投稿 「行動制限考えない」のは「国葬」を行うため?
新型コロナウイルスの感染爆発が止まらない。流行の「第7波」はいつ収束に向かうのだろうか。尽きぬ不安から再び外食や旅行どころか多数での会合さえも控える動きが広がってきていると聞く。ところが、岸田文雄首相は「政府としては現時点で新たな行動制限は考えていない」と繰り返すばかり。「社会経済活動をできる限り維持する」ためだと言うのである。
アベノマスクのような「愚策」で呆れられるよりは「無為無策」で通す方が「得策」と考えているのか、あるいは特段手を打たなくても今の状況がずっと続いていけば、そのうち国民の恐怖心は薄れ、こんな生活にも慣れっこになっていつか忘れてしまうだろう、忘れないまでも政府に頼っても無駄だとあきらめるだろうと岸田政権は考えているのかもしれない。それは、沖縄・普天間基地の辺野古移設問題や核兵器禁止条約への参加問題などへの対応が先例となっているのだろうか。
だとしたら、今は反対の声がどんどん高まっている安倍晋三元首相の「国葬」にしても、政府がひるむ姿勢さえ見せなければやがて誰も文句を言わなくなると思っているふしがある。いや、そうではないだろう。コロナ感染者が相次ぎ、プロ野球の試合が中止になったり、大相撲の部屋ごと欠場というのがあったり、歌手のコンサートや歌舞伎もが休演になったりする中で、もし行動制限をしたら「国葬」という大イベントだけ強行するわけにはいかなくなる。だから、それは絶対にできないというのはうがった見方だろうか。(井上俊逸)
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