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大阪市西成地区「中華カラオケ居酒屋」ビジネスモデルは全国に波及する!

明けましておめでとうございます。今年はもう少し投稿頻度を増やしていこうと思いますのでどうぞよろしくお願いします。さて新年初投稿は、賑やかな話題でいこうと思いまして、大阪市西成地区の動物園前商店街で展開されている中華カラオケ居酒屋についてです。さて中華カラオケといっても府外の人はご存じないと思われます。予備知識としては増殖するカラオケ居酒屋中国人マネーが西成の夜を変える!? この辺りをご一読ください。

大阪市西成区太子と同区山王を横断する「飛田本通商店街」の動物園前一番街にはかつて串カツ屋、安寿司屋といった飲食店が並びましたが、経営者の高齢化などがあり閉店が相次ぎました。そこで中国人実業家が経営する不動産屋が空物件を管理して、若い中国人に女性に居酒屋を経営させています。それが西成名物「中華カラオケ」なのです。特徴を列記します。

  • アルコール類、フードはだいたい500円均一

  • カラオケ一曲100円

  • 若い中国人女性が2~3人カウンターに立つ

  • 店名が日本人女性名(EX 明美、優子)

  • ぼったくりの心配はないです

色彩のセンスが中国チック。
音符やマイクのイラスト。基本的にカラオケがメイン。
串カツ屋などの居ぬき物件。

昭和のスナックの店名は「当て字」でした。歩絵夢(ポエム)みたいな。しかし中華カラオケの店名は日本人女性名が多く見られます。理由の一つは経営者が日本での通名を店名にしたというケースもありました。最近では遠方から中華カラオケにやってくるサラリーマンも増えているそうです。ほんの数年前はどちらかといえば客層は労働者風、アウトロー風でしたけど、ごく普通のサラリーマンも散見されました。大阪市内でもかなり定着した印象です。

コロナ禍も休業補償で乗り切った

コロナ禍で中華カラオケも休業が相次ぎました。しかし経営的なダメージがありません。なぜなら休業補償があるからです。この辺りは北新地やなんばの高級店にはないたくましさでしょうか(笑)。昨年10月頃から営業が再開され西成に中華カラオケが戻ってきました。

昨年12月に行ってみましたが、なかなかの活況でした。

衛生対策もバッチリ。
おでん500円。ドリンク、フードともにおおかたこの価格帯。飲食物は明らかに業務用だから割高感は否めない。

カラオケ、ガールズバー、居酒屋を足して割った感じ

ではなぜ中華カラオケはウケているのでしょう。一つには良い意味での「中途半端さ」です。カラオケスナック、ガールズバー、居酒屋、こういった業態の中間的な存在で、どのジャンルにも当てはまりません。こうした中途半端さがむしろ使い勝手がいいというのか。

スナックやガールズバーは高額な上、一見さんにはかなりハードルが高いです。その点、中華カラオケは誰でもウエルカム。そりゃ「一杯奢ってください」といわれますけども、ガールズバーやスナックよりかは遥かに良コスパです。

考えてみればよくできたビジネスモデルですよ。中国人実業家がシャッター通りになった商店街の物件を押さえて同胞女性にカラオケ居酒屋を経営させて家賃収入を得る。その一方、女性陣も店が持てるわけで。華僑が世界に広がった理由が分かります。

この手法は今後、西成だけではなくて全国的にも広がるのではないでしょうか。現に埼玉の西川口はかつては風俗街でしたが、現在は中華街と化しています。そこで手狭な居ぬき物件もカラオケ居酒屋なら十分。西川口に限らず空き店舗だらけの旧繁華街は少なくないでしょう。なんだったら立ち食いソバ屋程度のスペースでも十分。そりゃ改装費用など初期投資は必要かもしれないけども、旧繁華街の物件を管理する中国系不動産屋は少なくありません。

ここ数年で廃業に追い込まれた飲食店も多いですから今後、全国的に「中華カラオケ」が波及する可能性は高いとみています。

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