place of the senses

2024.1.3


待ちに待っていた初詣の日だった。2024年。高校時代の友達と。

7:00に目が覚めた。カーテンを端に寄せて窓を開けてみた。冷たい空気が入ってきたけど、真っ直ぐ向こうに、紅色が滲んだような薄い藍色の雲があった。東の空に見えていた。冬の朝は、暗い。窓辺の薄いカーテンが沈んだ水色に染まる。その色が部屋にも入ってくるから部屋の物全部が少し青みがかった色をしていて、まだみんな眠っているみたいだ。そうだ夜明けってこんな感じだった、って思うくらい、この時間にゆっくり起きるのが久しぶりだった。すっかり忘れていた。朝の表情をしている自分の部屋をしばらく眺めていた。私がいつも眠って見ていなかっただけで、いつも部屋はこんな感じで朝を迎えているんだ。

部屋は薄暗くて間接照明を点けた。


.

.

.


初詣の後、カステラ焼きを食べた。みんな朝ごはんを食べたところだからって、屋台に並ばなかった。カステラ焼きを食べ比べて見たくて、好奇心でもう一袋、違うお店でも買って食べた。


人数がたくさん同時にいると、色んな意見が飛び交って面白い。二人で会う時と、三人で会う時と、四人で会う時と、五人で会う時と、同じ人と会ってても違って、面白い。次は六人で会いたい。

帰りにみんなで会話をしていて、それを聞きながら車窓越しに見える港の海を眺めていたとき、高校の時の夕暮れや教室に差し込む自然光を思い出した。それだけじゃあの時の感覚にはならなくて、あの時の感覚を作っていたのは、この人達だったんだって思った。それはそうだけど、もしかするとそれに加えて、そこに私がいたからなのかもしれない。もしかしたら、私は関係ないかもしれない。そんなの考えても分からなくて、でも懐かしいとも違って、言えるのは、これは私の好きな居場所だった。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?