葉桜の季節に君を想うということ

著者:歌野晶午

文春文庫

発行日:2003年3月30日
発行元:文藝春秋 本格ミステリ・マスターズ

<あらすじ>

かつては探偵事務所で働き、いまは「何でもやってやろう屋」を自称して気ままな生活を送る「俺」成瀬将虎。いつものようにフィットネスクラブで汗を流していた成瀬将虎は、ある日後輩の芹澤清から、彼が密かに想いを寄せる久高愛子の相談に乗ってほしいと頼まれる。愛子は、家柄の手前警察には相談しにくいので、轢き逃げに遭い亡くなった祖父が、高額で布団や健康食品を売りつける悪徳商法業者・蓬莱倶楽部によって保険金詐欺に巻き込まれていた証拠を掴んで欲しいと依頼してきた。

同じ時期、将虎は地下鉄のホームで飛び込み自殺しようとした女・麻宮さくらという女性を助ける。それがきっかけとなり、以後何度かデートを重ねる仲になる。

保険金詐欺事件の真相究明と将虎の恋の行方、2つの出来事がやがて交錯する。
蓬莱倶楽部の悪徳商法を調査する将虎の軽妙なハードボイルド探偵の活躍を楽しむあなたに、ラストで襲い掛かる大どんでん返し!?