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RISING SUN ROCK FESTIVAL 2023 in EZO 2日目(8/12)の記録

8月11日(金祝)昼から8月13日(日)早朝にかけて北海道石狩市・小樽市で開催されたRISING SUN ROCK FESTIVAL 2023 in EZO(以下RSR23)に参加しました。去年に続き今年も時系列で、ライブの感想を中心に記録として書き残しておきます。

1日目の記録はこちら↓

08:00 起床、朝食

10:00 会場行きバス乗車
ホテルをチェックアウトし2日目も札幌駅からのJTBアクセスバスを利用。札幌市内の新川通りの交通量はそこそこ多いが石狩湾新港近辺はさほど混んでいなかった。

10:45 会場到着
2日目も暑い。入場ゲートのそばにダフ屋がいた。ここでダフ屋を見かけるのはとても久々な気がする。

11:30 昼食
一度テントに物を置き、みよしののぎょうざカレーを食べにゆく。昨年の600円から今年は900円に値上がりしていたがそれは昨今の事情でしょうがない。今年もおいしかったし量も満足感がある。大量に餃子を買い込んでいるにぎやかなグループがいた。食べた後そのままとなりのISHIYAのブースに並び、白い恋人ソフトクリームを食べる。おいしい。

12:30 ケツメイシ (SUN STAGE)

2003年のRSRで一度見たきりなのでちょうど20年ぶりのケツメイシ。こちらも歴戦のベテラン。オープニングSEが「かわいくてごめん」だった。LOVE LOVE Summer、夏の思い出、君にBUMPなどみんなが知ってる曲を立て続けにやってくれる。さらには有名曲のメドレーまで披露するというサービス精神。MCも名司会者のような小慣れ感があってこれが本当のマスター・オブ・セレモニーだと思った。円熟味すらあるエンターテイナーでさすがだなあと感じた。みんなが知ってる曲ってのはいいなと思う。彼らには夏の明るい陽射しがよく似合う。近くにいたけっこう年齢のいってるであろう男性客のグループがとても楽しそうに踊っていて良かった。

13:00 Rei (Hygge STAGE)

このフェスにはいろいろな形で何度か出演しているが、Rei単独名義でステージに立つのは初めて、と喜んでいた。ベースはハマ・オカモト、ドラムにはCHAIのドラムの人を迎えてのステージ。ライブは正直なところあんまりおもしろくなかった。いいバンドメンバーのわりにあまりグルーヴ感がないというか。Reiのギターはうまかった。

14:10 カネコアヤノ (REDSTAR FIELD)

昨年、流行りの病で出演キャンセルになってしまったカネコが満を持して登場。期待していた感じと違っていて、申し訳ないがそんなにおもしろくなかった。暑さと前日の疲れで意識が朦朧としていたせいもあるかもしれぬ。バンドサウンドに曲が埋もれていてもったいないと感じる。カネコアヤノの曲はギター弾き語りに近いシンプルな編成の方が好みである。パワーは感じた。

15:10 Rockon Social Club (EARTH TENT)

昔、男闘呼組というグループで人気だったジャニーズの人たちに寺岡呼人+ドラムを加えてのバンドである。ジャニーズタレントを見るのは2014年のサマーソニックでTOKIOのライブを見て以来2度目だ。同時間帯、他に特に見たいものも無かったので物珍しさからこのステージに足を運んだ。年を取ったとはいえさすがにメンバーはみな男前で見栄えが良く、華やかさやテレビスターのオーラのようなものを感じる。実際に見るまで、正直な気持ちを言うとまあ言うてもジャニーズタレントだろと若干侮っていたところはある。ただ意外にもみな演奏技術はしっかりしていてうまい。ドラムはなんと最強ドラマーだった故・青山純の息子だそうで、その才能と技術を見せつける演奏だった。古き良き時代の真っ当なロックバンドといった音で、煽りのMCも懐かしい感じがするが、これはこれで悪くない。

15:50 iri (REDSTAR FIELD)

何者なのか知らないままステージに向かうと既に大勢の客が集まっている。おしゃれなトラックに涼しげなボーカルが乗り、座ってのんびり聞いてて気持ちがいいし、REDSTAR FIELDの雰囲気にもよく合っていた。もう少し遅い時間だと尚良いと思う。ずいぶん前に一度このフェスティバルに出演していて、そのときは小さなサブステージだったとのこと。出演するステージが大きくなることもファンにとっては喜びであろう。

17:00 地球三兄弟 (Hygge STAGE)

