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非課税期間終了!どうする⁉旧NISA 2020年枠

 早いもので今年もあと2カ月と1週間ほど。

 年末に向け、皆さん仕事や家事等忙しくしていらっしゃるかと思います。

 しかし、投資を行っている方であれば、この時期に忘れてはいけないことがあります。

投資家が年末までにやらなければいけないこと

 それは・・・

旧NISAの非課税期間終了への対応

です!

 旧NISAで運用をしていた方の中でも、未だに今年中に非課税期間が終了する枠の対応について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

 旧NISAでは、非課税期間が5年間と限られていました。

 今年の12月末には2020年度に旧NISA枠を使用した投資額の非課税期間が終了してしまいます。

 私も旧NISAが始まった当初から私の投資戦略に基づきNISAや特定口座で投資を行っており、今回は参考に、私の旧NISA口座をお見せします。

 私の口座で見ると赤枠の部分が今年(2024年度中)に非課税期間が終了になる投資額になります。

※このデータは、2024年1月時点のものです。

 これから説明する内容は、前提として長期投資を行っている(行おうとしている)方を想定しています。
 特に、私が投資で重要と考えている4つの戦略を用いている方にとっては特におすすめできる内容となっていますので、こちらの記事も是非見てくださいね。

非課期間終了枠に残された選択肢

 非課税期間が終了するタイミングでは
   ①非課税期間中に売却
   ②ロールオーバー(新NISA枠へ移管する)
   ③課税口座へ移管(売却やロールオーバーしない)
という選択肢中から、どうするかを決める必要があります。

 私の口座で見ると、2020年度枠では、約62万円の利益が出ているので、もし売却すれば非課税で62万円の利益を手にすることができるということになりますね。
 62万円を課税口座で売却した場合、約20%の12万円ほどが税金で取られることになります。

 新NISAが始まるまでは、
  ②ロールオーバー
を選択した場合、年末までに申請手続きを行えば、自動で翌年のNISA口座へ移管することができました。

 しかし、新NISAが始まり旧NISA制度が終了したことにより、旧NISAで非課税期間が終了する投資額をロールオーバーするには、手動で新NISAへの手続きを行わなければいけなくなってしまいました。

おすすめの選択肢は?

 私としては、2020年度の投資額を使う予定がある、という方を除いては、利益が出ていても、損失であっても、手動ロールオーバーをおすすめします。

そもそも「ロールオーバー」って何?

 NISAのロールオーバーとは、非課税期間が終了する際に、その時点で保有している旧NISA口座内の投資資産を新しい非課税枠に移し、引き続き非課税で保有することです。
 
 これにより、NISA口座内での資産運用を長く続けることができ、税負担を抑えたまま資産を成長させることができます。

ロールオーバーの基本的な仕組み

 旧NISAの場合、非課税期間が終了する5年目を迎えた時点で、ロールオーバーの選択ができます。
 新NISAが始まるまでは、新しいNISAの非課税枠に移すことで、さらに5年間の非課税期間を確保することができました。

※新NISAの場合は、非課税期間が無制限となったので、新NISAでの運用ではロールオーバーが必要ありません。

 ロールオーバーした場合、元の取得価格(購入したときの価格)ではなく、移行時点での時価(その年の時価)で移されます。
 例えば、最初に100万円で購入した株が5年間で200万円に増えた場合、ロールオーバーするとその200万円が新たな非課税枠で扱われ、引き続き税金がかからずに運用することができます。

「手動ロールオーバー」がおすすめな理由

 前提として私は長期投資こそが資産形成には最重要であると考えています。

 長期投資を行う上で、手動ロールオーバーをおすすめする理由としては

・利益が出ている場合、非課税で売却し、元本と利益を再投資することで複利効果が得られ、更にそこから得られた利益も非課税となる

・損失が出ている場合、ロールオーバーせず課税口座に移しても、もしそこから値上がりしたら、移し替え直後の値上がり分は利益として課税されてしまう

ため、利益の場合も損失の場合もロールオーバーをおすすめします。

 特に、今年や来年のNISA投資枠(360万円)を手持ち資金で埋められない方(多くの方がそうだと思います)であれば、ロールオーバーを行うことで、NISA枠をできる限り使用することができ、複利の効果を得やすくなります。

 既に今年や来年度のNISA枠が新規資金で埋まる予定の方であっても、手動ロールオーバーを行うことで、課税口座移管後に売却した場合の税金分を複利運用することができるので投資効率が上がります。
 よって、新規資金で投資を行うよりもロールオーバーをおすすめします。

ロールオーバーの最適なタイミングは?? 

 また、手動ロールオーバーを行う最適なタイミングと私が考えるのは、非課税枠が終了する年の1月であると考えています。

 その理由は、長期投資であれば複利運用を前提としていますので、理論上は投資期間が経てば利益が増すので、時間がたったタイミングでロールオーバーを行うことは、新NISAの非課税枠を多く消費してしまうことになります。

 特に、年間NISA枠を使い切れる予定の人は早く(評価額が低い時点で)ロールオーバーしておくことが効率的と言えます。

 そのため、旧NISAでの投資資金は、可能な限り早く新NISAに移管したほうがよいと言えますね。

 とはいえ、今更1月に売却しておけばよかったと後悔しても仕方がないので、まだ対応していない方は、年末(12月中旬ころ)までに手動ロールオーバーをすることをおすすめします。

まとめ

 これまで説明したように、2020年に旧NISAで投資していた方で、まだ移管等を行っていない方は、利益、損失いずれの場合であっても手動でロールオーバーをすることをおすすめします。


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