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米オーディション番組で大活躍!ユニサークル・フローって知ってる?日本から世界へ!


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日本発、一輪車ダンスグループの『UniCircle Flow(ユニサークル・フロー)』が、米国の人気オーディション番組『America's Got Talent(アメリカズ・ゴット・タレント)2021』に登場。一輪車を自由自在に乗りこなす斬新なパフォーマンス・スタイルと、美しすぎる振付でスタンディングオベーションを巻き起こし、全米中が熱狂しました。

ついに9月7日火曜日(現地時間)生放送で行われたばかり、全米大注目のオーディション準決勝でのパフォーマンスと共に、ショービズ界で大きな注目を集める日本人エンターテインメント集団『UniCircle Flow』について、今知っておくべきことを全てまとめてみました。



いつもと違う?人気オーディション番組AGT!

『America's Got Talent(アメリカズ・ゴット・タレント)』は、2006年から続くアメリカ国内でも最も人気なTV番組のひとつで、ヨーロッパやアジアの国々でもフランチャイズ化され放送されています。

中でも、様々な感染症対策規制が緩和されたアメリカにおいて今年の有観客でのオーディション再開は番組史上大きな節目と考えられており、演出やゲスト出演者らの豪華さからも制作サイドの力の入れようが伝わってきます。


史上最難の優勝争い!ライバルは?

肝心のオーディション参加者についても、例年と比べさらにクリエイティブに富んだパフォーマンスが多く、辛口審査員達の目を惹いているようです。中でも「ゴールデン・ブザー」という一気に優勝候補に近づくことができる審査員特別票を獲得した、武術演舞パフォーマー『ワールド・テコンドー演武団(World Taekwondo Demonstration Team)』や空中芸の『エイデン・ブライアント(Aidan Bryant)』『レアル・カイル(Léa Kyle)』の衣装チェンジなどが今年の優勝候補筆頭にあります。しかしながら『UniCircle Flow(ユニサークル・フロー)』もまた、“シンクロナイズド・一輪車”という一線を画したパフォーマンスで、史上最高の盛り上がりを見せるAmerica's Got Talent シーズン16の中でも、特に注目を集める出場者の1組となりました。

【追記】9月16日(日本時間)決勝結果発表の生放送にて、今年のAGTチャンピオンはマジシャンの「ダスティン・タベラ」に決定しました。

(チャンピオン発表瞬間の様子)



日本発一輪車パフォーマンスにアメリカの反応は...?

『UniCircle Flow(ユニサークル・フロー)』が全米デビューしたのは、今年6月8日に放送された『America's Got Talent シーズン16』初戦オーディション第2回目の放送。既にご覧になられた方はご存知の通り、パフォーマンスが始まった瞬間の審査員4人が呆気にとられたような表情の変化がとても印象的な回でした。

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America's Got Talent 2010に出場し、今や世界で最も人気の高いヴァイオリン・アーティストのリンジー・スターリング(Lindsey Stirling)の楽曲『Roundtable Rival』に合わせ、うっとり魅了されたと思ったら、ハッと驚かされる、ユニークなパフォーマンスでした。

審査員の1人、ソフィア・ヴェルガラ(Sofia Vergara)は、ユニサークル・フローの演技を、「エキサイティング且つ唯一無二のオリジナルパフォーマンス」と評価しました。それはまるで舞い踊るバラのように美しく、一輪車のバランスを保ちながら魅せる、高速回転やジャンプ技の数々は、まさに完璧なパフォーマンス。同じく審査員の1人でありながら、ゴット・タレントの番組プロデューサーでもあるサイモン・コーウェル(Simon Cowell)はオーディションで、UniCircle Flowのパフォーマンスについてこのようにコメントしています。

「長い番組の歴史の中で最もアメージングな演技の一つだ。」
(以下動画4:08あたり)

日本国内における感染症再拡大の影響により、初戦は4人のみでの参加となりましたが、見事会場はスタンディングオベーションに包まれ、審査員全員からも好評価を受けて準々決勝へと駒を進めました。

関連記事:「帰ってきた『AGT』!史上最高の盛り上がり?2021の注目ポイントと出場者まとめ」


鳥肌!さらにレベルアップした準々決勝

生放送で行われた準々決勝では、『UniCircle Flow(ユニサークル・フロー)』は本来の12名のメンバーで登場。生放送という緊張感からか、いくつかの小さな転倒はあったものも、見事会場にいる観客と審査員らを魅了し拍手喝采を浴びました。

