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林真須美さんが絵画無断使用で真宗大谷派を提訴

 和歌山毒物カレー事件で殺人などの罪で死刑が確定した林真須美死刑囚が自身の絵画作品を無断で使用されたなどとして、真宗大谷派(本山・東本願寺、京都市下京区)に300万円の損害賠償を求める訴えを京都地裁に起こしたことが10日分かった。提訴は6月12日付。訴状などによると、2013年12月から14年1月にかけて真宗大谷派解放運動推進本部が主催して東本願寺の参拝接待所で開いた死刑囚の作品展「いのちの表現展」において、チラシや会場で自身の絵画作品を無断使用されたほか、作品名「国家殺人」を「国家と殺人」に改変され、精神的苦痛を負ったと主張している。

林真須美死刑囚が自身の作品を無断使用されたとして真宗大谷派に損害賠償を求め訴訟を起こしました。自分も同氏の作品は取材したことがあります。彼女は冤罪を訴えており、死刑への抵抗を表現した絵画が印象的です。非常に重く陰鬱とした色使いが特徴。

かねてから絵画、文芸作品など死刑囚の表現活動はかなり活発で「大道寺幸子基金」が創設されて以来、支援活動や展示会も開催されています。大道寺幸子基金とは東アジア反日武装戦線“狼”部隊のメンバー、大道寺将司元死刑囚の母親にちなんだ基金です。幸子氏は2004年に死亡しましたが、死刑反対などの遺志を継ぎ死刑囚の表現活動を支援してきました。では純粋な表現展かというと明らかに支援者の政治意志が影響された作品も散見されました。もちろん多くは純粋に自分の心境や趣味を表現していますが―――。

秋葉原通り魔事件の加藤智大死刑囚の作品もご本人の趣味やイメージ通りです

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加藤死刑囚が起こした事件は言葉では表現しつくせぬほど残忍なもの。作品と言っても遺族からすれば目にしたくないかもしれません。ご遺族への思いは別としてあれだけの事件を起こした人物が死刑判決を受けどんな心理状況で、どう過ごしているのかというのは興味が湧きます。

普段、死刑囚の肉筆を目にすることはないけども表現展によって知ることができるのです。「ネット中毒を治したい」これを書いた時の加藤死刑囚はどんな心境なのか。いろいろ想像はかきたてられます。

死刑囚表現物の紛争史

死刑囚の表現物をめぐるトラブルとしては作家、立松和平の『光の雨』が有名です。あさま山荘事件・坂口弘死刑囚の『あさま山荘1972』から盗用したということでテレビ番組出演自粛の上、謝罪に追い込まれました。立松氏の膨大な量の謝罪文はかなり話題になりました。

当時、立松氏を擁護する声はあまり聞かれなかった印象です。一つにはまだ全共闘世代がお元気で文壇にもシンパが多く、立松氏が「同志を食い物にした」と見られたようです。それから立松氏はニュースステーションで自然風景を礼賛するコーナーを持っていました。早い話が商業主義だぁ、テレビに魂を売ったぁ的な反発も影響したと思われます。

林さんは思うところがあったのでは?

さて訴訟の件。林さんが問題視したのは「真宗大谷派解放運動推進本部」が主催した死刑囚の作品展「いのちの表現展」。作品を世に紹介してくれるのだから本来は彼女にとっても有意義な場のはず。

ところが作品タイトルの無断改変など問題があったということです。解放運動推進本部という名前を聞けばこの団体がどういう性質のものかすぐに分かると思います。このところセクハラ、パワハラが発覚するなどトラブルが取沙汰されてきました。

これが支援者たちが企画したごく普通の表現展で起きたことならば、私も「やりすぎじゃないか」と考えたかもしれません。しかし真宗大谷派解放運動推進本部という存在が出てきた以上、これはただならぬ事情が潜んでいるように思えます。林さんも思うところがあるやも。

それともう一点、気になることがあります。

林さんは再審請求をしていていわゆる左翼活動家たちが支援活動を続けており、とある中心的人物がよく情報発信をしていたのです。ところがある時期から全く林死刑囚の情報を出さなくなりました。

この辺りは私の感覚的なものかもしれないけども、運動体活動家界隈から禍々しいものが伝わってきます。何らかの形でこの問題を検証します!

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