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子宮頸がん検診に思う

 1月21日に開催された「がん対策連携シンポジウム」で注目すべきは、宮下宗一郎知事の発言。
「青森県のがん検診受診率は全国平均と同等以上であるのに、死亡率は2004年から19年連続で全国で最も高い」に重要なヒントがある。
 つまり青森県の場合「がんリスクの高い年代の人が検診を受けてこなかった」という仮説が立つのではなかろうか。

 健生病院健診科の子宮頸がん検診を実際に担当していると、高齢の受診者が多いことに気づく。
 手を引くお嫁さんは「私は受けなくてもダイジョウブ!」とおっしゃる。その自信は何処から来るのだろうか?
 国立がんセンターのホーム頁には「検診対象は20から69歳、健診間隔は2年が望ましい」とある。

 2022年3月に策定された県の要綱は、国の指針で推奨される五つのがん検診(胃がん・大腸がん・肺がん・乳がん・子宮頸がん)のみを行うよう求めている。
 卵巣がん検診は含まれない。

 要綱策定メンバーで県がん検診管理指導監の斎藤博氏は「がん検診のアウトカム(成果)は、がんの発見ではなく、死亡率を下げることだ」と言い切る。
 その辺を知るには、斎藤先生の著書『がん検診は誤解だらけ―何を選んでどう受ける』がお勧めである。

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