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2回目のパフォーマンスを終えてからのインタビュー・シーンでは、メンバーが「とてつもない緊張感の中でも、世界中の人々に自分たちのパフォーマンスを届けることができて幸せに感じている」と笑顔を見せる姿もありました。

翌日の結果発表(これも生放送)では、順位発表でなかなかユニサークル・フローの名前が呼ばれずに張り詰める緊張感が続きましたが、最終的に準決勝進出の最後の一枠をかけた審査員投票で、見事ユニサークルフローが選ばれ準決勝進出を決めました。やはり様々なダンスチームがこれまでアメリカズ・ゴット・タレントに挑戦してきた中で、ユニサークルフローならではのパフォーマンス・スタイルが大きな評価の要因となったと言えるでしょう。長い番組の歴史上において日本人パフォーマーの準決勝進出は、プロジェクション・ダンスグループ、白A(2015年シーズン10出演)とダンサーの蛯名健一さん(以下で紹介)に続く3組目の快挙となりました。


準決勝での結果は...?

9月8日水曜日(現地時間)夜8時から生放送のアメリカズゴットタレント番組内で後半組の決勝進出者が発表されました。アメリカ中の視聴者投票によって、トップ3に選ばれたのはスタンドアップ・コメディアンのジョシュ・ブルー(Josh Blue)、歌手のブルック・シンプソン(Brooke Simpson)、医療従事者コーラスグループのノースウェル・ナース合唱団(Northwell Health Nurse Choir)の3組。ユニサークル・フロー(UniCircle Flow)は、最後の2枠をかけた審査員投票の対象となりましたが、惜しくもゴールデンブザー獲得者のレアル・カイル(Léa Kyle)とビクトリー・ビンカー(Victory Brinker)の2人に敗れ、決勝戦進出とはなりませんでした。


(結果発表の様子)



日本で馴染みの“一輪車”が全米で大ウケした理由とは?

日本において一輪車という乗り物は、乗り方すら知らない人も多い中でも、幼稚園や小学校で誰もが見かけたことはある遊びであると思います。もちろんその一輪車を使って走り回る競技や、踊ったりするパフォーマンスを全国各地のイベントやショーなどで見かけたことがある人も中にはいると思います。

『UniCircle Flow(ユニサークル・フロー)』の所属事務所リンクエスト株式会社のHPにも、一輪車演技は日本で40年を超える歴史があり、他国には見れない日本独自のスタイルで、「陸上のフィギュアスケート」と高く評価されていると紹介されています。

しかし一方のアメリカで一輪車は、日本ほどの人気は無いのが現状です。例えば国内では、大型のスーパーマーケットに行けば、おもちゃ売り場かスポーツ用品などのコーナーに一輪車が当然のように置いてあるでしょう。しかし、アメリカでの暮らしが6年目となった筆者が、こちらの大きなスーパーで一輪車が販売されているのを見かけたことは残念ながらありません。ショービズ界の関係者に聞いてみても、アメリカにおいて一輪車とは、ピエロやジャグラーなどの曲芸師が、大道芸やサーカスの演目として使用するものというイメージがあるようです。


また、前述したオーディション審査員兼 America's Got Talent プロデューサーのサイモンは昨年、自宅近所を電動アシスト付き自転車で走行中に転倒し、腰にケガを負う事故に見舞われており、昨年のアメリカズ・ゴット・タレントでは、手術の影響により審査員を降板するハプニングがありました。

二輪の自転車で転倒して大怪我を負っているサイモンからしてみれば、一輪車であんなにもスムーズかつスピーディーに舞台上を動き回っていることが、他の審査員以上に「信じられない!」という想いに繋がっているのかも知れません。初戦で『UniCircle Flow(ユニサークル・フロー)』が圧巻の一輪車パフォーマンスを披露した後、審査員のホーウィー・マンデル(Howie Mandel)が番組内でも、そのことに触れてサイモンをイジり、会場内では笑いが起きていました。(上記動画内3:25)



日本でのメディア出演経験は...?

