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「We are Bulletproof : the Eternal」 という素晴らしい楽曲


2021年、3月。 

私が初めて見たVLIVEはこの時期配信されたユンギのセンイル動画。

”Dynamite新規”と呼ばれているのをよく目にするが、それよりも半年以上後、もはやカムバの時期で言えば“Butter新規”と呼んでもおかしくはない。元々違う界隈に居た私は突然ARMYになった。

この記事を書いているのは2022年、3月。
ARMYになって丁度一年が経った。
推しはミンユンギという男。
SUGA of BTS。閔玧其。민윤기。
一年前のセンイル動画がきっかけだった。

「いつもと変わらない365日のうちの1日。今まで特別な意味を持って過ごしたことがなかったけど、ファンの皆さんが祝ってくれるので、特別な日になったと思います。」

2021.3.9  SUGAセンイル  VLIVEより



こんなことを言う人を見たのは初めてで、衝撃だった。
なんて素敵なことを言う人なのか。
気付いたらミンユンギという名の沼の底に沈んでいた。今ではAgust Dという単語を見ただけで動悸がする。


私が何故ユンギペンになったのかはさておき、そもそもARMYになった一番の理由は「楽曲」である。

BTSは主にダンスや歌などの高いパフォーマンス力、その裏腹に仲の良いメンバーの絡みや人柄、親しみやすさなど様々な人気の理由は存在するが、個人的に一番惹かれたのは「楽曲」。私が元々音楽が好きだったというのもあるけれど、彼らが自ら手掛けるその楽曲達全てが、幅広いジャンルが含まれたクオリティの高い音楽性を持っている事に心を奪われてしまった。


その数ある楽曲の中で、今回は「MAP OF THE SOUL:7」というアルバムの中から「We are Bulletproof : the Eternal」(以下Eternalとする)という楽曲について感想を述べたいと思う。(他にも書きたい曲はごまんとあるが)

この楽曲には彼らのデビュー当時から今までの苦労、そして愛するARMYへのメッセージが込められ、コンサートの終盤に歌われるような特別な楽曲になっている。
リーダーのRMも「泣きながら歌詞を書きました」と言っていた程、彼らの想いが山ほど詰まっている曲であることは翻訳を見なくたって伝わってくる。
歌詞について解釈や感想を述べている方々は沢山居ると思うので、此処ではこの曲のメロディーや編曲について感想を述べていきたい。別に音楽の知識がある訳でもなく、ただただ素人の感想です。悪しからず。


コード進行


左から鳴る謎の“ガサっ”という音と同時に切ないピアノの音で幕を開ける。キーはCメジャー。いわゆる“ド”の音から始まる。
音の始まり。彼らの始まりと重なる…(深読みしすぎ)
ギターの音とジョングクの今にも消えそうな歌声が加わる。過去を回想するかのように声にディレイがかかる。歌い出しジョングクで正解。

奥で鳴っている優しいベースのような音。多分ベース。あれ?このコード進行どこかで。

ジョングクが2019年のセンイルの日Twitterにてアップした「Decalcomania」という未完成の自作曲。もうこの曲が完成してリリースされる可能性は低いと思うけど(リリースしてくれ)

コードの構成がEternalと似ているような。
細かいところは違うだろうが、大まかに言えばAmとGとFで構成されている。割とありきたりなコードではあるが、とても深刻な感じがする進行。深〜い海の中に沈んでいるような気持ちになる。とても好きです。
話が逸れました。


イントロ〜ヴァース部分


ジョングクからテヒョンのパートへ。

耳を包み込むように低音で囁いてくるこの声で何人命を落としただろうか。
と思えばジョングクも割り込んできてパニック。モニターヘッドホン最高………

ここまで0:30。まだ30秒しか経っていない。
細かく突っ込みすぎている…

次のホビの低音ラップが本当に良い。ホビはナムさんやユンギさんとはまたラップのフロウが全然違う。元々ボーカル志望だったからなのか安定しているし、元の声がずっしりと芯を持っていて、ラップというものと相性が良い気がする。この辺りは無駄な音がなく曲の構成は一定、メンバーごとの個性が活かされる。


青年の声を持つジンくん


ブリッジに入りジンくんへとバトンが渡される。we were only seven〜のところ。
公式YoutubeチャンネルBANTANGTVにアップされた“Jin's BE-hind”という動画にて、ジンくんは自身の歌声について「単純」とか「高いスキルがある訳でもなく感性溢れる訳でもパワフルなボイスな訳でもない」と過小評価している。

そこでジョンググは「ヒョンは少年、いや青年のような声だ」と評価する。“少年”を“青年”に言い換えられて少し歳をとったなハハハ、とジンくんは笑っているが、なんだか言っていることが分かる気がする。

子供と大人の中間。少年ではないけどまだ大人になりきれていないような声。ジョングクの言う青年はそういう意味じゃないかと思った。韓国語のニュアンスは分からないけど、ジョングクがEuphoriaという楽曲の当時の歌声について同じことを言っていたのを少し思い出した。

ジンくんは長男、30歳にも関わらず、大人になりきれていない青年のような声を持っているのだ。
そう思って聞いてみるとマジでそう聞こえてくるし、シンプルに声が良くて胸が締め付けられる(ここまでの要約:ジンくんの声大好き)

