立春

昨年は、オモコロ様に念願叶い文章を掲載していただき、ウケて幾許かの金銭を得て、いいウイスキーを買ったり、立ち食い寿司で380円の皿に手を伸ばしたりと何不自由ない生活を送ったのだが、いざ錚々たるライターの皆様と肩を並べたところ、アクセス数を競ったらその月の下から数えて2番目であって、やわやわと睾丸を握られながら「いつでもお前を終わらせられますよ」と背筋寒々としながらも、これ以上何も思いつかないんだから仕様がない。書け書けと詰め寄られながら、文章が思いつかないくせにnoteを更新しているのも憚られたのだが、どうせ目にも入っていないだろうし、ここは愚痴のモルタルを塗りたくるための場所だと開き直り書いている。

オモコロは、一方的に己が面白いと感ずることを書いてお金をもらえたら儲けもの、と好き放題していたが、何を言っているのかまったくわからない、構成がザコ、死んでしまいなさいと感想をいただいており、このままでは時間の寸借詐欺を働いているようなものであるから、誰が読んだって面白いものを書こうと思い、がしかし、誰が読んだって面白いものが書けたらとっくにネプリーグとかに出ているぐらい売れているから、知ったことではないので当てずっぽうの乱打でいくことにする。ウケている、センス脂を錠剤で摂取しているような連中は手の内を明かさないけれど、才能があるからであって、こちらは持てる弾やボムをすべて駆使して生き延びなければならないのである。

昨日、今日と、UFOキャッチャーで初音ミクのフィギュアを入手した。高校の頃に初音ミクが流行り出し、そのころ私も腕を振ってインターネットに勤しんでいたので、初音ミクとは"同期"だと思っている。2、3年前に、ゲームセンターでものすごく出来のいい初音ミクのフィギュアを見かけた。お金を注ぎ込み入手しようか迷ったものの、"同期"という接点しかないから、すいません!またいつか!と憚られ遠慮をしてしまったのであるが、あのフィギュアの印象がいまだに鋭い。中古フィギュア屋を何店か巡ったが、見つけられなかった。なんか、虹?みてえな、飴?みてえなのを纏ったまぶしい彫像だった気がする。それが欲しかったのだが、日本橋のフィギュア屋を数店巡って見つけられなかった。来週も、再来週もやってこよう!

「メガネをかけているキャラ」縛りでフィギュアを集めている時期があった。だが、引っ越しの時に散逸してしまい、オボッチャマン、バーナビー・ブルックス・Jr、碇ゲンドウらが手元から消えた。元来ものに無頓着なくせに、急に手元に寄せようと思い立つんだから気味が悪い。明日何もかもどうでも良くなっている可能性だって否定できないのだから。しかしながら、生き残った黒子のバスケの緑間真太郎くんが玄関の靴箱の上でメガネを中指で押し上げており、私は本気で緑間くんに抱いてほしいと懇願している。

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