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“広島の恥” “ヒロシマの汚点”

 3年半前の参院選における河井克行元法相・案里夫妻による大規模買収事件。“広島の恥”が全国にさらけ出されました。これで終わりかと思いきやさにあらず、寺田稔総務相による妻への家賃支払い、3年前に亡くなった会計責任者の署名・押印で政治活動収支報告書を届け出る。斉藤鉄夫国交相は不記載をミスとして謝罪、岸田文雄首相にも疑惑が報じられました。もううんざりですが、黙ってはおれません。寺田氏は刑事告発されました。
 
初代会長の池田勇人以来、「宏池会」は歴代、軽武装・経済重視の政策でまとまってきた派閥と言われてきました。前会長の古賀誠元自民党幹事長は、イラクに自衛隊派遣を決めた2003年の特別措置法の採決で「戦争につながる」と退席しました。それは「戦争という苦い体験を繰り返してはならない」という信念からで、実に気骨のある人でした。
 
岸田氏にはこの考えは全くないようです。「国家安全保障戦略」など安保3文書を閣議決定した記者会見で「戦後の安全保障政策を大転換する」と、涼しい顔で誇らしげに話しました。また「防衛力を抜本的に強化するということは、端的に申し上げれば、戦闘機やミサイルを購入するということ」とも。
 
核兵器廃絶へ、保有国と非保有国との「橋渡し」をすると言いながら、核兵器禁止条約には背を向け、「専守防衛」も投げ捨てて軍事大国に突き進む岸田首相。安倍首相のもとで外務大臣を長く経験し、防衛大臣も兼務した岸田氏には、安倍首相と米国にしか聞く耳はないのか。東京生まれの東京育ち、でも衆院広島1区選出の首相。この人には「ヒロシマ」の願いは、お題目に過ぎないようです。敵基地攻撃能力保持は平和の実現どころか戦争する国づくり。“ヒロシマの汚点”岸田政権打倒へ声を上げましょう。(山根岩男)

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