真心ブラザーズと奥田民生の三人である。持ち時間をどのように使い切るかということで雑談多めの、よく言えばリラックスした感じ、悪く言えばだらだらしたステージだったが、もう彼らクラスになるとどの曲をやったやらなかったとか声がとかMC内容がとかそういうのはもうどうでもうよくて、おっ、あのおじさんたち今年も仲良く元気で何かやってるな、と確認できればみんなだいたいそれでOKだと思う。ベテランらしい余裕のある演奏を聞きながら、彼らが20年以上前にまいた種が実って今新しい世代が会場のあちこちで客を喜ばせているなと思った。もう少し日が落ちた涼しい時間にやりたかったがそこまでの権力は無かったと客を笑わせていた。

18:00 夕食
地球三兄弟が終わってからステージの近くの店で豚丼と豚串を食べる。やはり肉だ。炭で焼いた肉はうまい。持っていた100円玉全部使って2度目のバッジガチャ。100円玉は8枚あった。結果はyonawo、Vaundy、オフィシャル(フェスガール)、どんぐりず、Creepy Nuts、SCOOBIE DO、帝国喫茶、MONGOL800だった。なかなか良い結果。一度テントに戻りしばらく休憩。SUN STAGEからはBABYMETALのライブが聞こえてくる。空はピンク混じりの夕焼け。

20:15 ライジングサン スペシャルトークセッション (PROVO)

主催WESSの若林氏、キャンドルジュン氏、やついいちろう氏他によるトークということで一体何を話すのか謎だったが、フェスやイベントを作る側の考え、参加する側の意見、被災地支援のことなど、わりと中身のある話が多かった。
話を振ったり膨らませたりと、やつい氏が芸人としての腕を見せたし、キャンドル氏もいいリアクションを見せるなどして笑わせた。
米づくりや酒づくりは試行錯誤を続けて1年後に結果が出る、その繰り返しで少しずつ良くなっていく、うまくいって実りが多ければそれをみんなに振る舞うお祭りができるし、うまくいかなければ何が良くなかったかと振り返って考える。フェスもそれに似てる。みたいな話など。やつい氏は呼ばれなくても勝手に来るよねと言われ皆笑っていた。
2度ほどTOSHI-LOWが乱入し、キャンドル氏のプライベートの話題に首を突っ込もうとしてくる。彼なりに盛り上げようとしているのはわかるし、彼のノリが苦手だという人がいるのもわかる。酔っ払いは帰って!とやつい氏に追い払われておかしかった。

21:00 MISIA (SUN STAGE)

花火が打ちあがり、直後にスタート。初めてMISIAのライブを見る。RSRには2013年以来10年ぶりの出演とのこと。おそらく生の歌はすごいのだろうと想像はしていたが想像を遥かに超える歌声に最初から圧倒される。陽の当たる場所、つつみ込むように、と初期のみんなが知ってる曲から始まり、ステージから横に突き出た花道を上手下手へと走りながら歌ってるのにしっかり声が出ていてすごい。MISIAが客に、スペシャルゲストを迎え入れる拍手の練習をさせた後、矢野顕子が登場。矢野さんはこのフェスにちょくちょく出てるはずなのに、同時に複数のステージが進行していることをよくわかっていなかったようで「どのステージを見ても料金同じなんでしょ?」などととぼけたことを言って笑わせた。矢野さんのキーボードに少しトラブルがあり、一瞬ステージに緊張感が走ったがスタッフの対応で事なきを得てMISIAが技術スタッフを称えてトラブルを笑いに変えていた。拍手の練習といい、MISIAは意外と明るくて楽しい人だった。

22:30 七尾旅人 (Hygge STAGE)

ここで彼のライブを見るのは向井秀徳と二人でギターだけで交互に歌う謎の企画以来だ。湘南が遠くなっていくからスタート。途中で政治的な話からメッセージ性のある曲も歌った。若いときは政治的なものを「うぜー」と思ってたし、ちょっと年を取って「ミュージシャンも政治的なことを言っていくのは大事」みたいにわかったようなふりをする時期もあったが、おっさんになると「やっぱうぜー」と思う。七尾旅人はそのあたりのバランス感覚があって、話もしつこくない。個人的に、政治的思想と作品は別だと思ってるので、ソウルフラワーユニオンなんかはガチガチの左だが彼らの曲は好きだ。途中、大比良瑞希という女性ボーカリストがゲストとして登場。
最後の方にRollin'Rollin'。早く始めたのに時間オーバーしちゃった!と 楽しそうに駆け足でラストにサーカスナイトを歌って終わった。

23:20 ZAZEN BOYS (REDSTAR FIELD)

