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「右ひじ左ひじを交互に見る重要性」

はじめに

2700のリズム芸は至高で、「桃太郎」なんかは何回見ても笑える。そんな2700との出会いは小学生の時だった。「右ひじ左ひじ 交互にみて」を見て腹が捩れる程笑い転げ、なんで右ひじと左ひじを交互に見せられるだけでこうも笑ってしまうのか不思議で仕方なかった。21歳になった今でも、定期的にネタを見てしまう。そこでふと、何故ひじを交互に見せているのか考えてみたくなった。
楽曲に準拠してネタの内容を見ていく。

イントロ

右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!

右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て

手始めに右ひじと左ひじを交互に計12回見せてくる。パンチのある歌詞にインパクト絶大のメロディー。観客がひじに釘付けになる瞬間だ。しかし、観客は何故ひじを交互に見せられているのかこの時点で分かる余地がない。ただ、ひじを見せられている状態だ。

美容クリーム編

この前友達の紹介で
美容クリーム買ったのさ!
そのクリームの効果があるのか
どうだか確かめたくて

左ひじにだけ塗ったのさ!
右は塗ってない 左だけ塗ってる!
綺麗になったかみんなに 
確かめてほしいから!

右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!

ここでようやく何故ひじを見せたいのか、理由が明かされる事となる。友達の紹介で買った美容クリームの効果の真偽を確かめて欲しくひじを見せているようだ。

だがここで、冷静に考えて見てほしい。美容クリームの効果を確かめる為、左ひじだけに塗ったのは理解できる。右利きなら左の方が塗りやすいし、片ひじに塗る事によりビフォーアフターが分かりやすいからだ。しかし、それを本当に確かめて欲しいのであれば両ひじを同時に見せた方が分かりやすいはずだ。

交互に見せるのは、何か理由があるはずだ。しかも回数もさっきの半分、計6回しか見せていない。そう思い歌詞をもう一度見返す。ここで私は、「友達の紹介で」というキーワードに着目した。

普通、友達が良いと言っていたものを使う時は「友達オススメの」という表現を使うのが妥当だろう。「友達の紹介で」というのはマルチ商法みを感じてしまうのは私だけだろうか。そう思い、ここでは、本当はさして効果のないクリームを他の人へ紹介する為に、右ひじと左ひじを交互に見せ、効果があるように見せているだけなのではないだろうかという結論に至った。

マジック編

今からみんなに手品を見せるよ 
カードが消える手品さ!
この一枚のカードを 
今から消して見せるさ!

種や仕掛けはない 
ほんとに種や仕掛けはない
もし今みんなの中に
疑ってる人がいるなら!

右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!

もう手品なんかどうでもいいから!

右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!

カードが消えるマジックはマジック界の定番。それを見せてくれるらしい。その前にこれまた定番。タネも仕掛けもないアピールだ。マジックの十八番についてはあまり語らないが、タネか仕掛けがなきゃナチュラルに超能力だろう。

このタネも仕掛けもないアピールだが、一風変わった確認法をとってきた。それが、右ひじと左ひじを交互に見るというものだ。6回見終え怪しい点がないかの確認が済んだところで、なんと!マジックを放棄してしまった。とにかくひじを見てほしいとのことで、追加で6回ひじを見た。

とにかく右ひじと左ひじを交互に見て欲しい。
そんな熱意がヒシヒシと伝わってきた。

自由な時間編

ああ! (ああ!)
ああ! (ああ!)
今はただの自由な時間

ああ! (ああ!)
カリスマ (カリスマ)
カリスマ (カリスマ)
もっと最後の「マ」を短く!

カリスマ (カリスマ)
パイオニア (パイオニア)
パイオニア (パイオニア)
もっと最初のの「パ」を飛び出すように!

パイオニア (パイオニア)
パイオニア (パイオニア)
OK!

自由な時間ということで、こちらもあまり意識的に聴いてはいなかった。これが後々伏線だったとはこの時は知る由もなかった。

感動のラスト

靴を見て くるぶしを見て 
すねを見て ひざを見て
腰を見て 脇腹を見て 胸見て 肩見て
トントントントン さあ来たよ!

右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!

僕はひじの (カリスマ!)

右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!
右ひじ左ひじ交互に見て!

僕はひじの (パイオニア!)

最初は言われた通り、靴を見て、くるぶしを見ていた。そうしている内に例のあそこに近づいて来ている事に気がつく。肩までいくと、この興奮を言葉で上手く表現することができないが、しいて言うなら頬が火照り胸が弾んでいた、そんな感覚に陥っていた。

そしていざ、右ひじと左ひじを交互に見ている時の高揚感はこれまた表現できない程であり、ここまでひじを欲していた自分に戸惑った。そして先程練習していた、カリスマ・パイオニアの単語が刻み込まれ、2700がひじのカリスマでありパイオニアである事を気付かされるのであった。

おわりに

ごちゃごちゃ言うてきたが、右ひじと左ひじを交互に見る事に意味はなかったのだと思う。ただ、ひじを交互に見せたい男と見たい観客。これは、人間の性であり潜在的な欲求だったのかもしれない。

さすると、マズローの5段階欲求説は間違いだったのかもしれない。筆者の思う欲求の段階はこうだ。


人はひじ無しでは生きていけない
こんな言葉を締めくくりに残しておきます。

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