ただ、安室奈美恵を語りたい
自他ともに認める安室奈美恵の大ファンであるワタクシ。
本日はそんな彼女のデビュー日であり、引退日。
もう引退から流れた時は丁度3 yearsなのに、相も変わらず今も毎日彼女の曲を聞かない日はないし、検索をかけない日はない。
彼女との出会いは93年、まだ少女だったワタクシが、忍たま乱太郎を見ていたころ、主題歌を歌っていたのが安室奈美恵だった。しかし、その時点では、主題歌として知っていたし口ずさんでもいたけれど、まだファンになるわけでもなければ、スーパーモンキーズ4というクレジットで、顔も名前も認識することなく終わる。
2年後、TRY ME~私を信じて~が大ヒットし、背伸びをしたい盛りのワタクシに多大な衝撃を与えた。クラスメイトがまだミニ四駆だのバトル鉛筆だのに興じる最中、母親にブーツとロングコートをねだったワタクシ。3歳年上の姉ですら、そんなものにまだ興味なかったのに…と若干驚いていたのを覚えている。
それから小室プロデュースを受け、一気にスターダムを上り詰め、世間にはアムラーが溢れた。
その頃親に「どうせこういう流行ってる子はあと2~3年したら消える」などと言われたものの、ファン熱は増すことはあっても減ることは全くなく、そのままのテンションで今まで来ている。私を信じてなかった親に1つドヤ顔出来る先見の明である。
あるアーティストの、ある曲が好きになることはもちろんある。けれど、その曲が好きだからと言って、同じ歌手の別の曲も全部好きかと言われるとそうでもないというのはよくある事。
しかし、こと安室奈美恵に関しては、シングル曲はさることながら、カップリング曲、アルバム収録曲に至るまで、隅から隅まで裏から表までどこもかしこもTaste itしてきたワタクシ。故にライブで何を出されてもすべてを楽しめる自信があった。
彼女の曲で「んーこの曲はチョット好みじゃないかも」という曲でも、ライブを見てしまうと感想が一転。「すごい、、これをビジョンに入れてこの曲を作ったのか!!」と、良い意味で期待を裏切り続けてきてくれた。
それぞれ影響を受ける人・音楽は好みによって異なると思われるので、皆が同じように感じていないことは100も承知しているが、引退して3年が経ってなお、ワタクシの人生に彼女を超えるアーティストは現れないことから、もうあれだけの存在は現れないんだろうなぁと確信している。
更に人生のいくつかの場面で色々シンクロする事が起きているのである(こじつけともいう)。
ワタクシが中学生になり、学校で「Can」を習った頃「Can you celebrate?」をリリース。産休に入り、戻ってきた頃、現在完了形を習っている頃に復帰シングル「I have never seen」をリリース。
ワタクシがタイに留学したタイミングで、スマトラ島沖の津波のためのMTVのチャリティーイベントのため、タイでGirl Talkをパフォーマンス。
香港へ移住した数か月後に、ソロでは初めて20周年のプロモーションで来港@LFKのPlayというクラブで手を伸ばせば届く距離でイベントに参加。その次の年、香港で初のソロライブ。。。
ワタクシの恋愛事情、受験や就職事情、移住事情にチョクチョクピッタリと合った活動をして下さっていたのである(こじつけなのは100も承知)。
ー どの曲が好き?
と、聞かれても、青春のページ全てに存在したので、状況に応じて好きな曲は変わるし、好きな曲は多すぎて選べないというのが素直な感想。
なので、初めて聞いた時の印象で、ものすごい衝撃を受けた曲をいくつかピックアップしようと思う。
・Don't Wanna Cry
日本人ぽくもあり、外国人ぽくもある異国情緒のあふれる、スタイルが抜群に良い、カッコかわいい女の子が厚底のブーツで黒人のダンサーを従えて、物凄く楽しそうに活き活きと歌って踊ってる!あんな衝撃を与えられる子は今までに見たことがない!と思って見入ったワタクシ。
・Something 'Bout The Kiss
その頃調度、TLCが大好きで、ブラックミュージックにドップリハマっていたワタクシにかつてないほどのニュース!ダラスオースティンが安室ちゃんをプロデュースするだと?!ママになって、大人っぽくなって、真っ白な場所でブラックのドレスを着てシックに踊ったり、ソファーで気怠そうな表情で流し目を決める彼女がカッコよすぎてノックダウン。
・Put 'Em Up
同じくダラスのプロデュースで最初にリリースするとアナウンスがあってから数年寝かされていた曲。ダンスシーンをメインにしたミュージックビデオを撮り始めたのは実は小室プロデュースが終わる頃から。中でもレンチを振り回したり、タイヤを使って踊ったり…字余り上等・リズム感抜群にトラックに叩き込むボーカルと、媚びない「強い女」を押し出したダンスが滅茶苦茶カッコ良すぎてエンドレスに聞き続けた。ちなみに初めて生で見たライブ(So Crazy Tour)で、生まれて初めて生で見た彼女のパフォーマンスもこれ。
