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『技術の話になった時』

今日は動作改善指導の第1人者であるBCS代表の前田トレーニングコーチの考えが素晴らしく、共感したのでこの場をお借りしてシェアさせていただきます。
皆さんも是非イメージして考えてみてください!!!!

お題:「技術の話になった時」

「踏み出し脚の股関節を支点に骨盤が回転する」という表現がでたとします。
あなたは、これを「難しい」表現と感じますか?

これに対して、
「前で回る」という表現だったら、「簡単」と感じますか?
また、
この言葉の方が先ほどの表現より子供に分かりやすいと思いますか?

ここではバッティングの話と仮定します。
前者の場合は、
骨盤が「どのように回転するのか」ということだけが分かりません。

後者の場合は、
「何に対して前か」「どこの部位の回転か?あるいは全身か?」「どのように回転するのか」などが分かりません。
バッティングの話と仮定しなければ、もっと何のことだかわかりません。

さらに、それぞれはどのようにしたら実現できるのか?
この表現からどこまで分るでしょうか?


【前者の場合(踏み出し脚の股関節を支点に骨盤が回転する)】
支点というからには、①「踏み出し脚の脚の固定」が必要です。
そして、その固定のためには②「踏み出し脚が体重を支えていること(移動してきた力を受け止める事)」が必要です。

さらには、骨盤の十分な回転のために③「股関節の内旋の可動域の大きさ」も必要です。
このように、少なくとも3つのことが分かります。


【後者の場合(前で回る)】
どんな動きか分からないので、実現の条件はひとつも分かりません。

何故このようなことをお伝えするかというと、
股関節だとか肩甲骨だとか、骨盤、支点という言葉が出てきただけで、
「そういう難しいことは分からない」と拒絶反応を示す指導者や選手が少なからずいるからです。

でも本当にどちらの方が理解するのが難しいのか?
後者の方が絶対に難しいです。
後者は何にも分からないからです。
それは、子供にとっても情報として中身がないのです。

もし子供がまだ「肩甲骨」を知らなければ、それも含めてひとつひとつ順を追って説明すればいいだけの事です。
全貌をちゃんと理解していて、
本気で伝える気があるならば自然と必要になってきます。

自分にとって「そういう難しいことは。。。」という人は、
「そういう捉え方をしなくても自分は分かっている」「今更頭を使って理解しなおしたくない」ということです。

でもこの「分かっている」というのは、プレーヤーとして感覚的に分かっているのであって、
教える立場に立ったらそれだけで役に立ちません。

感覚として分かっていることを実現させるためには何が必要で、
今、何ができていないから実現できないのか?
これを的確に伝え、1日でも1年でも確実に改善に向かわせるのが「指導」です。
この「前で回る」という例は、まだいい方です。

野球界は業界用語だらけです。
選手が言われて分かるものではありません。
「乗せて運ぶ」「タメて」「カベを崩さず」という表現方法までしっかり説明しなければ無責任です。

選手に本気で理解させようと思っていて、自分が本当に理解していたら、
「この表現では相手は分からない」と気づいて当然になります。

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このように、野球界の現場での技術指導は、結果をみて結果だけを伝えているのが現状多いと思います。

「開いている」「ヘッドが下がっている」「ドアスイングしている」「突っ込んでいる」などなど、
野球を経験している人であれば、その結果の動きは誰でも分かります。
重要な事はその原因はどこなのかです!!!!

病気になった時、車が壊れた時、、、必ず原因に対して処置をする。
これは野球の動作も同じです。

*必ず「悪い動作には原因があり、良い動作には理由があります」
皆さんも是非、自分の課題を知り課題解決型の練習方法で努力する事をオススメ致します。

いつも最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。
また野球選手にとって有益な情報を発信し続けていきますので、これからもどうぞ宜しくお願い致します。

           JIN BASEBALLトレーナー
                 渡嘉敷 陣一

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