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刑事に恋して免罪?なるべくして起きてしまった事故なのか?

湖東記念病院事件はご存知ですか?


当時、滋賀県東近江市の湖東記念病院で勤務していた元看護助手として勤務していた女性が、重篤な症状で入院していた患者(70代)に装着されていた人工呼吸器のチューブを引き抜いて酸素の供給を遮断して呼吸停止状態に陥らせた後、再審において無罪となった事件でした。


12年間のも間服役しその後無罪が確定したとのことで、
免罪で無罪となった女性が、最近、国と県に対して損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が始まっています。


酸素チューブが外れ、異常を知らせるアラーム音が鳴っていたのに適切な処置がなされなかった疑いがあるとして、捜査を開始し、当時当直の一人だった、西山さんに殺人の容疑がかけられ逮捕されました。

犯行の動機は「病院に恨みがあった」などとされたが、西山さんは大津地裁での公判で、「取り調べの男性刑事が好きになり、気を引こうと思って自分が殺したと言った」と否認に転じたそうです。


このニュースを見て、思うこと。

コメント等で、
「取り調べの刑事に恋をしていまって嘘を自白してしまってしまったことが罪だろ」とか様々な意見がありますが、免罪と殺人の事件が混在していて、何がなんだか分からない事件だなあと思ってしまいました。


ただ、確実に言えることとして、
呼吸器疾患の重篤な状態の患者さんがいる夜勤を一人の准看護師でみていた。その看護体制にまず驚きました。

一度、看護師で担当したことのある方であれば
それは到底ありえないと思われるかたも少なからずおられるのではないかと思います。

心臓モニターや酸素飽和度こ機械はつけているでしょうし、ましてや呼吸機をつけていたとなったらそれどころじゃないくらい業務が増えてしまうののが目に見えているので。

それか、多忙で過酷な環境が慢性的にあってアラームが鳴っていても
多少放置したりしていたり消していても無理はないな。

この准看護師さんが夜勤だったからというか。
この病院の勤務体制などはどうだったんだろう。

そっちが気になりました。
殺人って看護に携わる人にありえるのかな。
生かしたいと思って看護をしている訳ですし、
いままでの自分の行動を否定していまうようなことされるかな


ある一例として、
私が整形外科病棟で勤務していた際の
呼吸機のつく患者さんを担当した話をさせていただきます。

整形の術前術後の患者さんを含む
急性期の方もいれば慢性期の方も、
約50床(50人)を看護師3名で割り振って夜間帯受け持っていました。

その中でも、
呼吸器を付けた患者さんが稀に入床してくることが稀にありました。

(内科や外科が季節的に満床の時に仕方なく・・整形外科病棟に一晩だけ・・・のような。)

その受け持ちの範囲で見させていただいてましが、

なんといっても、
・1時間置きの呼吸機チェック、
・チューブのチェック
・マスクのチェック
それを看護師2名で確認し
チェック表に時間とサインをし
空欄があるようなもんなら
インシデントとして書類の提出が求められていました。

ひとり呼吸器の患者さんが
いるだけで・・本当に・・大変に大変でした。


少しズレてマスクが外れるもんなら、静まった
病棟内に大きなアラーム音・・

マスクはついていても今度は痰がたまって
血中濃度が下がるとそれはそれでまたアラーム・・・


①患者さんがいる病室
②ナースステーションに連動されたアラーム
③看護師が持つピッチ(携帯電話)

全てが鳴るのです。

認知症の患者さんを起こす事になりかねないので
急いでその場に向かうのです。


本当に・・
仕事が終わってからもあのアラームが耳に残っている
と同僚と何回話たことか。。



亡くなられた方が実際どのくらいの
医療依存度だったかはニュース上では分かりませんが、、。


知的障がい者だったってのは、
後から嘘の供述をしてしまった事実に対して、
弁護人が限られた材料の中で精神疾患患者だったとしましょう。
と擁護するために後づけたようにも思えます・・・



病院によって、マニュアルや
アラームの設定にはもちろん違いはありまし、
当時と今の機械の優劣もあるかと思いますが、

それでもその過酷な夜間の勤務体制の中で、
お仕事をされていたのは本当にすごいと思いました。


私はそんな過酷な夜勤だったらきっと行ってません。
というか任されていたら気が狂っていてもおかしくないなと。

この事件は善悪では語れない色んな問題が混在している


かつての病棟ナースからふと感じたことです。



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