まだサビまで行ってないのに話が脱線してしまいました。


まるで小宇宙にいるような浮遊感


サビに向かってオーケストラみが増していき(オーケストラみって何?)サビに入ると一拍遅れたようなリズムのシンセサイザーが入ってくる。これが小宇宙にいるような浮遊感を生む。アミボムという小宇宙の中で「俺らに石を投げてみろ、僕たちは一緒で防弾なんだ、君たちがいるから怖くないんだ」と歌ってるの、本当にカッコ良い。カッコ良すぎる。

そこから一息つく暇もなく “SUGA…”と囁かれ、ここでユンギペンは死ぬ。
ユンギさんの低音で語りかけてくるラップ。昔を思い出しながら優しい声で悟ったように「やり遂げてきたよ」と囁く。好き。

まだ夢の中なんじゃないか。長い冬にいた、その終わりに辿り着いたのは本当に春なんだろうか。鉄になった証明、“Bullet-Proof”(防弾少年団)

2番 RMパートより


上手く説明できないけど、ナムさんの書く歌詞が好きだ。ユンギさんのようにストレートに書く歌詞もすごく刺ささるけど、ナムさんの言い回しはまた違う良さがある。普段から本を嗜み文章に触れ合っているだけある。キムナムジュンという文系の頭いい好青年。グレーのスーツでヘアセットがなされ黒メガネで本を片手にコーヒーを飲んでいる所に偶然出くわしたい。そして求婚。ぜひ人生を共にしてほしい。ユンギペンだがナムペンになりそうな時、よくある。

ヴォーカルや編曲について語ると言っていた癖に歌詞について書き出してしまった。

この曲はコーラス、つまりハモりがふんだんに使われている。これがこの楽曲の輪郭をクッキリさせているというか。よく聞いたらあらゆる所で主にヴォーカルラインが歌っている。小宇宙にいるような雰囲気がそのおかげで出ている。レコーディングどのぐらい時間かかったんだろうか…。

ラスサビ前のブリッジにてヴォーカルラインが畳み掛ける。ジンくんの声がやはり良い。本気出してくる。ジンくんのエニモォオオ〜までの半端ない高音コーラスと共にクライマックスに向かう。それにしても編曲が良い。キック、ベース、色んなシンセ(雑)、彼らの歌声によって気持ちのいいグルーヴが生まれている。ARMYたちの声も心なしか聞こえてくる。ジミンちゃん、ジョングクの歌声と共に彼らの涙を拭ってくれるような優しいストリングス。ディレイがかかったジョングクの声が残響として響き渡り、静かに楽曲が終わる。最後まで美しい曲だったな。


なんだよこの名曲。一体誰が作編曲に関わっているんだ!と思い調べてみた。


Antonina Armato / Nam Jun Kim / Henrik Michelsen / Nathaniel Rathbun / Alex Karlsson / Sophie Cooke / Moa Carlebecker / Ellen Berg Tollbom / Alexei Viktorovitch / Elohim / Candace Sosa / Ho Jeong / Gusten Dahlqvist / Willie Tannergard / July Jones / Amelia Kate Woodward Toomey / Etta Zelmani / Jordan Dj Swivel Young / Yoon Gi Min


多すぎるな。
7割は読めませんでした。

今の時代は楽曲制作は一人ではなく、様々な人の手が加わる事が多いそうだ。ジャスティン・ビーバーとかのクレジットを見るとよくこんな感じになっている。
Eternalは特別な楽曲として力を入れたのだろう。名曲はやはり関わった人数も多い。

この中にDJ Swivelさんというプロデューサーさんも参加されている。他にもEuphoria、Best Of Me、I'm Fine、So What、Love Maze、Magic Shop、など他にも沢山の楽曲をプロデュースだったりミックスだったりされている方です。本当に素敵な楽曲を作られる作編曲家さんですよ………。テイストが本当に好きで。ボーカルなしのトラックが聞きたいぐらい編曲が好きです。


Euphoriaのミックス画面をYouTubeにて全て見せてくれていたので画面に張り付いて見ましたね。ぜひ見てほしいです。
15秒毎に新しい変化を入れるんだと。聞いてて飽きない楽曲が生まれる訳だな〜、勉強になります。



BTSを好きになってからの変化


私も最近作曲に興味を持ち初心者ながらDTM(デスクトップミュージック)とやらを触ってみている。もちろんユンギさんの影響。彼のように音楽を作りたい。しかしやはり彼らはすごい。すごいしか出てこない。彼らだけでなくても作詞作曲をやっている全ての人の話を聞いてみたい。この楽曲のキー、Cメジャーでこんな素晴らしい音楽が作れる。白鍵のドレミファソラシドだけで。(もちろんそんな簡単な話ではない)
彼らのように自分達で制作した楽曲を沢山の人に聞いてもらう事が、どれだけ幸せな事だろうか。きっと星を眺めるように願っている今は、暗闇だ。
暗闇でしか欲する星たちは見えない。そうユンギさんの書く歌詞にあった。目標とかその先に何があるのかは想像もつかないし分からない。あぁ、彼らのように素晴らしい音楽を作り沢山の人に聞いてもらいたい。BTSを好きになって、初めてそう思った。20数年間生きてきて初めて夢というものができた。

音楽というものの素晴らしさを、BTSに教えてもらった。もちろん楽曲だけでなく彼らの人間性、バラエティ力、パフォーマンス力、プロ意識、ARMYを思う気持ち、ここに書ききれない全てを愛している。

彼らが墜落ではなく「着陸」するまで、一緒に雲の上を飛び続けていたい。




初投稿で拙い文章でしたが、ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。
少しでも私の思いが伝わり、共感してくださる方がいればいいなと思います。ありがとうございました:D

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