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ユニサークル・フローは、日本で初めてプロとして活動する一輪車ダンスグループとして、オーディションを通し全国各地の一輪車クラブチームからトップ選手を集結させる形で結成されました。中でも多くのメンバーが在籍している静岡県の一輪車クラブ『ブルーリボン』は、これまでにも様々なメディアに出演されています。今年の1月には、日本テレビ系列イッテQにて、芸人のガンバレルーヤさんが一輪車パフォーマンスに挑戦される企画で、指導役として出演されていました。

イッテQありがとうございました🥺💖💖💖
ブルリ最高🌈💙✨
#世界の果てまでイッテQ
#一輪車
#ブルーリボン
- ガンバレルーヤ公式(@ganbareruyaym

またUniCircle Flowの専属振付師を務める下山和大さんは、一輪車歴32年の大ベテラン一輪車パフォーマーで、今年9月に公開された人気YouTuberフィッシャーズさんの動画にもご出演されています。


UniCircle Flowは、自身らのYouTubeチャンネルInstagramなどでも、活動の様子を公開しています。まだ結成されたばかりということもあって、投稿はまだあまり多くはありませんが、『America's Got Talent(アメリカズ・ゴット・タレント)』で世界的パフォーマンスグループになる前の今のうちに、ぜひフォローしておきたいところです。



海外進出のキッカケは、まさかのアノ人だった?!

今や全米中から注目を集める『UniCircle Flow』の皆さんですが、彼女達が世界へ羽ばたいたのには、とある「超スゴイ人」からのサポートがあったのです。

その凄い人というのが、ダンサーのエビケンこと蛯名健一さん。蛯名健一さんが昨年のステイホーム期間中に主催された、オールジャンルパフォーマンス動画コンテスト「Like the Best! 」にブルーリボンが出場。優勝こそ逃したものも、視聴者からのたくさんの投票で見事決勝戦まで進出しました。


このコンテスト中、ブルーリボンの圧巻の一輪車パフォーマンスに感銘を受けた蛯名健一さんが、様々な一輪車パフォーマーに直接声をかけて、現在のUniCircle Flow 結成へと繋がっているようです。これだけ素晴らしいエンターテインメントでありながら、日本国内でもまだまだ一輪車ダンスを見れる機会はそう多くはありません。クラブという枠を超え、ショービジネスとして一輪車パフォーマンスの知名度向上という大きな目標も、新たにユニサークルフローが立ち上げられた大きな理由のひとつでしょう。

そして、アメリカズ・ゴット・タレントのチャンピオン(シーズン8)でもあるエビケンさんプロデュースの下、海外エンターテインメント業界進出への挑戦を、いよいよ2021年からスタートすることになったというわけです。

「国内は勿論、世界でもっと認識を広め、仕事としても成り立っていけるように蛯名健一が2021年に発足させ、静岡城内のブルーリボン、神奈川渡田のミラクル、千葉のポプリなど国内トップクラスのチームから全日本競技大会や国際大会の各部門においてチャンピオンとなったメンバーを筆頭に世界トップレベルのメンバーが集結。(中略)メンバーは一輪車競技や演舞をよりメジャーにするため、シルク・ドゥ・ソレイユをはじめとする国内外のショーに出演するなど、多方面で活動をしている。現在アメリカの人気オーディション番組『アメリカズゴットタレント』に出場中。」
- 所属事務所HPより引用


『America's Got Talent(アメリカズ・ゴット・タレント)』準決勝は9月2日にスタートし、マジシャンのダスティン・タヴェラ(Dustin Tavella)や歌手でインフルエンサー のマディリン・ベイリー(Madilyn Bailey)らが登場。9月7日(現地時間)の生放送では、UniCircle Flowを含む後半組が出場し、新たなパフォーマンスを披露しました。


洗練されたエンターテインメント・パフォーマンスで全米中を魅了した、"創始者"でもあり監督的立場でもあるエビケンこと蛯名健一さんのように、果たして『UniCircle Flow(ユニサークル・フロー)』はアメリカのショービジネス業界で引っ張りだことなるのでしょうか?今後の活躍に期待です!

約8年ぶり、日本人アメリカズゴットタレント・チャンピオン誕生とは残念ながらなりませんでしたが、間違いなく日本のエンターテインメントの美しさを世界に広める大きなキッカケとなったことは間違いありません。

Thank you! UniCircle Flow! Go! UniCircle Flow!



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