去年はナンバーガールに二度目のお別れをし、今年はザゼンとして向井が帰ってきた。私は向井のファンだがZAZEN BOYSの曲は一つも知らない。それでも2003年、RSRでのZAZEN初ライブ(あのときもREDSTAR FIELDだった)以来、他とかぶっていなければZAZEN BOYSのライブはなるべく見たいと思っている。向井の元気な姿を見たいというのもあるが、曲を知らなくても十分楽しめるすごい練度のバンド演奏が見られるのがZAZEN BOYSの醍醐味で、この曲はどんな展開をしていくのかと本当にワクワクする。真っ暗な時間帯に緊張感のあるステージで本当にかっこいい。今年も向井は相変わらずわけのわからないことを言っていたので、いつも通りだなと安心した。

24:00 Lucky Kilimanjaro (EARTH TENT)

日付が変わる時間、大勢がまだ元気に跳ねて踊っているステージがここにあった。今回初めて見るLucky Kilimanjaroである。一番後ろで見てたのでよくわかるが客のテンションがめちゃくちゃ高い。ただ、客は変なテンションになっていたがバンドは至ってクールに見えた。それでも客の熱量は間違いなく演奏に良い影響を与えていたと思う。曲の繋ぎ方もすごく工夫されてる。
彼らの音楽を聞いていて、ある日本の有名ミュージシャンが言った「ポピュラーミュージックの役割は大衆への奉仕と人間存在の肯定」という言葉を思い出していた。まさにこれのことだな、と。とにかく最初から最後までポジティブなエネルギーに溢れていた。ボーカルの熊木氏が言っていた「みんな同じじゃなくて好きなように踊って」という考え方にもとても共感できる。ほぼMC無しでノンストップ、13曲もやった。

25:00 ウォーターステーションでシャワー
夜明け近くの変な時間とか朝の終演後にしか利用したことがなかったのでいつも空いているイメージがあったが、今回初めて深夜にシャワーを利用し、結構混んでいた。昼間の汗がようやく流せてさっぱりした。

25:40 Vaundy (SUN STAGE)

後から知ったが客が多すぎてスタンディングゾーンへの入場が規制されていたらしい。それくらい彼への期待が大きかったということだろう。彼も残念ながら昨年、出演予定だったが直前に流行りの病になってしまい、急遽代わりに藤井風が出演してVaundyの曲をカバーするという、いろんな意味でインパクトのある出来事があった。
客からの声援に対し、元気だなあ!と笑う。恋風邪にのせて、踊り子からスタートし、途中で去年のお礼ということで藤井風の「何なんw」をカバー。若いミュージシャンたちの粋な交流は感動的だし見ていて気持ちがいい。
若干気になったのは、地声の高音は出てるのに裏声の高音がいまいち出てないところで、そこは物足りなかった。以前別のところでライブを見て彼がもっともっとすごいことを知っているだけに惜しい。こんなもんじゃない。それを差し引いても現代のトップボーカリストであり、優れたソングライターであることには何の疑問も無い。

夜がもうすぐ終わる

27:00 LAUSBUB (Hygge STAGE)

真っ黒だった空に少しだけ色がついてくる。もうすぐ夜が終わる。すでに全アクトを終えたREDSTAR FIELDはステージのバラしが始まっている。終わってしまうのだなあと少し寂しい気持ちになる。今年の締めに選んだのは若き北海道の才能LAUSBUB。初めて見る。ゴリゴリな音と繊細な音が絶妙に共存しているテクノで、時間帯も相俟って昔MOON CIRCUSというステージがあった頃に石野卓球がやっていたLOOPA NIGHTを彷彿とさせた。客が思っていたより大勢集まっていたことを素直に喜んでいたのは微笑ましかった。こんな時間まで元気に踊っている客がけっこういる。北海道から生まれた新しい才能にこのステージのトリを務めさせたことに主催側の意図やメッセージを感じる。

04:30 撤収
テントを片付け、ヤマトのブースへ運んで発送。これで今年も無事に終了。空は曇っているがすっかり明るくなっていた。あけましておめでとう。名残惜しいがゲートを出てバス乗り場へ。

札幌駅から新千歳に移動し、空港で「北海道産炙り帆立のお茶漬け」という贅沢な朝食。おいしかった。

北海道産炙り帆立のお茶漬け

時間があったので空港でまた白い恋人ソフトクリームを食べる。やはりうまい。帰りの飛行機はぐっすり眠っていたのであっという間に羽田についた。電車を乗り継いで自宅へ。今年は石狩で「これ下手したら内地より暑いわー北海道やばいわー」とか言ってたけど品川駅のホームに立ってやっぱり内地のほうがぜんぜん暑いわと思い知った。


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