ものすごく雑なNFTの理解メモ

ちゃんと調べたり理解してるわけではないのですが、現時点の理解をひとまず文字にしておきます。

まず人間のサイバー空間上の活動が増えると、1つのサービスやプラットフォームから脱出できなくなるリスクが生じます。いまでもGoogleからbanされると悲惨なことになりますが、将来、Meta(Facebook)のサービス上で生活しているとして、Metaからのbanは社会的な死に近い意味を持ちます。

プラットフォームからの脱出は、いままでのサイバー空間上の活動(≒自分)を捨てることにつながるため、非常に困難です。サイバー空間の活動や、サイバー空間内のデジタルアイテムの価値が上がるほど困難になります。

こうなるとプラットフォームの決めたルールや仕様は絶大な意味を持ち、実際にいまのグローバルICT企業は一部の国の法律を無視することがあります。ただの営利企業が事実上法律に等しいルールを自由に決めることができ、利用者が抵抗できないというディストピアを避けるためには、プラットフォームから引っ越せる機能が必要になり、そのためデジタルアイテムの所有をプラットフォームのサーバー以外が証明する機能が求められるようになります。
NFTは中央集権サーバーによる管理以外の方法でデジタルアイテムの所有権を証明することで、あるサービスやプラットフォームから、別のサービスやプラットフォームへ価値を転移させる手段になります。

つまり、NFTは引っ越しを可能にする手段でしかないので、NFTを持ってたらどういう良いことがあるかは、引っ越す先や引っ越し元のサービスやプラットフォームにおいてどのような機能が実装されているか・定められているかによって決まります。そのため、「NFTを持ってたらどうなるの?」と誰かに聞いても「知らんがな」となるだろうと思われます。

同様に、いまのメタバース的なプラットフォームを楽しんでる人は、いまのプラットフォームにおおむね満足しており、プラットフォームの利用が余暇の範囲内だったり、SNSも含む複数のプラットフォームを掛け持ちしている状態なら囲い込まれるリスクもないため、「NFTってメタバースに必要なんでしょ?」と言われても「要らないだろ」となるでしょう。

プラットフォームによる「支配」を問題視しないなら、デジタルアイテムの所有権の証明はプラットフォームが行えばよく、従来のオンラインゲームはそうなっています。NFTゲームはアイテムの売買が注目されやすいですが、従来のオンラインゲームにもDiablo IIIのオークションハウスなどの例がありますし、利用規約に違反しながらRMTを行う人も多くいます。

繰り返しになりますが、上記は自分の今の個人的な理解なので、ツッコミポイントがあればコメントなどいただければありがたいです。自分は基本的にNFT関連の話題には懐疑的なのですが、ゲーム業界には携帯電話・F2P・マイクロトランザクションのゲームがいまのNFTより激しく蔑視されながら結局一大勢力になったという歴史があるので、完全に情報を遮断せずに多少のチェックはしておくべきな気がしています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?