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OPECって?

OPECって知ってますか?中学高校の社会や世界史で目にした人も多いはず!
OPECとは石油輸出国機構の英略で、中東諸国が自国の石油輸出の利益を守るために結成しました。ウィーンに本部が設置されており、加盟国は上記の通りです。👆
ではこのOPEC、何から自分たちの利益を守っているのでしょうか?

石油といえば中東諸国ですが、実は他国でも石油は掘られています。例えば、アメリカやロシアなど。この2国が後々影響を与えることになります。また、中東以外の産油国の組織をOPECプラスと呼びます。

ではOPEC結成秘話を説明しましょう。
時代は戦後、中東は自分たちで石油を掘る技術がなく、アメリカやイギリスが技術援助する代わりに石油を売る権利はアメリカやイギリスの企業にありました。
しかし経済の状況によって中東諸国を無視して勝手に石油の値段を下げてしまいます。これには中東諸国もブチ切れし、アメリカやイギリスの企業から自分たちの利益を守るためにOPECを結成しました。

OPECは問題視されていた石油の過剰供給を防止し、供給と値段のバランスを重要視しました。この過剰供給の裏には中東の石油採掘技術の向上やソ連などの他の産油国の登場があります。
OPECがバランスを重視したのも束の間、中東戦争により産油国が石油輸出をストップしてしまいます。これが日本にも影響を与え、オイルショックとなりました。

ちなみにオイルショックは2度あり、1度目は第4時中東戦争時に起きました。この戦争はアラブ諸国とイスラエルがユダヤ教とイスラム教の聖地 エルサレムを取り合うことで戦争に発展しました。アラブ諸国はイスラエルを支持するアメリカなどの国々に石油輸出を禁止します。これが第1次オイルショックとなりました。
2度目はイラン革命の際に起きました。イランの政権交代の革命が成功し、開発推進から資源を守ることを重視するようになりました。これにより石油採掘量が減ってしまい、結果として石油輸出が減少してしまったのです。

そして時は流れ2014年、石油採掘に革命が起きます。それがシェール革命。シェールとは石油や天然ガスを含んだ岩のことで、今まで中の石油や天然ガスを抽出することが出来ませんでした。しかし、アメリカがこれを可能にし、同時に中東諸国に石油輸入を頼らなくなりました。
中東諸国は仕方ないのでヨーロッパに商売を移します。しかしヨーロッパを商売相手にする国が既にありました。それがロシア!中東諸国がヨーロッパへ介入してきたせいで、ロシアは石油をヨーロッパに売れなくなってしまいました。

そして現在、コロナによる不況で石油を使うことが減り、産油国は一致団結して石油採掘を減らそうと考えます。しかしこれは上手く行きません。
まず問題なのはロシア!ロシアの経済を立て直すために石油を売ることは必須です。なのでロシアはサウジアラビアに減産するように頼みました。しかしサウジアラビアはアメリカの友好国なので、冷戦時代の名残でしょうか、ロシアの要求を拒否してしまいます。
次に問題なのはアメリカ!アメリカではこの不況により自国の産油企業が倒産の危機にありました。これを救うために減産はしたくないという考えと、ロシアやサウジアラビアなどに石油の利権を奪われたくないという考えにより協調減産は反対なようです。

結果、協調減産は各国の思惑やサウジアラビアとイランのように仲違いしている状態によりうまく行きませんでした。
OPECは様々な国が協調することを目標とした組織でしたが、結局は自国の利益優先なんですねぇ

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