公務員脳 解体新書

 特定非営利活動法人自治経営 理事長 東 克宏(大東市政策推進部長)

特定非営利活動法人自治経営発足の第1弾コラムということで、理事長として、格調高く読後に満足感を与えるものを皆様に…と言いたいところですが、そのようなスキルも人間性も持ち合わせていない私は、普段通りグダグダな話でスタートすることをお許しください。

行政組織をよく「縦割り」と言い、どなたでもその弊害として、窓口をたらい回しにされたという経験がおありの方もいらっしゃるでしょう。
今日は私なりに、「なぜ組織が縦割りになり、たらい回しの対応をするのか、公務員の思考の病根は何か」という、不可思議な「公務員脳」について、公民連携を考えておられる方々の参考にしていただければと綴ってまいります。

行政制度が軍隊の組織を起源にしているのはご存じの通りで、西周や山縣有朋は、軍隊を指揮命令が発せられるとメカニカルに動く組織として標榜していたといいます。
スイッチを押せばコチコチ動き出すには「決まり」、「プログラミング」が必要になります。ここはでいう「決まり」は、憲法・法律にあたります。

日本国憲法
「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」(第92条)

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