a pure language (純粋な言語)

現在コロナパンデミックという想像もしなかった状況に追い込まれ、世界中が混乱しています。すでに最初の衝撃から一年が経とうとしています。当初は気が張っていて無我夢中で過ごしてきましたが、時が経つにつれ疲労が蓄積してきました。そんな時こそ聖書の御言葉から、知恵と力と励ましをいただきましょう。
 
旧約聖書の小預言書ゼパニヤ書には、このような預言の言葉があります。
<ゼパニヤ3:9>「そのとき、わたしは諸国の民の唇を変えて清くする。彼らはみな主の御名を呼び求め、一つになって主に仕える。」
 
預言者ゼパニヤは、南ユダ王国が滅びに向かっている時代の預言者です。神は人間の罪が増長して、どうしようもなくなったときに、すべてを散らされることがあります。そして、神が定められた御計画のときに、残りの者、散らされた者を再び集めてくださいます。
 
「唇を変えて清くする。」は、英語の聖書(NKJV)では a pure language (純粋な言語)と書かれています。
この「唇、言語」と訳されたヘブライ語は、「שָׂפָה(サーファー)」と言いますが、このサーファーが聖書で初めて使われているのは、創世記11章1-9節の「バベルの塔」の出来事の箇所です。(11:1, 6, 7, 7, 9)
 
人は知恵を持ち、おごり高ぶり、天にも届くようなバベルの塔を築こうとしました。しかし神は、それまでひとつであった言語をバラバラにして混乱させ、コミュニケーションを取れなくして阻止しました。彼らには一致がなくなり、バベルの塔を築くことはできませんでした。
 
ゼパニヤ3:9では、バベルの時代からバラバラになったまま現在にいたる世界中の言語を、a pure language (純粋な言語)に主が変えてくださると語っています。「彼らはみな主の御名を呼び求め、一つになって主に仕える。」創世記11章のバベルの塔の出来事が、終末の主の日に見事に回収されていきます。
 
私たちが主に心からの賛美を捧げる時、それはまさに、やがて来る「a pure language (純粋な言語)で、主の御名を呼び求め、一つになって主に仕える。」時の前味だと言えます。
 
賛美は世界共通であり、主の愛に応える私たちの心と声がひとつになることができます。そこには主の栄光が満ち溢れています。主は御言葉と、祈りと、賛美を通して私たちを励まし強くしてくださいます。何も出来ないと諦めそうになっていても、現実に向き合い乗り越える力を与えてくださいます。
さあ、主に心からの賛美を捧げ、主の栄光を現わしていきましょう!
 

毛利佐保師(亀有教会副牧師)