば、兵器ではないと感じます。

生物研究所:Institute for Biological Research
他には、
biological laboratory:生物学実験室
Institute of Biology:生物学研究所

のような表現になります。


生物兵器研究所の英語

では、「生物兵器研究所」なら間違いなく兵器でしょう。
公衆衛生でも何でもない。

生物兵器研究所:biological weapons laboratory
biological weapons research center:生物兵器研究センター
biological weapons research laboratory:生物兵器研究室

以上のような字面になります。


契約書の中身


p4は契約書の冒頭です。
「 Biological Weapons 」とあります。
Biological Weapons:生物兵器
Weaponsは兵器です。

これは、米国国防総省とウクライナ保健省との間で締結された生物兵器の開発に使用される可能性のある技術、病原体及び専門知識の拡散防止分野における協力に関する米国国防総省とウクライナ保健省との間の協定
ということです。

BBCはこの契約書の研究を「公衆衛生研究所」と言っているのです。

どう考えても公衆衛生や健康の目的とは思えない英文なのです。

契約書の要点まとめ

第1条第1項 ウクライナ保健省に無償で援助を提供

第1条第2項 本契約に基づき提供されるすべての資材などの利用目的は
病原体及び専門知識の拡散を防止
すること
生物兵器の開発に使用される可能性のある技術、病原体および専門知識の拡散を防止する
第3条第1項 米国国防総省の総費用は、最大15百万米ドル
第3条第2項 米国国防総省がウライネ保健省に提供する支援には、協力的な生物学研究、生物学的脅威物質の検出と対応、およびこれらに限定されない
第3条第3項 米国国防総省は、当事者の書面による合意を条件として、その裁量により、ウクライナ保健省に他の種類の援助を提供することができる

第4条第5項 生物学的脅威が存在する場合、ウクライナで収集された危険な病原体株の要請されたコピーを米国国防総省に移送する
米国国防総省と情報を共有するもの・・・ウクライナまたはその指定代理人の健康状態、ウクライナにおける病気の発生を診断し監視する



デイビッドマーティン博士が言っていたこと

デイビッドマーティン博士はヨーロッパ議会で、
「ファウチの小切手によってNIAID(アメリカ国立アレルギー・感染症研究所)の財務諸表と生物兵器開発のもう一つの財務諸表の両方が1$単位で一致する台帳があるんだ」
「そうした裏の財務諸表があり、それが2005年から続いてきた」
というふうに彼は言っています。

これと符合するのが今回の契約書。
2005年に結ばれています。

勝手な憶測ですが、おそらくこの文書を言っているのでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?