ダウ90000とコントかコントじゃないか論争
ダウ90000というユニットがある。演劇やコントをやっている8人組だ。いや、コントや演劇をやっている8人組かもしれない。どっちでもいいか。
ダウ90000さんがやるコントが、コントかコントじゃないか、みたいな話が少しだけあるのだけれど、個人的には「それって難しい話だよねw」って思ってるのでそんな話を書く。
ちなみに自分はただのにわかファンで、演劇公演「また点滅に戻るだけ」を配信で観たり、単独ライブ「20000」のチケット抽選に当たって観に行ったり、最近は蓮見さんが出ているテレビは基本的に観てたり、たまにyoutubeで配信されているラジオ「ダウ90000900000000」を観たり、ラジオ「AuDee CONNECT」(ハスマナ)をたまに聴いたり、はりねずみのパジャマという前身グループの動画もいくつか観てみたり「パンダを見るには早い方」みたいな長いのもyoutubeにあって最高かよ思ったり、今年何回かM-1直前あたりに西新宿のナルゲキという劇場に出演する際に漫才観に行ったり、そんな感じのただの一般人です。
○○か○○じゃないか論争
そもそも、世の中には○○か○○じゃないか論争ってのは五万とある。
M-1 グランプリが開催されると数年に1回は「あれは漫才か?」みたいな話になる気がする。テツandトモさんが出た時にも話になっただろうし、ジャルジャルさんの時も話になった気がするし、マヂカルラブリーさんが優勝しても話になった気がする。
全然違う話だけれど、スイカは野菜か果物か、バナナは野菜か果物か、みたいな話もある。
そういう論争や話題は「その単語のイメージが人によって違う」ことが原因で発生していて、それはどうしようもないことだ。当たり前すぎるが。
「スイカは果物」というイメージが多くの人にあって、「でも実はこういう理由で野菜なんだよ」みたいな知識を知っている人が話題にしたりする訳で。この「イメージ」ってのが厄介だなと。
「スポーツ」のイメージは?
またちょっと話がずれるのだが、「スポーツ」と聞くとどういうイメージを持っているだろうか?
「私スポーツ好きです!」と言われた場合に何を想像するだろうか。「スポーツ」という単語もイメージが人によって異なる厄介な単語だ。
「私スポーツ好きです!」と誰かが言った時に、下記の返答はどこまでイメージと合っているか、ズレているか。きっと人によって違う。
「私もスポーツ好きですよ!この前も野球観戦に行きました!」
「私もスポーツ好きですよ!マラソンしたりしてます!」
「私もスポーツ好きですよ!F1 観に行ったりします!」
「私もスポーツ好きですよ!競馬好きです!」
「私もスポーツ好きですよ!スプラトゥーンのゲーム実況見たりします!」
F1はモータースポーツで、競馬は動物スポーツで、スプラトゥーンはeスポーツである。動物スポーツって単語は聴き馴染みが無いが例えば闘牛とかもそうらしい。「スポーツ観戦に F1 や競馬の観戦を含めるか?」は人によってかなりズレが発生する話だ。だが、スポーツという単語が使われてる以上、人によってはスポーツという単語のイメージに組み込まれている場合があり、人によってイメージにズレが生じている。
コントと演劇
では「コント」のイメージはどうだろうか。「コント」っぽいか、「演劇」っぽいか。実際の単語の定義とかは置いといて、個々のイメージのズレの問題だよなと思うのでそんな話をする。
「お笑い」っぽさ
何となくだが、「お笑い」っぽいのが「コント」っぽいと思われる気がする。
例えば、面白キャラは1人いるだけで「コント」っぽい。ロバートさん、ネルソンズさん、5GAPさん、など。
また、キャラがそこまで強くなくても台詞上のボケやツッコミが強めだと「お笑い」感が強くなって「コント」っぽい。東京03さんやバイきんぐさんなど。
それ以外にも、設定が変とか、話し方がお笑いっぽいとか、色々な「お笑い」っぽさが「コント」という単語のイメージを作っている気がする。そして、そういうのしか「コント」と言われてイメージしていない人が割といる気がする。
前にお笑い芸人さんの誰かが「コントに変な人が出てきた時に、リアルで会ったら無視して逃げるはずだけどそこにいなきゃいけない理由を何か作らないと見てる側が違和感を感じちゃう」みたいな話をしてた。そういう作り方をするとお笑いっぽいけれど、そうじゃなくて「実際にも存在してそうな人たちとその人たちの会話劇で、端から見てると面白い」みたいな作り方をするとお笑いっぽさが少なく感じられるのかもしれない。
あと、前にお笑いの話をしていて「最近ダウ90000が好きで見てるよ」って話しをして「誰?」って言われて写真見せたら「皆キレイめな顔してるね」って言われてびっくりした。ブサイクというのもお笑いっぽさなのかもしれん。失礼すぎるか。
お笑いの割合
