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RISING SUN ROCK FESTIVAL 2023 in EZO 一人反省会(2)

RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZOには今回でたぶん17回目か18回目くらいの参加になります。今回、ライブ以外での良かったこと、良くなかったこと、気になったこと、考えたことなどを記録として書き残しておきます。

一人反省会(1)はこちらです↓

リストバンドの写真

入場リストバンドの事前送付ってあれ当日現地で並ばなくてもいいようにという意図もあってせっかく手間かけてまで郵送してくれてるのに、同封されてる紙にも大きく注意が書いてあるのに、なぜかリストバンドの写真をSNSに上げる人が毎回後を絶たない。
正義感あふれるリストバンド警察が直接注意しに行ってくれてるのを何回か見かけた。注意すると意外とすんなり引っ込めてくれる人が多いので、まだ救いがある。

日傘

今年びっくりしたのは日傘ね。あそこで日傘をさしてる人なんて初めて見た。しかもたくさん。気持ちはわかる。日差しがほんと強かったから。混んでない通路とか広いスペースで使うのはそこまで文句は無い(ほんとはちょっと嫌だけど)。REDSTAR FIELDの最前列で日傘さしてる人を見たときはさすがに目を疑ったね。あれはすぐ誰か注意したと思う。通りがかりに見ただけなのであの後どうなったかはわからん。

撮影

ライブ中の撮影は相変わらず多い。でもあれって記録として後から自分で見るために残しておきたいってよりinstagram用なんだよね。わたし今フェスに来てまーすってやつ。フェスなんていまどきどこでもやってるっしょ。どうせならいちごけずりとか白い恋人ソフトとかジンギスカンの写真のほうがいいよ。今は出演者がこの曲の間だけ撮影OK、とか自分のライブは動画オッケー拡散オッケーと言う場合もちょくちょくある。いずれは完全に撮影OKになっていくんだろうなとは思ってる。海外のフェスの映像なんてお客さんみんなライブ中スマホかかげてるからね。ああいう感じになってくんだろう。でも今はまだ禁止だから。

ルールの周知

禁止事項が周知されていない部分も多々あると思うのでそこは運営サイドに徹底してもらいたい。ダメだって知らないで悪気無くやっちゃってる人もけっこういると思うんで、ステージの転換中にアナウンスするとか、マイクチェックワンツーア〜ア撮影だめですアーアワンツーって言ってもらうとか大型モニターに繰り返し「撮影だめ」って出すとか。モニターに帰りのバスの時刻や地下鉄終電の時間を繰り返し表示してたのあれ今年初めてでしょ。ああいう感じで、なるべく既存のものを利用してコストがかからないやり方でやれるといいと思う。

周知するためには「なぜこれをしてはいけないか」という理由まで説明してあげないとわかってもらえない時代なのかもしれない。時代のせいにすると「若い世代が悪いのかよこのクソ老害!!」と怒る人もいるだろうけど、わかってくれないのは若い人ばっかりじゃないんだよな。実際見たんだけど、おっさんたちが変なところで酒盛りしてゴミそのままにして立ち去ってたんだよ。令和になって突然「ルール守るとかだせえべや」という懐かしいヤンキー文化が石狩のあの地点で局所的に復活したとしか思えない事象が発生しててびびった。

なぜSNSにリストバンドの写真だめなの?
なぜ缶ビンだめなの?
なぜ撮影したらだめなの?
この辺を疑問に思うのはまだわかるし、理由を説明さえすればたぶんみんなわかってくれると思う。

そのほか気になったこと

他にも、毎年言ってて嫌になるけどレジャーサイトの場所取りとか、絶滅したかなと思ってたけどまだしぶとく存在してる歩きタバコとか、バッジが1日目の午後には即メルカリに出品されてるとか色々言いたいことはあるんだけど、ルールが守れないことでどんどん規制が厳しくなっていって結局は自分たちが損をするだけなんでね。守りましょう。

