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”なんちゃって‼ 生産管理プログラム” を作る 5の④--生産工程切替工数(ver1j以降適用)


前書き

“なんちゃって‼生産管理プログラム” を趣味で作ってます。
その【考え方】と 【Accessで作成】 の記事です。
素人なので、間違っているところも多いと思いますが、
『こういう考えの人もいるんだな』って感じで読んでください。
(上級者の方には、多分 参考にならないと思いますが・・)
※ACCESSのプログラムは、作成方法の記事を読む参考として使うため、
 プログラム内容と処理結果は保証できません。
※ACCESSのソフトとして、まずは動作しないと、ブログ記事の内容が
 うまく説明できないので、必ず動作するか、ご確認ください。
 動作しない、またはエラーが出る場合は、それをご理解の上、
 記事だけでも御覧ください。
〈エラーが出る対処法の参考にしてください
→ ”なんちゃって‼ 生産管理プログラム” を作る   2--ダウンロードと起動】

工程切替工数について

ある製品の生産から次の製品生産に切り替える時に発生する、段取り切替
の工数は、工程部品表" に "準備(分)" 工数 と "片付(分)" 工数として登録し
ますが、原価計算以外の用途として工数をCRP計算するには、補正が必要
となる場合があります。
 例として、
 a:  同製品の繰り返し生産 (切替え工数は発生しない)
  (食品などは、衛生上片付けをするため発生すると思いますが。)
 b: 類似製品に切り替え生産 (切替え工数は減る)
  [前製品の "片付(分)" 工数] + [次製品の "準備(分)" 工数] - ["補正(分)"]
 c: 全く違う製品に切り替え (切替え工数そのまま)
  [前製品の "片付(分)" 工数] + [次製品の "準備(分)" 工数]
となります。工数の差異が大きい場合には、CRP計算に補正値が必要です。
対処として、同じ生産拠点の同工程で、生産する製品の組み合わせごとに、
事前に補正値を登録するテーブル (製番工程切替工数テーブル) を準備し
ます。
※ "補正(分)" の運用目的で、❝ゼロ❞ か ❝マイナス❞ が理想ですが、❝プラス ❞  になると、少し問題が発生します。理由は下記。)

運用方法について、

CRP計算の流れの中で、工程切り替え工数の発生タイミングと運用方法について考えてみます。
このプログラムでは、生産計画は製番管理 (但し、引当て部材は紐付けしない方法) で行います。製番とは、ロット生産ごとの識別する為の製造管理番号です。その製番を管理する方法ですが、JISの定義では、「製造指令書を発行するときに、その製品に関するすべての加工と組立の指示書を準備し、同一の製造番号をそれぞれにつけて管理をおこなう方式。」となっているそうです。 ここでは、個別の生産計画の記述を ❝製番❞ と記述します。