もう一つは割合。例えば 10分のコントがあった時に、その 10分全部100%が笑いのための台詞や行動だと「お笑い」っぽくて「コント」っぽい。
コントによっては、メッセージ性が 30%あったり、感動が 20%あったり、10%恐怖があったりする。それがフリでもオチでも割合が増えるとお笑いっぽさが薄れて「コントなのか?」と言われたりする気がする。
フリをお笑いっぽい芝居でしている人たちと、普通っぽい芝居でしている人たちがいる気がしていて、前者は「コント」と思われやすい気がする。お笑いっぽいボケ台詞、ツッコミ台詞をお笑いっぽく言うか、日常のトーンで日常っぽく言うか、みたいな。お笑い演技をするかどうか。
バナナマンさん、かが屋さん、とかはそういう意味で若干お笑いっぽさが少ないコントの印象が個人的にはある。なのでお笑いは少し知っているけれどダウ90000さんを知らない人に話す時にこんな風に説明したりする。
「ダウ90000っていう8人組の人たちなんですけど、お笑いや演劇をしてて、コントとか面白いんですよ。コントっていうか演劇っていうか、、かが屋さん知ってます?かが屋さんのコントって変な面白キャラがいる訳じゃないし、面白演技って感じじゃないけど面白いじゃないですか。あんな感じです!」
雰囲気伝わりそうじゃない?そんなこともないかな。でも、「お笑いやっててコント面白いよ!」とだけ伝えた時にロバートさんとかを想像されると困るな、、と思う訳です。難しい。
この論争に関連する難しいところ
更にこういう話の難しいところは「勝手に話している側(自分も含めて)は、自由に気ままにあんまり考えずに思ったことを話していて、そのカテゴライズやレッテルを言われた本人は快く思えないパターンがある」ってことな気もする。今日のこの記事も誰かにとっては「そんなことないだろ」って思われる部分があって、それはきっと外野より本人たちの方が思う可能性が高い。
最近、ヤマシタトモコさんの『違国日記』という漫画を読み始めたんだけれど、その中でも人と人の感覚の違いによるズレが沢山描かれていて「こんなの、、どうすんの」って改めて思う。難しい話だ。「可愛い」「天才」みたいなレッテルも言う側は良い意味で悪気ないけど、言われた側は傷ついてたり居心地悪くなってたりする、みたいなね。
以上!
どうでも良い話
話は上に書いたところまでで終わり。この後はどうでも良い話。
今日のこの話を書く時に何度も「言葉のキャパ」って言いたくなっちゃったけれど、あまり話の流れ的に合わなかったので使えなかった。キャパ云々ってよりは、個人間の違いが今日書きたかったことなので。
M-1 の三回戦と ytv漫才新人賞決定戦の準決勝で空前メテオさんがやってたネタで「犬派か猫派か」ってやつがあって、ネタバレになっちゃうけれど「言葉のキャパ」って話が途中出てくるんだけれど、それが大好き過ぎる。「コント」って言葉のキャパが人によって大きかったり小さかったりして、そのギャップで色んな論争が生まれたりモヤモヤが生まれたりするんだろうね。
あと、コントか演劇か話でラーメンズの片桐さんの話は分かりやすいなと思った。今回の話とはそれちゃうのでここに書いておく。
コントか演劇か、テレビコントかバラエティかコメディドラマか、などなど分類なんて分からないことばっか。
日常系コメディの漫画が好きかと思ってたけど日常色強めのコメディ色弱めは苦手だったとか、コメディドラマ好きだと思ってたけどコメディという単語を使って紹介されるドラマの多くがコメディ要素は10%くらいでそういうのは苦手だったりとか。そんな俺みたいな人が「俺は80%くらいコメディの時効警察みたいなのが観たいのに!!そうじゃなきゃコメディドラマじゃないだろ!!!」みたいなことを言うと「そうじゃねぇだろ」って人が沢山いたり傷つく人もいるかも、みたいな話よな。漫才100%みたいなものしか漫才と思いたくない人や、コント100%みたいなものしかコントと思いたくない人がいるんだろうね。その人の中の勝手な100%で。
世の中 0, 100じゃないし、全部がグレーで、それも 1次元じゃなくて多次元なのに 1つの単語で語りたくなるから沢山のずれがあってどうにもならなくて。でも例えば「コントって単語には5つの要素があって、その5つの要素の割合がそれぞれこうで、、(中略)、、だからコントはコントだけどコントっぽくないと言う人は、、」みたいなことを言っても「難しい分からん」って言われて終わっちゃって。1次元0, 100の解像度で何かを理解したり語ったり、出来るはずがないじゃないかと思うのだけれど、それで良いんだよって人が沢山いて、、ね。雑談ならまだどうでも良いけれど、そんな解像度で仕事の話もされたりして上みたいな説明をしたら「難しい分からん」って言われて(じゃあどうすんのよ、、)ってのも最近の悩みwこんな世の中じゃPoison。
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