このフェスティバルは基本的にいろんな面で緩い。それで20年以上やってきてるのは主催側が参加者を信じてくれているからに他ならないし、大多数の参加者はそれに応えて最低限のルールは守ってきた。細かいこと言ったりわざわざ禁止にしたりするの嫌なんでどうか頼むよ、ってことだと思う。だからさ、手荷物検査がザルだからって酒を缶やビンで持ち込むのやめようや。実は手荷物検査を厳しくやってたときもある。缶ビールだめですって言われて入場ゲートで急いで飲んでる人いたからね。そのときは入場にすごく時間がかかった。やっぱあれはきついよねってことで厳しくやらなくなったんじゃないかなと思う。

Twitterなどを眺めていたら今年初めて参加しますという人が、チケットの仕組みがわかりにくい!何と何を買ったらいいのかわからない!と言ってるのを見かけたし、キャンプするつもりで準備してたのに直前でテントサイトチケットが必要ということを知り、とっくに売り切れてるからもう手に入らないんで、どうしたらいいのと愕然としてる人も見かけた。そんなにわかりにくいか?と思うけど、我々が当たり前と思ってることでも初めての人にはわかりにくい点が色々あるのかもしれないので、そのあたりももう少し情報を提供したほうが良いのではないかと感じた。

ゴミ

会場内に捨ててあるゴミが年々増えてる。これは非常に良くない。

ゴミの13分別!国内最多!とか言ってるけど知らんがなって思うでしょ。あれめんどくさいんだよね。いちいちペットボトルのラベルを剥がさなきゃいけない。どっから剝がすんだー割りばし捨てるのはどこだーとかいちいち探して。NPOだかNGOだか知らないけど生ごみが堆肥になってジャガイモになるんですよ!とか言ってる。そのイモは無料配布してるらしいんだけど一回ももらったことない。それはまあいいとして、一番ネックなのはゴミを捨てられる場所が少ないということかな。

理由はわからないけど初期からずっと、やたらと分別にうるさいし捨てる場所が少ないっていうこのスタイルでやってるんですよ。もっと増やせばいいのにと思うけど増やさない事情はよくわからない。どこのゴミ捨て場でも1人か2人、バイトなのかボランティアなのかわからないけど、分別の案内の人ががんばってる。人のゴミの世話なんて大変だよ。だから飲み物でもおごってあげたいけど迷惑だろうからせめて彼らの手をわずらわせないように、ルールだけでも守ろう。そのへんに捨てんなアホ。誰があれをかたすと思ってんだ。禁止されてるのに缶を持ち込んでおいて「缶はどこに捨てるんですかー?」じゃないんだよ。

あの会場の土地と周辺エリア一帯は石狩開発株式会社というところが所有・管理してて、株式会社という体裁だけど実際は北海道の資本が大きく入ってて、取締役に小樽市長や石狩市長も名を連ねる第3セクターの会社で、会場のすぐ近くに事務所がある。

あのエリアはすぐ近くに札幌都市圏という大きな商圏を抱えてて、企業の立地としては有望な場所なんだよね。周囲の道路も物資輸送のために高規格で幅も広く整備されていて、そのおかげもあってRSR開催の日も周辺は渋滞するけど全ての車線が潰れるような大渋滞にまではならないのはみんな実感してると思う。あのエリアは企業への分譲が今も進んでいて、既に大きな倉庫とか工場、リサイクル施設、風力発電機等が建ち並んでるのはみんな実際に見て知ってるだろうし、コストコなどもできた。あの近辺に大規模なデータセンターが建つかもという話が何回かあったけどまだそれは実現してない。

会場の土地は将来、港湾として整備される用地になっているので、整備事業に着手することが決まればあの会場は使えなくなるのだろう。ただ、港湾の整備というと大事業になるので、今すぐあの土地がどうこうなるということではなさそうだからしばらくは使えるのかな。あの土地はそういう事情で空けてあるので、冬の間は除雪で出た雪の捨て場に使われているし、夏はRSRの会場として貸してくれている。今年のHEAVEN'S駐車場のあたりは「分譲計画用地」になってるので近い将来何か建つのかもしれないね。

