Oshougatsu to Natsu

2024.1.4


今のところ珍しく、毎日分投稿することに成功している。

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正月が明けようとしている。仕事の忙しさが前より穏やかになったように思う。家の外の空気が澄んでいてとても綺麗だった元旦が惜しい。駅から見える海は煌めいていた。燦々と注ぐ太陽の光を、ホームの白いコンクリートが跳ね返して、目の前に広がる海沿いの景色がより眩しく見えた。なんだか知ってる眩しさだ、と思ったが、夏に海水浴場へ行って砂浜に辿り着いた時の、あの感覚だと思った。床のコンクリートの表面はサラサラとしていて、きめの細かい白色の砂だけを使っているような見た目で、それが手入れされた砂浜を思い起こしたんだろう。太陽の位置は高く日陰の面積は少ないが、そこへ少しでも身が入るように寄らなければ、数分であっても日焼けしそうだった。それほど、日差しが強かった。冬なのに夏みたいな光景で、時間が刻々と過ぎて行くことへの焦りも相まって一瞬、今が正月だということを忘れかけた。私がいつも通勤で使っている路線の運行が止まっていて、別の路線へ回って職場に向かっていた。だから、今日はいつもと違う鉄道会社の駅にいた。その駅のホームでは時間がゆったりと進んでいて、上りと下りのホームがお互いに向き合いながら変わり映えのしない土色の線路をじっと見下ろし見つめているような、永遠と来ない電車を待っているかのような時間が流れていた。まるで、いつまでもいつまでも海と太陽が目の前にあるかのように思えた。




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