B006 カードを書く(4)

漠然とした「こうしたい」は具体的な内容が伴わないことが多い。このようなものは、内容をいくつかの、より小さく実現可能な「こうしたい」に分解し、一つ一つを実現していくと、「こうしたい」の具体的内容が見えてきます。あるいは、それが実現不可能だとわかるかもしれません。カードを書くことで、こういった「こうしたい」の「見える化」が図れます。何枚かの「こうしたい」カードが出来、そのどれから手を付けるかはその人次第ですが、ここまでの作業で、すでに自分の頭の中がかなり整理されてきているでしょう。

世には知的生産の本がたくさん出されています。それらの多くが、すでに問題が提起されていて、それをどのように能率的に解決するかのテクニックを解説したものが多いと感じます。もちろんそれでいいのですが、人間、一旦もう一歩下がって、もっと本源的な(つまり自分の生き方としての)目標を今一度自分に問うことはとても意味があることだと思います。

この原稿を書いている今、世界はコロナウイルスとの戦いの真っ最中です。そこで「きっとこれが今までの社会常識、社会構造が変わるきっかけになる」と言われ始めています。社会は人々の意識の集合体ですから、そう考える人が増えれば増えるほど、変化は必然となります。それは誰にも新しいチャンスを生む。だから今、「こうしたい」を熱望し、具体化の努力をすることはとても重要ではないでしょうか。


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