1ヶ月がすぎた

A型作業所での就労が始まったのが、4月8日でした。

今日は5月18日。

仕事をしてなかった1年間は、ほぼ家にいることが多く、もっぱら横になっていたので、体力は衰えていく一方。

日がな、ひとりで家の中、考えることは暗いことばかり。

人は過去と決別することは難しいと思う。

もし、今の生活に満たされてないのなら、多くの人は過去にその原因を探し出す。そして、そのことばかりを考えていると鬱々としてくる。

僕は1年前に社会から孤立してしまった。

そして、親に保護されたり、身の安全を考え、普段の住まいとは別の場所でしばらく暮らしたり。

もう過去をふり返るのもやばい状態だったので、ひたすらiPhoneに入ってるGarageBandというアプリで曲を作っていた。

当時は1日に1曲は作っていたと思う。

そして今年に入り、家族の希望もあって、A型作業所で働くことになった。

障害者が集う場所とはいえ、社会となんらかの接点が出来たことは、自分にとってありがたかった。

しかし内心はそうではなかった。

自分の今までの境遇を考えると、その場所に身を置くということは(すごく上からの物言いになるけども)屈辱だった。

そのことと関係があるのかは分からないが、自分は今年に入ってから幾つもの人間関係を破壊してきた。

大抵は、自分のほうが怒り出して、その後 気まずくなるというパターン。

その背景には、今の自分の社会の中での立ち位置・・・つまり、障害者として働くことでしか社会と接点が持てないという現状に対する苛立ちがあったのかも知れない。

つまりは八つ当たりだ。

あと、自分は少し(?)変わったところがあるので、他人と怒るポイントが違うようだ。

自分としては「これは怒って当然」と思える理由があるから、相手に対して暴言を吐くのだが、大抵の人は何故、僕が怒ってるのか理解が出来てないように感じる。

つまりは自分がズレているのだ。

さっき「作業所で働くことは自分にとって屈辱的だ」と書いたけど、自分の中にはそういう驕り高ぶった一面があるのかも知れない。

去年と比べると、生活は少しマシになったのかも知れない。

しかし、未だに自分は過去にとらわれ、その影響もあると思いたいのだが、感情がコントロール出来ない場面があるようだ。

いや、それはずっと前からそうだった気もする。


すごく長くなったが、先週こんなことがあった。

作業所では、利用者がお互い親密になることは基本的に良しとはされない。

色んな理由があって、利用者の人はその場所に行き着いてる。

もちろん全員、障害者。

身体障害の人もいることにはいるが、精神障害の人が大半のように見える。そういう人たちが親密になって、酒を飲みに行ったりするとケンカになって、トラブルの元となる可能性がある。

だから、僕は基本的に今の職場ではほとんど喋らないし、控えめにしてる。

もちろん相手の病名を聞くことなんて、NGだ。


僕の今の仕事の内容は、工場内での軽作業。ひたすら出荷する荷物の梱包をしている。

そこにちょっとクセの強い人がいる。

僕の目から見たら、アスペルガーの特徴に当てはまるのだけど、作業所の職員の人にそれとなく聞いたら、やんわりと否定されたので本当のところは分からない。

その彼は、とんちんかんで失礼なことを言ってくることが多々ある。

それが病気だか、発達障害の特性ゆえのものなのかは、病名も何も分からないので、僕には理由は分からない。

「あの人はそういう特性があるので、聞き流してください」と最初に職員から助言を受けたものの、一ヶ月もそれが続くとうんざりする。

そして先週、ふいに感情的になって激昂してしまった。

さいわい翌日から三日間、休みだったのでその間に感情的なものは落ち着いた。

そして今日、三日ぶりの出勤だったのだが、急に配置転換を申し付けられた。先週のことがあって、職員の方が僕のことを配慮してくれたのだろう。


僕は1年前のことがあって、完全に自信を喪失し、人間不信どころか自分さえも信じられないようになった。

しかし、心のなかのどこかでは「自分はマトモだ」という気持ちがあった。

でも、こんなに人間関係を壊し続けてるのは、どうにも自分にも原因があるように思えてならない。

それが障害レベルなのかどうかは別として、他人に迷惑をかけたり、不快な思いをさせることは病気とは関係なく、良くないことだ。

僕はもう自分が分からないし、社会的には障害者だし、他人と何を喋っていいか分からない状態になっている。

職場では大丈夫なのだけど、家に帰ってひとりになるともう分からない。何が分からないのかも分からないので、説明のしようもない。


今年に入って関係性が疎遠になった人や不快な思いをさせた人へのエクスキューズとして、これを書いた。

興味ない人は読まないだろうし、興味ある人が読んでくれたらと思っている。

こんな混乱した頭のなかの状態を、他人に説明するのは難しいし、説明が長すぎる。


最後にちょっとためになりそうな話も書いておく。

爆笑問題の太田さんと講談師の神田伯山という人のトーク番組がYouTubeに公開されていて、一時期それをよく見ていた。

その中でこんな会話があった。

ふたりが黒澤明の映画について語っている時、神田伯山がこんな言葉を口にした。

「悲劇っていうのはあるシーンにフォーカスすると、悲劇に見えるけど、それを俯瞰から見ると喜劇になる」

大田伯山公式YouTubeチャンネル
「出演者が選ぶ!名シーン一挙公開SP!」フル動画(爆笑問題・太田光、神田伯山、弘中綾香)https://www.youtube.com/watch?v=OU6kbbC3-t4

これっていうのは、今の自分の状況にも言えることなんだと思ってる。

自分は過去の一点をずっとフォーカスして見ているので、自分が今 悲劇の中にいるように思っているが、これをずっと遠くから俯瞰で見るとまた違った見方が出来るようになるのだと思う。

とりとめもない文章になった。

とりあえず一ヶ月経って、今の自分の心境はこんな感じです。




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