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津市→熱海市百条委員会傍聴記   「一般公開の是非を問う」

ここ2年内、取材に関わった2つの自治体、津市と熱海市で百条委員会が開催されました。非常によい経験になりましたので、雑感などを述べていきます。特に自治体議員の方に参考になれば幸いです。

一般公開の在り方を考えさせられた

基本的に百条委員会に「公開」で傍聴可能ですが、委員の協議で公開・非公開が決まります。津市の場合は完全公開で撮影録音も可、なおかつインターネット配信もされました。一方、熱海市は非公開で、報道関係者のみ傍聴可。撮影は冒頭のみ。

津市は特定自治会長との市の関係、熱海市は土石流、しかし共通するのは「同和行政」。ご存じ通りナーバスな案件です。

同和行政の問題点という意味では津市の方がはるかに根が深いですが、百条では「同和」という用語を避けていました。逆に熱海市は「同和」がこれでもかっていうぐらい出てきました。

これは「非公開」ということが大きいと思います。

公開でなおかつ実名報道なしにすることで逆にばっちり語らせるという。これは私にとっても大きな成果でした。確かに一般公開をして市民に広く周知する意味はあるでしょう。ただそれだと委縮する可能性もありますし、委員(議員)のパフォーマンスにつながりかねません。それは東京都の百条委員会を見てもお分かりだと思います。

一般公開が必ずしも良い方向に作用しないことになります。このことは今後、他の自治体の百条委員会でも検討材料にしてもらいたいです。ただ市民への共有は必要だから、この辺り「情報公開」とどう折り合いをつけるのか課題になります。




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