往生際の悪い人々について

 や~~~っと本当に5類にするようだ。5月って何やねん、今すぐせえや・・・とか、ホンマは2020年にやっとかなあかんかった事ちゃうんけ・・・とか、そもそも感染症法の対象しておく必要ないやろ・・・とか文句は山ほどあるが、まあ肯定的に受け取っておこう。
 で、これに愚にもつかないケチをつけてる頓馬が世の中にはいっぱいいるようだ。弁護士の楊井人文氏がメルマガで的確にダメ出しされていた。

あくまでも個人のメルマガの内容を参考にするので、自分の勉強のための記載に留める。

① 日本はそもそも社会保障が手厚い、国の財政が傾くほどに手厚い、という前提を忘れるべからず。別に厚労省の肩を持つつもりは全くないけど。
 国民皆保険である。高齢者の負担は1~2割、自己負担額が多い高齢者は原則富裕層である。生活保護受給者は医療費全額無料である。高額医療費制度も手厚い(👇の資料が詳しい)。

https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf

 日本の医療制度は、弱者が医療や福祉にアクセスしやすいようにできている。もちろん、不備はある。申請主義だったり、若年者に比べて高齢者を優遇し過ぎている、等の改善すべき点も多い。理想を追えばキリはないけれど、少なくとも他国とは比べ物にならないレベルなのは間違いない。
 というか、いちいち具体例を出す気にもならないが、コロナ対策禍で行われていたことこそ弱者切り捨てなのだ。限られた医療資源を公平に配分するためにも、元に戻さないといけないのだ。
 コロナ対策禍の拡大に積極的に加担し、今に至ってもデマを垂れ流し続けている医療従事者が悪目立ちしている。しかし、この医療制度を支えてきたのは、主に公的、もしくはそれに準ずる機関の医療従事者の働きによるものであることは、一応言っておく。身内びいきな発言は嫌いだし、「嫌なら辞めたら?」と言われたらそれまでだが、悪目立ちしている連中の質があまりに酷いので、一応言っておく。

② 検疫法第34条より👇
「第34条の2 厚生労働大臣は、外国に新感染症(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に規定する新感染症であつて同法第53条の規定により政令で定められる新感染症以外のものをいう。以下この条において同じ。)が発生した場合において、当該新感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため緊急の必要があると認めるときは、検疫所長に、当該新感染症にかかつていると疑われる者に対する診察を行わせることができる。」

とあり、2類以上なくても、感染症法の対象であれば、検疫はやろうと思えばすぐにできるのだ。つまり、5類でも水際対策は可能、ということ。必要ないと思うけど。

③ 5類になったら診療できる病院は間違いなく増える。こんなの考えるまでもなく当たり前のことだと思うのだが・・・
 医師の応酬義務👇(私的には、医師を過労死に追いやり、働くことが困難になるレベルに心身の健康を損なわせる最大の原因はこの法文だと思っているので、あまりこれを振りかざしたくはないけれど・・・・)
「第十九条 診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」

 応酬義務について令和元年に厚労省が都道府県に出した「応招義務をはじめとした診察治療の求めに対する適切な対応の在り方等について」という通知の、項目2(2)④「差別的な取扱い」に
特定の感染症へのり患等合理性の認められない理由のみに基づき診療しないことは正当化されない。ただし、1類・2類感染症等、制度上、 特定の医療機関で対応すべきとされている感染症にり患している又はその 疑いのある患者等についてはこの限りではない。」とある。

https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000581246.pdf

 この文書の他の項目も参照すると、「5類感染症は、内科を標榜している病院(当然クリニックも含む)で診療時間内の依頼であれば、診療は拒否できない。」ということになる。入院受け入れについても同様だ。

④ 保健所の入院調整は無くなることにケチをつけている人がいるらしいが、だから何?としかいいようがない。
 そもそも2類感染症の代表である「結核」の入院調整は、病院どうしで行っている。私は結核患者を指定医療機関の結核病床に送る立場も、結核病床の担当として受ける立場も両方経験したけれど、保健所と関わったのは発生届と入院患者調査票を提出することぐらいだった。
 私の記憶違いなのか、と思い、東京都福祉保健局の作成した資料👇の「4 結核患者への対応」を読んでみたが、間違いないようだ。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/kekkaku/kekkakukankoubutu.files/iryoukikantebiki2021.pdf

 保健所はただでさえカバーする範囲が広いのに、近年はマンパワーを削られ、コロナ前から業務逼迫状態だったのだ。彼らを振り回すような発言を繰り返すことは、少なくとも医療に関わる人間であれば控えるべきだ。

あと、👇における泉水木蓮さんの「5類化に反対するトンデモ医師たちの記録」にも触れておく、有料メルマガだが。

 彼ら「医クラ」の頓智気ぶりが酷い。少なくとも上記の内容ぐらいは調べてから、考えてから発信したら?怖くないの?と思ってしまう。
 泉水さんが取り上げている中で、私が最も汚らわしく感じたのは、この👇tweetに対する

この👇tweetだろう。

いやいや、死体検案書だから!
死亡診断書(死体検案書)記入マニュアルにも書いてあるでしょ?

 全く、酷いものだ。どいつもこいつも往生際が悪すぎる。

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