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トランスジェンダーになりたい少女たちの波紋 書店主の土下座声明を翻訳した

令和のホラーはDからTへ

『トランスジェンダーになりたい少女たち』(産経新聞出版)の反響は大きいです。版元の産経新聞には出版中止を求め脅迫も起きています。

「ヘイト本」と声は大きいがアンチの大多数が本書を読んだこともないのでしょう。私もXに投稿したところアンチと思しき人物が反応しましたが、どの記述が「ヘイト」なのか説明はありません。

恐ろしいのはシーソーブックスという書店が好意的に紹介したところどうも抗議を受けたらしくお詫び文を投稿しました。

これだけの投稿で土下座とは恐ろしい。
全文はこちら。

お詫びというよりも命乞いのような内容です。かつての名著『同和はこわい考』ではありませんが、DからTですよ。「Tはこわい考」の時代になりました。

土下座声明文を翻訳してみた

ではこの声明文はどんな意味、意図があるのか監訳を担当します。パラグラフごとに分けていきます。

ホンネ訳→すみません、ごめんなさい、許してください、お願いします。善悪なんて関係ありません、悪いです。私が悪いです。お願い、そんなつもりじゃなかったんです。許してください。全て日本人が悪いのです。これでいいですか、これでいいんですよね。

ホンネ訳→違うんです。本当に違うんですよ。いつもはアイヌとか在日とか、難民問題だとか、クソ安倍の批判本とかそういう書籍を仕入れていました。だってそっちの方がいかにも「考えている本屋」みたいだから。それでも本屋なんで反響があれば販売したいのです。でもまさか吊し上げを食うとは思ってもみませんでした。あ、あわわ。違いました。吊し上げは言葉のアヤです。心ある方からのご指摘ですね。本当にありがたいお声です。許してください、心からお詫びします。ごめんなさい。すみません。

ホンネ訳→活動家連中、あ、あわわ違います。人権感覚が優れた人たちは「お詫び」させて屈服させることが目的だし、悦に入るからとりあえずお詫びしているんですよ。とにかく皆さんが「差別」と考えたら「差別」です。差別の判断基準は活動家の皆様に支えられています。肝に銘じております。

ホンネ訳→これまで上野千鶴子先生や遠藤まめた先生の本を売ってきましたよ。この実績に免じて許してください。お願いします。こっちの安全も考えてくださいよ。このままだと粘着されるから。あ、あわわ違います。これからはトランスジェンダー本を最優先に仕入れます。なんでそうしなかったんだろう。許してください、お願いします。何が差別か言えないけど、申し訳ございませんでしたー。

ホンネ訳→書店が「表現の自由」を放棄した? なんとでも言ってください。こんな本は表現物ではありません。これからはしっかり勉強という名の研修会に参加します。LGBT連合会の皆様、どうぞよろしくお願いします。今後は活動家、ではなくて神聖なるお声に従い本の仕入れをやってまいります。これで、これでなんとか了見してください。

とまあこんなところでしょう。

店主の神輝哉氏が土下座しながらタイプしたかのような文面です。私がこの文章を読んで「怖い」と感じたのは神氏が「なぜ差別と考えたのか」「トランスジェンダーにどんな不利益があるのか」を一切説明していないことです。

ほんのわずか前に「読めばヘイト本ではない」とXに投稿していたんですよ。それが短期間のうちで真逆に翻意するのはおかしい。まるで銃口を突きつけられているようです。ところがこうあります。

「この声明は神輝哉自身としての考えを示す」

ならばその考えを見せてほしいものです。神氏の考えなどあろうはずもなく、もちろん「圧力」に屈したのは目に浮かびます。とにかくLGBTに限らず人権分野が「問答無用」という状況になったことに恐怖を感じます。それもメディアや学者、文化人といった人種が関わっている現実。

五・一五事件の犬養毅首相と将校のやり取りとされる「話せばわかる」「問答無用」は有名ですね。92年前の蛮行をリベラルや人権派なる人々が再現しようとは…。

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