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文系だけど文字が理解できないことに気づいた



「メモの魔力」を実践するようになって1年くらい経つけれど実はずっと何か違和感があった。だけど紙に書いて考えることは自分の頭の中でだけで考えるよりずっと情報を整理しやすかったし、色々と気づけたりできたからそれについてはあまり深く考えていなかった。しかし仕事をしていく中で私はようやく違和感の正体に気づくことができた。


 仕事で何度説明されても理解できないことが度々ある。どれだけマニュアルを読み込んでも、分からないところを人に聞いても、文字や言葉が情報として頭に入ってこない。

例えば「Aさんは夕方5時に家を出て、スーパーに夕飯の買い物に行きました」という文があったとする。普通はAさんが家の玄関を出て日が落ちている中スーパーに向かい、買い物客で賑わっている店内で夕飯の食材を手にとっている姿が思い浮かべるだろう。だけど私はなんとそれが頭の中で思い描くことができない。「エーサンハユウガタゴジニイエヲデテスーパーニユウハンノカイモノニイキマシタ」という呪文にしか聞こえてこない。これが文字でも単なる文字列にしか見えなくて、そのイメージを全く頭に思い浮かべることができない。本気で学習障害を疑ったほどだ。


 そこで気が付いたんだけど、世の中には言語で理解するタイプと絵や図で理解するタイプの人間がいて、理解力が悪いのは頭が悪いからではなく自分のタイプと合わない覚え方をしようとしているからだと思う。

私のように話言葉や文字で情報が頭に入ってこない人って脳の言語領域の部分の働きが弱いんじゃないんだろうか。そんな人が言語優位の人たちの中で同じように覚えようとするのは相手の土俵で戦うようなものだ。そして努力も虚しく「仕事ができない人」というレッテルを貼られてしまう。だから自分の覚えやすいやり方を考えなければならない。

やっと「メモの魔力」の違和感に気づいた。このメモのメソッドは文字で思考していくから言語優位者向けのものなのだ。著者の前田社長もおそらく脳のタイプが言語優位なのだろう。だから逆に言語で理解するのが苦手な私が同じように実践しても、内容を詳細にイメージできていないから、その時はすごく考えが深まったような気がしていても実際は自分の書いた文字をなぞっていただけにすぎなかった。

言葉で覚えるのが苦手な人は、絵や図で覚えるのが得意なことが多いらしい。あとマーカーを引いたりして色を使うのも有効だとか。

 それから私は仕事で人の話を聞いたりマニュアルを読む時は、字でメモをとるのではなく図を書くようになった。種類がいくつか出てくるときは色ペンを使って種類ごとに色分けする。それだけで今までよりも劇的に解像度が上がって話を整理する速度が格段に速くなった。


 物覚えが悪い、理解力が悪いと悩んでいる人はもしかして自分の脳に合わない方法で覚えたり理解しようとしているんじゃないだろうか?頭が悪いのではなくやり方が悪いということを一度疑ってみるといい。私なんて得意科目が国語の私立文系出身なのに、まさか自分が文字を理解できない人間だったということに社会人になってから気づかされたのだから。







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