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コロナ対策禍の「真の有害性」が明らかになるのはこれからだ。

これだけ見たら、3歳以下の発達に影響はなかった、と言えるかもしれないが・・・

 記事のネタになった論文をみたら、「全体的な発達の遅れ」よりも「発達の個人差」の異様なまでの拡大の方が気になりました。記事では完全にスルーされてますが、実は「発達の個人差」は3~5歳よりも1~3歳の方が拡大しています。


 特に1~3歳における「言語概念(language concept)」と「成人との社会的関係(social relationship with adults)」の個人差の拡大が目を引きます。また、特にコロナ対策禍においては保育環境の違いが発達の個人差に普段以上に直結していたことも読み取れます。そして、親の抑うつ傾向(parental depression)が発達の個人差をさらに広げていたことも・・・

プレスリリース
https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2023-07/2307_Sato_JAMA%20Ped_relj3-550ba94b72dd08b1f457a36ef22a6d4e.pdf

全文

 私自身の肌感覚にも一致していますし、そもそも2020年の段階で少なくない方々が危惧していた通りの結果です。あまりにも残酷な現実です。
 願わくば今後、この結果を否定するような調査結果が多数出てきて欲しいですが・・・
 このような現実を前にすれば、コロナ対策禍をなかったことにしたい方々の気持ちはわかります。でも、乳幼児~青年に対する影響はこれから明らかになってくることなので、なかったことになどできる訳がないですよね。


Conclusions
The findings of this cohort study show an association between exposure to the pandemic and delayed development at age 5 years. Variations in development widened during the pandemic regardless of age. Particularly, social relationships with adults appeared to drive the increased variability. Additionally, the quality of care at nursery centers was positively associated with development at age 3 years during the pandemic, while parental depression appeared to amplify the association between the pandemic and delayed development at age 5 years. It is important to identify children who have been detrimentally affected by the pandemic and provide them with support for learning, socialization, physical and mental health, and family support.

「このコホート研究の結果は、パンデミックへの曝露と5歳時の発達の遅れとの関連性を示している。パンデミック中は年齢に関係なく、発達の個人差が拡大した。特に、「成人との社会的関係」が個人差の拡大を推し進めているようだ。さらに、保育所でのケアの質はパンデミック中の3歳児の発育と正の相関を示し、親の抑うつ傾向はパンデミックと5歳児の発育の遅れとの関連を強めていた。パンデミックにより有害な影響を受けている子どもたちを特定し、学習、社会化、身体的および精神的健康、家族のサポートを提供することが重要だ。」

つまり、第9波が~、ディープステートが~、とか言ってはしゃいでいる場合ではないのだ。
社会の存続のために優先すべきことは何か、価値の順列をどうつけるべきなのか。次世代を粗末に扱う社会に、次世代育成の責任を成員の一部に押し付ける社会に未来はあるのか。
時間と金のある高齢者こそ、真剣に考えて欲しいよ。逃げ切ろうとしてんじゃないよ!

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