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久しぶりのUチップ、初めてのBerwick


男性の靴

実は革靴が好物である。買った直後の革も美しいし、履き込んだ後でも手入れをして光る革も美しい。靴に限らず、男性のファッションは型。いくつかの定番の型と色に、若干のバリエーションを加える程度が程よいと思う。

型は、プレーントゥ、キャップトゥ(ストレート、パンチド)、ブローグ(クォーター、ハーフ、フル)、Uチップ、モンクストラップ、ホールカット、チャッカーブーツ、ローファーなど、あらためて列挙してみると結構な数になる。これに内羽根のオックスフォードと外羽根のダービーがあり、革の表面はスムースな表革と起毛の裏革。色も黒と茶が基本だが、茶だけでもバラエティに富む。

これらすべての組み合わせを網羅できると楽しいのだろうが、バリエーションを考えるとキリがない。革靴は手入れをすれば長く履けることもあり、50も半ばを過ぎると、そもそも保有している靴が足に馴染むまで履けるのだろうかとも思うようになる。家族からは、少し昔のイメルダ夫人ならぬ、イメルダ主人とも揶揄される中、置き場所にも困るのでもう革靴を買うのは止めるべきではないかと感じていたところである。

久しぶりのUチップ

そのような中、内頚動脈解離が見つかってしまい、酒とゴルフという二つの大きな楽しみが吹き飛んだ。幸いにも日常生活には支障がないということで、これは経済発展のためにも消費に励めというお告げであろうと勝手に解釈。

この数年で購入した靴はパンチドキャップトゥ、ハーフブローグ、フルブローグとブローグばかり。フルブローグは、ロングウィングチップに嵌ってしまった。パーフォレーションは確かに素敵なのだが、いつしか自分のレパートリーから消えてしまったUチップが欲しくなる。

Uチップといってもいろいろと種類がある。おがみモカ、かぶせモカ、すくいモカ、Vチップなどなど。J.M.WESTONのGolfやParabootのCHAMBORD(公式サイトでもシャンボードと記載されているが、フランス語だったらシャンボールでは?)のようなぽってりした形が人気のようだが、J.M.WESTONならHalf-hunt、ParabootだったらAVIGNONのようなすっきりしたタイプのほうが好みであり、仕事にも使いやすいのではないかと感じていた。

初めてのBerwick

昨今の物価高、円安もあり、さらに高くなったJ.M.WESTONやParabootを買う気にはなれず、見つけたのがBerwick。こちらも値上がり傾向にあるとはいえ、まだまだ良心的な価格帯。

百貨店でも扱っているようだが、東京であれば丸の内と赤坂で直営店を開いている。せっかくなので直営店でと、丸の内店へ。店内は明るく、落ち着いた雰囲気。商品も余裕を持って棚に飾られており、フィッティングは個別に仕切られたスペースでゆっくりと靴選びが楽しめる。

店員も親切で商品に関する知識も豊富。やはり対面の買い物は良いものである。過去には、実物は見たものの、部屋に積まれた靴箱を思い出して購入を思いとどまったことが何度もあるが、今回は店のゆったりとした雰囲気と店員との楽しい会話に強く背中を押されてしまったかも。

Berwick 6823

カジュアルなUチップは雨でもガシガシと履くことを想定して、ゴム底一択。ぽってりタイプの4477とすっきりタイプの6823を見せてもらったところ、ぽってり4477のブラウンが予想していた以上にgood。ただ、ノルウェージャンのステッチが目立つところは、やはりオフィスでの使用に抵抗を感じてしまい、初心貫徹ですっきり6823を選択。

Berwick 6823は、トゥが長めですっきりとしたかぶせモカ。ストームウェルトを使っており、デザイン的にはJ.M.WESTON Half-huntと同じようなタイプのUチップ。スーツに合わせる予定はないが、ビジネスカジュアルにはぴったり。いかついロングウィングチップよりはすっきりとして、足元がスマートに見えるのではないだろうか。

最後に付け加えると、Berwick丸の内店では、プレメンテも無料でやってくれて感動。秋になったらスエードのハーフブローグの3009が欲しくなるかも。

Berwick 6823
Berwick 6823と附属品


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