ジャニーズ報道で思うこと、思い出すこと

ジャニー氏の性加害報道を受けて
思い出した私のこと。
30年以上前の話。

小学4年生の頃、そろばんを習っていた。
地域の商店街の中にある雑貨屋さんの2階。

好きな時間に行って、1時間学習する
そんなそろばん教室だった。

先生はおそらく50代だった優しい先生。
男の子にも女の子にも分け隔てなくて
好かれていた。
「だいせん(大先生の略かな?)さらばー!」って皆がにこにこ帰って行く、
そんなそろばん教室。

だいせんは、分からないことなどは
長椅子の横に座って肩に手を回して
一緒にそろばんを弾いて教えてくれた。

でも。
いつも、私の肩に手を回すだいせんの左手が
私の左胸に触れることに違和感があった。
毎回毎回触られるから、
触られることはいやだなと感じてた。

胸を触られていたかどうかは分からないけど
少なくとも男女関係なくどの生徒にも
肩を組んで教えてたから、
私の思いすぎかと思っていた。
ただ、そのことを何となく親には言えなかった。

5年生になる年に引っ越して、
そろばんを辞めた。
最後まで先生のことは好きだった。
良い先生だと思っていた。

40歳をすぎて、ふと思い出しても
あれは思い過ごしだったのではないかと
思ったりすることもある。

つい先日、母から
「そういえば、そろばん頑張ってたよね。
先生にあなたがそろばんの能力が高いから、週に2回通ったほうが良いって言われてたのよ。でも、お月謝も高くなるし、他にも色々習い事やってたから断ってたのよ。」
と言われた時、少しヒヤッとした。
きっとそれが、昔も今も本当の気持ちだった。

習って1年も経っていないのに
教室から選ばれて、そろばんの競技会にも
連れて行ってもらってたこと、
今、思うと本当に実力だったのかなって。
ただのお気に入りだったんじゃないかって。

ジャニー氏の性加害の事件を受けて。
露骨に被害を受けた方以外の
ほとんどの事務所の当時の子どもたちは
私と同じような感覚だったんじゃないかって思うんだ。

なんだかいやだ。
でも、この人を尊敬している。
でも、親には言えない。
みんなもこの人が好きみたい。
自分が考えすぎかな。
いつも良くしてくれて良い人だな。
と。

それが子どもたる所以なんだなと
今、思う。

子どもは、自分のされていることの善悪や
意味が理解できなかったり、
頭で整理することができない。

そのそろばん教室は
今はなくなっているみたい。

どうしてこんなことを書く気になったのかな。
子どもの頃の感覚が分からない人に
少しでも分かってほしかった。

何もない人もいたかもしれない。
でも、あれってもしかしてって思い当たる人もいるかもしれない、
かつて、そして現在ジャニーズにいる人たち
きっと戸惑ってるよねって。

全然、自分で気付けなかったから
加害者を嫌いじゃなかったんだよって。
今までの姿もウソじゃないんだよって。

でも、声をあげなくちゃいけなかった人は
つらかったねって。

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