 ステップ①--計算開始基準の日時を決定します。
  a: ワークセンターの現時点の生産途中の製番をが有る場合、前回CRP計
   算結果があれば、現在日時からその製番の完了予想日時 ( [ "片付(分)"
   工数] も含む )  までワークセンターの能力保有を割り当てて固定し
   ます。もし生産途中の製番の完了予想日時に変更が必要なら訂正画面
   を用意し、変更 (設定したタイムフェンス内であっても) を加えます。
   (予定と狂いがあれば元から狂ったCRP計算結果となってしまいます。)
   計算開始基準の日時決定は、生産途中の製番の完了日時となり、それ
   以降の日時を保有資源として次の製番に割り当てることになります。
  b: 生産仕掛かりが無い場合は、現在時分が、計算開始基準の決定日時と
   なります。次の製番の工数は、 [ "準備(分)" 工数] + [生産工数] + [ "片
   付(分)" 工数] で計算します。(前の仕掛かりが無いという事は、前製品
   の製品名が分からないので ["補正(分)"] が確定できません。もし、実
   際に "片付" せずに残っているなら、訂正画面で、計算開始基準の日時
   を補正します。これで、計算開始基準の日時を決定できます。
 ステップ➁--次の製番計算のスケジュールを計算します。
  上記ステップ①以降の日時から次製番の [ "準備(分)" 工数] + [生産工数]
  + [ "片付(分)" 工数] を割り当てていきますが、CRPの計算手法の【有限
  山崩し】と【無限山積み】の選択による能力保有の割付けかたの違いを
  考えてみます。
  ●【有限山崩し】(計算済製番の日程と重複しない日程) 
   〇フォワード方式なら、
    ❝計算開始基準の設定日時以降❞ and ❝部材集約日❞ and ❝工程が空
    き❞ の条件で、生産開始日から完了日の順に能力を割り当てます。
    完了期日は非固定で成り行き計画です。
   〇バックワード方式なら、
    ❝計算開始基準の設定日時以降❞ and ❝工程が空き❞ の条件で、完了
    期日から前の期日順へと保有能力を割り当てします。開始期日は
    非固定ですが、❝計算開始基準の設定日時❞ より前には割込みできな
    いので、その旨のアラーム表示をします。      
  ●【無限山積み】(計算済製番日程と重複可とした日程) 
   〇フォワード方式なら、❝計算開始基準の設定日時以降❞ and  ❝部材集
    約日❞ の条件で、生産開始日から完了日までの順に、他計画の日程
    を無視して計算します。完了期日は越えられず、あふれた分は、最
    終日に上乗せします。
   〇バックワード方式なら、❝計算開始基準の設定日時以降❞ and ❝部材
    集約日❞ の条件で、生産完了日時から逆の順に前へと、他計画の日
    程を無視して計算します。❝部材集約日❞ より前には遡れず、あふれ
    た分は、❝部材集約日❞ に上乗せします。
 計画に問題があれば、日程の調整か、部材納期の調整か、工程能力の調整
 をしながら、再度CRPを廻し妥協案を求めます。
 ※保有能力を割り当てする過程で、隙間が残ります。次製番の割り当てが
  継ぎ接ぎ状態 (ハードディスクの記憶域の断片化の状態) では、工程の
  切替え作業の無駄が多数発生します。対策例として、保有能力の割当て
  基準を ❝次製番が断片化の日数に収まらない場合は割り当てしない❞
  などの計算ルールを決める必要があります。また、製番の前後関係が
  最後に判明する為、製品切替えの"補正(分)" も最後に決定され、"補正処
  理" もその後になります。"補正(分)" が、❝マイナス❞ ならば、工程余裕
  になりますが、❝プラス❞ の値があると、その分が日程からはみ出る計算
  となってしまいます。
 さらなる考察は、"6の➁--能力引当計画" の記事となります。

外部操作ファイル(accdb改造可能)のダウンロード

vba編集とフオームを改造できるaccdbファイルです。
今回記事で操作する機能を取り出した外部操作部のファイルです。
メインの操作部の Menu画面【製品情報】 の
8b_工程切替工数 の処理画面で、メインの操作部から呼び出して
起動します。
(参考ファイルのため動作と処理結果の保証はしません。)

圧縮形式のファイル は、"2--ダウンロードと起動" ← ここ 
と同じファイルを使いです。

展開方法は、"2--ダウンロードと起動" を参照ください。


    ♪♪♪ 少し休憩 ♪♪♪

灰色のパイプを通って ❝ビー玉❞ が出てくるよ !!


データの登録方法

メインメニュー → [製造情報]ボタン → [工程切替工数]ボタン 
 → “製造工程の切替工数の補正値登録” 画面

手順①生産拠点・工程名 を選択します。

 該当する製品と版数が表示されます


"手順➁切替作業の選択 の表から登録する製品の組合わせをダブルクリック  
 します。同じ製品の同じRevの組み合わせも表示されます。その場合の
 切り替え段取りが不要となるのであれば、補正値を加味して ❝0❞ に
 すれば良いことになります。
 例--
  生産拠点--九州工場 、工程--仕上工程
 【対象製品】製品群--近視めがね、製品名--MG-C、版数2、準備(分) 25
 【前製品】 製品群--近視めがね、製品名--MG-C、版数2、片付(分) 10
  →→ 補正工数(分) は、マイナス35 分と入力します。
  同製品、同Revの製番を連続生産する場合は、後の製番の段取り工数は
  前製番(片付10分)+次製番(準備25分)+次製番に対する(補正工数マイナス35分)
   =❝0❞  になります。    

"手順③ 補正工数(分) の 入力"  で、補正値(分) を入力し【登録】ボタンで 
 データ登録します。

準備工数 + (前製品)片付工数 】 + 補正工数(分) の合計が
マイナスになる補正工数は、登録できません。


 
以上で、5の④--生産工程切替工数 は終了です。


お疲れ様でした。

             ---次回につづく---

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