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なぜサヨク、人権派はタクシー車内エピソードを持ち出すのか?

怪しいタクシーのエピソード

恨み節、悪態、不満が続く蓮舫陣営さんたち。蓮舫さんの擁立に関わった前川喜平氏のⅩを見ていると活動家肌のジャーナリスト、田中龍作氏の投稿をリポストしていました。

このようにタクシー運転手との会話を綴っていました。タクシー運転手は「東京都民は自分から進んで貧乏になる道を選んでるんですよね」と語ったのだと。呆れとも怒りともつかぬ口調だそうで。今のタクシー運転手はトラブル回避のためにセンシティブな会話はしないという指導をされているのにこんなドンピシャの話をしますかね。

ご存じ通り田中氏は野党系、運動団体専属の広報役といった存在です。おそらく数あるうちのタクシーの中で田中氏とバッチリ波長が合う運転手と遭遇するなんてすごい偶然ですよ。

私、この話は創作だと予想します。タクシー車内という密閉空間で行われる会話は誰も確認しようがありません。運転手の同意のもとでタクシー会社名、運転手名を公開の上で会話が引用されるわけでもない。つまりタクシートークは何とでも言える話です。

ノンフィクション作家も使用するタクシーエピソード

田中氏はもちろん蓮舫応援団の一人。今回のタクシーエピソードは「小池都政ではダメだ」という趣旨で紹介されています。タクシー運転手の話をポジティブに紹介しています。ここにも反小池知事の仲間がいる、小池都政に不満持つ人は多い、と訴えているわけです。

逆パターンもありえました。タクシー運転手が「蓮舫はダメだ」と発言したならば「こんなに無知な有権者が拡大している」という趣旨でも転用可能になります。

タクシー運転手発言は左派に恣意的な利用をされるものです。

ジャーナリストとおっしゃるならばその不満は確認可能な形で証明すべきでしょう。例えば小池陣営の議員、あるいは有力支援者の証言ですね。こんなシンパですら「小池にNo」と言っている、という話ならば分かります。しかし絶対に確認できない「タクシー運転手」の話を持ち出すのがいかにも活動家ですよ。

ところがこのタクシー運転手トークという手法。意外と左派のメディア関係者、作家、活動家といった類で使用されるのです。

かつて福岡県旧立花町で差別ハガキ事件が発生し大問題になり作家の高山文彦氏が大々的に取り上げましたが、捏造と発覚。その言い訳として高山氏が執筆したのが『どん底 部落差別自作自演事件』(小学館)です。本書でも冒頭、タクシー運転手が紹介されます。

田中氏が持ち出したタクシー運転手は小池知事に不満を持つ賢い有権者のように紹介されています。しかし逆パターンの方が圧倒的に多い。タクシーエピソードは「こんな悪質な運転手がいるほど差別的な日本社会」という趣旨で使用されてきました。

障害者団体の活動家、フェミ活動家などにとってタクシー運転手は悪の権化で「差別発言の事例」としてよく持ち出します。しかし確認しようがない。密閉空間だから何とでも言えるのです。

以前、@Shoji_Kaoruという活動家肌のユーザーが「タクシー車内で上司が差別的な発言をした」という趣旨のエピソードを紹介しました。私、はっきりと創作と指摘したところ逆上してブロックされました。

だって差別反対なんでしょ? だったら上司だろうが、運転手だろうが、抗議しなさいよって。その時、黙って後々、Ⅹで騒ぐのはおかしいし、そもそもそんな話は確認しようがありません。

妙なもので左派論評において「タクシー車内」とは差別的、反人権的の一種の記号になっているのです。理由は簡単で先述した通り、密閉空間ゆえ何とでも言えるからですね。

ところが今回の田中隆作さんの投稿はタクシー運転手発言を肯定的に引用した稀有な例でした。このことは私の中で「タクシー田中さん問題」として記憶しておきます。



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