「最後まで走り抜く」

茅ヶ崎恵泉教会 主任担任教師 越智馨 師

「わたしはこの口をもって 主に尽きぬ感謝をささげ 多くの人の中で主を賛美します。主は乏しい人の右に立ち 死に定める裁きから救ってくださいます。」
                         詩編109:30〜31

皆さまがよくご存知の通り、先月4月29日 牧師でありシンガーソングライターの小坂忠先生が天に凱旋されました。私は直接にお話したことはなく遠目にそっと憧れの眼差しで見ているぐらいでしたが、先生の歌でどれほど支えられ励まされてきたことでしょう。

ステージ4の大腸癌との戦いというので、私も悪性リンパ腫という血液の癌のステージ4を通過したものとしては、同じステージに立ったと、とても親近感を覚え、同時に私が完治したように当然その道を歩まれるものだと信じていました。

私は抗がん剤治療の中で副作用として肺塞栓症を患い死にかけた時があったのですが、その前兆として、教会での賛美ができなくなってしまうということがありました。どうにも力無く声が出せないのです。賛美ができない。

皆、様々なケースにおいてここ数年似たような経験を味わったわけです。もうその時は終わりました。これから新しいステージが私たちに示されているのです。
同じステージに文字通り立って伝えるべきメッセージを賛美で伝える時がやってきました。賛美の先駆者達のバトンを確かに受け継いで行きたい。

その受け継ぐ形は、人、グループ、クワイア、教会など様々でしょう。この受け継ぐものは永遠の実りを私たちにもたらします。そして確実に主はわたしたちを導かれていきます。主の導きとは、個人個人の願いを叶える路程ではありません。神様が与えてくださる祝福のための路程に他ならないのです。そのことを思いつつ祈りたい。

今度のJGCFのコンサートがその新たな路程の始まりであることを関わる全ての者が確信していることでしょう。そしてそうなるように、祈りあい、支え合い、最後まで走り抜こうではないですか。ハレルヤ!