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2021/10/03

「ケチ!」と言ってしまったことはないだろうか。
「優しくされたのだから感謝する義務がある」と思ったことはないだろうか。

今日は親切心の押し付けについて思うところがあった。
髪を切りにきたのだが、行くついでに何か買ってこいと言われたのだ。
家族全員分の昼食。
私はその10分前に朝食を食べきったばかりで食欲もなく、またついでに買いに行くのも面倒だった。
加えてゼミの課題が切迫していたので断った。
すると「もうあんたにはビタ一文渡さない。ついでに買ってくる親切心があったっていいじゃないか。」と言われた。
「めんどくさ」と思った。
帰りに買ってくるのなら、パン屋かケンタッキーになるのだが、私はそのタイミングではどちらも食べる気にならない。
昼食は家にあるだろうし、結局買いに行こうという気にはならなかった。

なぜ頼まれたことを断ったら、揶揄されなければならないのだろうか。
悲しい気持ちにはなる。
けれどさまざまな理由から受けられないことだってあるだろう。
そもそも「依頼」は「面倒ごとの代行者」を探す行為であって。
明らかにこちらを妨害したり、嫌がらせをしてやろうという意図が見られるなら話は別だが、頼み事を断られたときは「仕方ないか」と思えないものか。

髪を切ってもらっている間にそんなことをつらつら考えていたら、いつの間に「こんな感じでどうですか?」と聞かれていて、いつの間にか退店していた。
帰りにケンタッキーを見かけて、私がようやく食べたくなったので、母親に電話で連絡してついでに家族全員分買って帰った。
ご機嫌もとれるし、私は食べたいものが食べられる。
なんてコスパのいいことか!


帰宅して昼食を済ませた後は、ゼミのデータ分析を進める。
回帰直線を散布図中に表示させたかったのだが、授業資料に全て目を通しても、2日かけてインターネットを検索しても、R studio は動いてくれなかった。
仕方ないのでスライドには散布図をそのまま貼りつけて、文字による説明で補う事に。
発表は明日なのに、重要な交絡因子を見落としていたことに気づいたが、もはや修正する時間は残されていない。
「課題と今後の展望」の章に無理やりまとめてしまう。
時間さえあれば、あるいはExcelを使えばどうにでもなるのだが、Rでは厳しい。
大方出来上がったら、フリーのイラストをちりばめる。
スライドの作成には誰よりも力を入れているつもりだ。
構成、デザインも素人だけど、可読性の高いフォント、文字のジャンプ率や色など、知っている情報は可能な限りつぎ込んでいる。
しかも真面目な発表スライドに、かわいいワンポイントを入れているのは私だけだし。
内容の薄さをごまかしているだけなのかもしれないけれど。


スライド作りの目途が立ったので、昨日も書いた Catcher In The Spy を買いに行くことに。
ネットで在庫を調べたところ「残りわずか」とのことだったので、手遅れになる前に買っておこうという判断。
夕方4時までには戻ってこれるから、ゼミの宿題は心配いらない。
自転車を駅に走らせ、電車に乗る。
揺られること30分、都市部へ到着。
道順は頭にあるので、すぐにレコード屋さんにたどり着くことができた。

少し懐かしさを感じながら入店。
CDの未来に思いをはせながら、店内を物色した。
音楽は配信やストリーミングが主流になった世の中、CDはどうなっていくんだろう。
アーティストがインタビューで「どれだけ細かい音にこだわろうと、今の子たちはスマホで聴くから意味ないんだよね笑」と自虐風に語っていたのを思い出す。
ビデオテープやMDが姿を消していったように、CDも廃れていくのだろうか。
はたまたデジタルカメラのように、生き残っていくのだろうか。

全く聞いたことのない曲が爆音で流れる店内をぐるぐる回る。
大して広くない店なのに UNISON SQUARE GARDENと書かれた専用のコーナーを発見するのに、結構手間取った。
ついに見つけた Catcher In The Spy。
ラスト1枚だった。
本当に来てよかった。
Eve のコーナーや ONE OK ROCK のコーナーをついでに見て回ってからレジへ。
本と同様に価格がほぼ確実に落ちないCDは、美容院と合わせて結構な出費に。
財布の中のお札の数が目に見えて減っていて、今月は遊んでられないなあと思った。


帰宅してすぐにPCにデータを移す。
それからスマホを同期して、データをスマホに。
これでどこでも手の中にユニゾンの1番好きなアルバム。
言いようもないほど嬉しかった。
本当は最初の1回はCDで聴きたかったけれど、プレイヤーが大きくて私の机には乗らないので、Bluetoothスピーカーで全曲順番通りに再生した。

ああ。
懐かしい。
なぜか赤ちゃんの笑い声から始まるのだが、それを聞いた時の私は恍惚としていたと思う。
思わず「ああ!青春が止まらない!」と曲に合わせて歌っていた。
それからのことはあまり記憶にない、というより言葉にできない。
もう2, 3年は聞いていないのに、歌詞は驚くほど正確に覚えていて、6, 7割は歌えていた。
黄昏インザスパイが終わるころには、なんだか心が洗われるようだった。

ユニゾンは私を、他のどのアーティストよりも支えてくれる。
自分たちの強さを見せてくれるでもなく、前に立ってファンを引っ張るでもなく、後ろから声援を飛ばすでもなく、横に立って肩を組んで一緒にまっすぐ未来を見据えるかのような。
彼らが彼らである限り、間違いなく一生聴き続ける。
私が死んだときのエンドロールには、スペシャルサンクスの欄に必ず名前を刻むだろう。

カラオケが長い冬眠 (というより夏眠?) から覚めて、一斉に開店した。
久々に行って "何かが変わりそう" とか歌いたいな。
間違いなく "流れ星を撃ち落とせ" と並ぶ、今月のLINEのBGM候補1位だ

とにかく私もこれでようやく「青春が止まらな」くなったので、これからはガンガン「流れ星を撃ち落と」していこう。



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