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統計検定準1級ワークブック例題 第31章

統計検定準1級ワークブック(以下WB)の「第31章 ベイズ法」の例題について書いていきます。

解答例はいろんな動画や記事で紹介されていると思うので、ここでは思考のプロセスというか考え方のヒントを書いていきます。本記事が同資格を受験する方のお役に立てば幸甚です。


例1

ベータ二項分布モデルの問題です。事後分布を求めるまでの流れを押さえておくのがポイントです。
①事後分布を求める公式を書く。$${f(p|x)∝f(x|p)f(p)}$$
②尤度関数を求める。$${f(x|p)=※解法メモ参照}$$
③事前分布を求める。$${f(p)=※解法メモ参照}$$
④事後分布を求める。$${f(p|x)∝※解法メモ参照}$$

事前分布にはベータ分布が与えられています。ベータ分布は「第6章 連続型分布と標本分布」で出てくるので、ここで一緒に習得したいです。

例2

例1の続きです。(1)と(3)は公式を覚えて当てはめましょう。(2)はいったんpの事前分布の期待値を出して、式変形する感じです。

例3

ガンマ・ポアソンモデルの問題です。こちらも問1と同様に、事後分布を求めるまでの流れを押さえておくのがポイントです。尤度関数を計算するところが初見だと?になる可能性があるので、ここは慣れが必要だと思います。

事前分布にはガンマ分布が与えられています。ガンマ分布は「第6章 連続型分布と標本分布」で出てくるので、ここで一緒に習得したいです。

ベータ分布に比べるとガンマ分布は覚えにくいと思います。私が悩んだのは$${Ga(α,β)}$$で覚えるか、$${Ga(α,\frac{1}{β})}$$で覚えるか、という点です。

最終的には両方覚えたのですが、他の分布との関連で覚えると前者だし、ベイズ法で覚えると後者になるからです。ガンマ分布をこの章で覚えようという方は、最初は後者で覚えておくのがスムーズにいくのではないかと思います。

問31.1

ベータ二項分布モデルの問題です。問1と問2が解ければすんなり解けると思います。違いがあるとすれば事前分布に一様分布を用いている点です。

問31.2

ガンマ・ポアソンモデルの問題です。(1)は問3が解ければ大丈夫だと思いますが、(2)は予測分布を求める問題です。基本的には公式に値を当てはめるだけですが、計算が複雑なので慣れが必要です。

途中の計算でガンマ関数を使って式変形するところがあり、ここがちょっと難しいです。WB本文の公式では$${Γ(α)=\int_{0}^{∞}t^{α-1}e^{-t}dt}$$という記載があるのですが、βが入ってくると、$${\int_{0}^{∞}t^{α-1}e^{-βt}dt=\frac{Γ(α)}{β^α}}$$となります。この時にガンマ分布は$${Ga(α,\frac{1}{β})}$$となります。この理解には時間がかかりました…。

問31.3

メトロポリス・ヘイスティング法の問題です。WBの記載だけではなかなか理解が追い付かなかったので、別動画等で理解を深めました。そもそも何をやっているのかが分からないと太刀打ちできないです…。

混合正規分布は「第6章 連続型分布と標本分布」で出てくるので、ここで一緒に習得したいです。

問31.4

ギブス・サンプリングの問題です。メトロポリス・ヘイスティング法と同じく、まずはそもそも何をやっているのかを理解する必要があります。解法としては条件付き期待値と条件付き分散を使うことになります。

2変量正規分布は「第6章 連続型分布と標本分布」で出てくるので、ここで一緒に習得したいです。

解法メモ

解法メモはご自身で納得のいくように作成されることをおススメします。参考までに私が作成した解法メモを貼っておきますが、間違っている可能性もありますので、あくまでもご参考までということでお願いします。

31-1


31-2


31-3

おまけ

ベイズ法の例題では「第6章 連続型分布と標本分布」で出てきた、ベータ分布、ガンマ分布、混合正規分布、2変量正規分布が次々と登場します。各分布の公式や性質は例題を通して一緒に覚えていくことが効率的だと思うので、ここで一緒に覚えていくのがいいと思います。

なお、以下の記事で勉強方法や参考にした書籍、動画、記事などを書いています。ご参考まで。

#統計検定
#統計検定準1級

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