・WANT ME, WANT ME
安室ちゃんのリズム感の良さとmichicoさんの韻の心地よさ、エスニックな雰囲気のトラックと…3つの愛称が抜群に良かった一曲。「これ、一人のボーカルでテレビで歌って踊れるの?!」って思うほどダンスも激しいし、楽曲の難易度も物凄く高いと感じたのに、力むことなく「サラッ」と歌って踊る安室ちゃんが最強にかっこよかった。
・Hide & Seek
「こんなのも出来るの?!」「こんなこともやっちゃうの??」「こういう安室ちゃん見たかった!!」を表現してくれた一曲。オシャレ過ぎるポリスのコスチュームに鞭を持って男性ダンサーを従えて歌って踊る衝撃は物凄く強かったはず。その頃かよってたゲイクラブでもよくかかってて、イントロが流れたら反射神経でお立ち台へ駆け上がってベルト振り回してたワタクシは、安室奈美恵のそれではなく、にしおかすみこのマネになっていたような…
・60s70s80s
音楽の業界の人達も、ファッションの業界の人も安室奈美恵が凄すぎてをほっておけなかったんだろうなと思うような企画。ダンスシーンがあんまりないミュージックビデオなのにこんなにはまって何度も見てしまったのはNEW LOOKが初めてだし、ストリートからトップアーティストへ成り上がる様子に鼓舞されたRock Steady、原曲が既に好きだったのに、思いっきりグレードアップして新しいショックを与えてくれたWhat a feeling、、、そして各年代のファッションを現代版にアレンジしたものが、また安室ちゃんにビックリするほどよく似合い…彼女の魅力を爆発させた作品だったと思われる。
・Black Diamond
PVのダンスもカッコいいなぁと思っていたのに、ソロのライブでは数倍激しい振り付けを使って「一人でも見栄えするでしょ?」と言わんばかりのパフォーマンスで「これは…むしろDouble入れるんだろうか…」というクオリティに仕上げている、内なる無言の闘争心が垣間見える一曲。
・Wild
「え?日本語だってわかるのになんて言ってるか聞き取れない!」っていうmichicoさん特有のリリックに激しさを増す安室ちゃんのダンス!PVやコーラゼロのCMではフロアに飛び出しちゃうシーンも見せながら、あくまで力強いのに力まず「サラッ」とセクシーなワイルドさを演出するやり方が映え過ぎて…↓これを真似して膝を擦りむいたワタクシ…。
・In The Spotlight Tokyo
オリンピックの開会式でやってほしかった…このころは海外に住んでいたので、日本語がわからない安室ちゃんファンとも一緒に英語で歌えて物凄く盛り上がったし、東京で育ったという事をチョットだけ誇に思えた頃で嬉しかった一曲。
・Hands On Me
大好きだったTLCがカメオ出演するPVで「こんなダンス、誰が出来るの?」ってくらい激しいものをピンヒールのサンダルで踊る奈美恵さん。見てるだけで足首くじきそうだけど、とにかくかっこよさが爆発。ライブでもっと見たかった…。
・Christmas Wish
幸せな雰囲気に満ち溢れたワクワクするクリスマスの曲なのに、どっか寂しい雰囲気を感じてしまうのはワタクシだけでしょうか。でも確かに歌詞をよく見ると、帰ってくる最中の彼を待っているクリスマスの夜⇒まだ一人。待つ女…に聞こえたんだろうか。ワクワク・ドキドキする曲のはずなのに、個人的に少しだけ切なさが聴こえてくる不思議な曲。
・Fighter/Dear Diary
Fighterはデスノートの死神リュークとコラボしたミュージックビデオで、作中「目の取引」をするシーンもある、覚悟を持った芯の強い戦う女性を描いていて最強にかっこいい。歌詞は終始ミサの目線を英語で歌った雰囲気。デスノートを知っている人なら「あぁ、あのことね?」っていう歌詞が色々散りばめられた歌詞になってます。Dear Diaryは涙なしには聴けません…。誰にも見せない、日記にだけしたためた、胸の内を歌ったバラード。違ったアプローチで力強さを描いていて思い出に残る一枚。
・How do you feel now?
引退公演の最後に歌った小室さんの楽曲。聴いた瞬間「ああ!TK!」って曲なんだけど、実はTRFやglobeには提供されていたタイプの曲で、安室ちゃんには提供されたことのない種類のTK楽曲。もう、ライブを思い出してしまって歌いだし聞いただけで胸が熱くなって笑顔にしてくれると同時に泣けてくる…。
引退公演にも香港へ来てくれたけれど、1年ズレていたら、香港はデモで街が催涙ガスまみれになっていて、きっと来ることはできなかったし、その翌年はコロナ…
今でも彼女の最後のパフォーマンスをした会場のそばを毎朝通り過ぎて出勤をしているけれど、本当に一番いいタイミングで引退して行ったんだなぁ…と、いつまでも名残惜しいその幕引きを噛みしめているのであった…。
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