まだ終わらぬ河井事件 検察は金受け取った議員ら起訴せよ
検察審査会は1月28日、「河井疑惑をただす会」などの被買収者100人の不起訴は不当の申し立てに対して、35人を起訴相当、46人を不起訴不当、残り19人を不起訴相当とする議決を出した。この議決で「河井大規模買収事件はまだ終わっていないんだ」と気づいた人も多かったようだ。
買収は、お金を配った者と受け取った者がいて成立する。検察としても河井克行元法相・案里元参院議員の現職(当時)国会議員を逮捕・起訴するには大変な勇気と決断がいったことだろう。2人の有罪は確定し、失職した。だからと言って、現金を受け取ったと認めている100人全員を不起訴したことは、どう考えても納得いかない。
国民から抽選で選ばれた11人の委員の判断は、市民の感覚・目線から的確だと言える。克行・案里夫妻の罪が重いのは当然だが、100人とも公選法違反(被買収)罪が成立する。特に、公職にある議員や首長という立場で違法な現金を受け取ったことに「責任の重さ、情状の悪質性に鑑み起訴するのが相当」としている。
県議・市議らは「公職」をどのように考えているのだろうか。公職の責任に対する認識が欠如しているとしか思えない。腹立たしいだけでなく、こんな人が県議・市議にしがみついている姿は実に情けなく寂しい限りだ。
検察に一日も早く起訴させるために声をあげていこう。(山根岩男)
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