画像真ん中らへんのグレーのところが会場のあたりでピンクが分譲済み


「港湾拡張予定地」になってるところが会場


というわけで、あの会場の土地は今そういう状況である。

ミスチルが出た年だったかその前の年だったか、トイレが次々に閉鎖されていった事件があったのを覚えてる人も多いと思う。どうしてあんなことになったのか。単純に客が増えて処理が追いつかなくなったのだろうか。今でもよくわからない。野ションが続出し、自分は目撃してないがそれ以上のことも発生してたかもしれない。さすがに風紀的にも衛生的にも非常によろしくないことである以前に、貸してるほうからしたらそりゃ自分の土地に糞尿撒き散らされたら嫌でしょ。もう貸さないよって言われてもおかしくない。(次の年からは地元の設備会社の尽力もあって、トイレの問題は起きなくなった)

ゴミも同じようなことだと思う。

みんながゴミそのへんにぶん投げたまま帰ったとする。そしたら、こんな使い方するならもう貸さないってなるよ普通。

あの場所を追い出されたとして、札幌近辺であれくらいの面積があって、騒音問題が起きないくらい住宅地からの距離があるけど周辺のインフラがある程度整備されていて、駐車場が確保できて、車でのアクセスが良くて等々、そういう諸々の条件を満たせる場所がかわりに見つかるかというとなかなか難しいんじゃないかな。なのであの場所を今後も使わせてもらえるように、参加者がゴミ以外でもいろんな面で気を付けないといけないと思います。

若い人たちにとってはたくさんあるフェスの一つでしかないのだろうけど、我々老害チームにとっては、20年以上本当に大事にしてきたものなので、たとえ自分が行かなくなったとしてもその後も末長く続いてほしいと思います。RISING SUN ROCK FETIVAL 2069 in EZOで70周年記念のころに「わしは1999年の第1回に行ってたんじゃよ」と若い人に自慢してウザがられたいですね。

コロナ禍からの脱却

去年の一人反省会で書いてたことをちょっと振り返ってみる。
「来年はマスク無しで、声も出せて、以前と同じ規模の会場で、ハピネスとフォレストエリアもあって、雨は降らないけど風が少しあって雲も少しあってほどよい気候で、SUN STAGEにはびっくりするような大物や旬の人気の人たちが出演して、TAIRA-CREWやBOHEMIAN CIRCUS、REDSTAR CAFE、PROVOなどの小さなステージでもこっそり誰かがやばいライブしたり弾き語りしたりするような感じで開催されたらいいなと願っています」

声は出せた。以前の規模にかなり近づいた。ちっちゃくなったけどハピネスとフォレストエリアもあった。全然ほどよい気候ではなかったけど雨は降らなかった。REDSTAR CAFEには好き好きロンちゃんという謎の人物が来たしPROVOにはキャンドルジュンが来た。出演者数はコロナ前の7割くらいだったけど大物も旬の人気の人も来てくれた。

2020年にあらゆる興行が消え、2021年に各方面から叩かれまくりながらも開催されたフジロックでBEGINの比嘉さんが「今年のライブの仕事はこれ(フジロック)1本だけです」と複雑な表情で言ってたあの日。そのフジロックでサンボマスターが、中止になってしまった日本各地のフェス・イベントのタオルやTシャツを掲げてくれたあの日。元通りにライブができる日は一体いつになるんだと暗い気持ちになっていたけど、やっとここまできたんだなと感慨深かった。去年はみんなマスクして声も出さずに我慢して本当にえらかった。

今年の電気グルーヴの時の、コロナウィルスがぶっ壊される映像は象徴的だった。今年は怒髪天に「勝ったぞ!俺たちがコロナに勝ったぞ!」と叫んで欲しかったな。祭太郎の盆踊りでみんなが肩を組んで大声出してたの見てバカみてえだって笑いながら不覚にもちょっと涙が出そうになった。

最後にOAUのTOSHI-LOWの言葉をひとつ引用します。
「これからも、震災も来るだろう。疫病も来るだろう。でもその中で生き抜くために学習して、つないでいく。それがわかるための小休憩だったと思えば、この2~3年もムダじゃなかったんじゃないかな」

「『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2023 in EZO』、今年も紡がれた新たな物語 64,000人の祝福と歓喜の2日間を兵庫慎司が振り返る」より


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