「ハタチの女 オブ アメリカ」

YouTubeで眉村さんのライブ動画を見るうちに、ちゃんとした音源が欲しくなり、通販でアルバムを購入した。

アルバムは3枚同時に購入したのだけど、年代順に聞くのがいいかなと思って、まずは「ハタチの女 オブ アメリカ」から聞き始めた。

アルバム「ハタチ」の印象は、ひと言でいうと「意外」だった。

いきなりマイナーコードっぽいギターが鳴り始め、恨み節口調で歌われる「ハタチの女」。

それは少し演歌っぽくて、もっと言うと戸川純だった。

参考動画: https://youtu.be/Q5IVkLrtTlo

そして、僕の中の眉村さんのイメージは「ツクツクボウシ」や「メソ・ポタ・ミア」だったのだけど、そういったイメージとは違った印象をアルバム全体を通して聞いても受けた。

実は、これらのことは一年前にもブログに書いたのだけど、初めて聞いた時の印象について書いてるのだから、同じ内容を書かざるを得ない。

https://aboutmusic.exblog.jp/28168366/

僕は ↑のブログに「大森靖子や椎名林檎が好きな人が作ったアルバムのように聞こえた」と書いたんだけど、それは今から思うと打ち込みの曲が少なく、ギター1本で弾き語ってる曲が多いこととも関係してるように思う。

そして歌詞の面においても、まだ「ツクツクボウシ」ほどの型破りな歌詞はなく、唯一そのテイストが感じられるのは「ビバ☆カメ」の「今のところわけわからん歌詞だけど ここからもわけわからんよ」の辺りに感じるぐらいで、ある意味 作風がかたまって無かったのかなって印象は拭えない。

だからといって、アルバムの印象自体は低評価ではなく、「スーパーウーマン」や「ビバ☆カメ☆青春☆トマト」と言った、今のライブで外せないと言える定番曲も入ってるし、特に僕はこのアルバムの「ビバ☆カメ」は大好きだったりする。

最近のライブで見られる、すっかりパーティーソングとして成長した「ビバ☆カメ」も楽しいんだけど、アルバム「ハタチ」収録の「ビバ☆カメ」での彼女の歌唱法は、今は滅多に聞けなくなった(そんなこともないかも?)大人びた歌声で、そのちょっと背伸びした感じもとてもいじらしくて、何度もリピして聞いて来た。

当初は、自分の想像してた「眉村ちあき」像とのギャップに困惑したのだけど、今では愛聴盤だし、下手したら「海苔汁」・「Germanium」よりよく聞くアルバムになってるかも知れない。

あ、あとこの時期の眉村さんは曲づくりが今とは違うんじゃないかって気がする。

曲づくりに対する姿勢と言ってもいいかも知れない。

今は、スピード感を持って曲を作り、瞬時の判断もすごく早いんじゃないかなって想像するんだけど、この頃はまだ「ずっと聞いてられるもの」という意識が強かったように思える。

それが少し大人びた印象を抱かせてるのかも知れない。

では次はアルバム「海苔汁」を聞いた印象について書いていきます。

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