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【Season2 vol.6】JATO ATCリレー:白幡恭子さん

2020年6月よりスタートしたJATO ATCリレー Season2の第6走者は、木畑実麻さんからバトンを受け継いだハワイ大学・仙台大学所属の白幡恭子さんです!

現在、ハワイ大学マノア校と仙台大学で教員としてご活躍されている白幡さんのインタビューをお届けします。

是非ご一読ください!

ATCになろうと思ったのはいつですか?また、その理由を教えてください。

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高校三年生の時です。部活動でバレーボールをしていたのですが、怪我が原因で練習から外れることが多々ありました。その怪我が原因でリハビリを受けている際に、監督からアスレティックトレーナーという職業があると教えていただいたことがきっかけです。

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今、どんなお仕事をされていますか?

現在はAssistant Professorとしてハワイ大学マノア校・仙台大学で准教授として教鞭を取っています。研究テーマは脳振盪です。

ご自身の仕事の好きなところ、やりがいを感じることについて教えてください。

現在の仕事の好きな点は、勤務時間が固定されていない事で脳振盪の研究を進めることができたり、趣味であるサーフィンに費やす時間を作れたり自分でスケジュールを管理できるところです。

将来のアスレティックトレーナー育成に関われる事にやりがいを感じています。

仙台大学のスポーツ医科学サポート体制について教えてください。

アスレティックトレーナー室(ATルーム)では、BOC-ATCの有資格者3名がスポーツ外傷・障害に対するリハビリテーションや傷害予防トレーニングの指導を行っています。

その他にもBOC-ATC3名・日本体育協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)有資格者2名が教員として勤務しております。加えて、仙台大学附属明成高等学校にBOC-ATC 2名・JSPO-AT1名を派遣しております。

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怪我をした選手は緊急時を除き、基本的に学内の健康管理センターでスポーツ整形外科医を受診し、その医師の指導のもとにATルームでアスレティックリハビリテーションやコンディショニング指導を受けることができます。

長期のリハビリから復帰する場合、必要に応じてNSCA-CSCS有資格者と連携しベストなコンディションで競技復帰できるようにサポートを行なっています。

また、コンタクトスポーツを中心にアスレティックトレーニング部(AT部)に所属する学生トレーナーを派遣し、応急処置を中心に活動しています。AT部の活動の一環としてWBGT測定や啓蒙ポスターの作成などを通して熱中症予防に努めています。

部活動によって運動栄養学科の栄養サポートを受けており、試合前後の食事内容に関するアドバイスや日頃の食事に関する質問や悩みに対応する体制は整っています。

また、学生がいつでも相談できる学生相談室も学内にあり、リハビリで長期離脱した選手のメンタルケアを行う臨床心理士常駐しています。このようにして各専門分野の有資格者が相互協力して選手をサポートしています。

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自らの専門性で日本の社会にどう貢献できると思いますか。

ハワイでは州から財政的支援を受けて、脳振盪の啓蒙活動を行うHawaii Concussion Awareness Management Program (HCAMP)という組織があります。昨年まで研究員として 、Concussion Summit での講演やコーチ・選手に対する教育など、様々な活動に貢献してきました。

いずれは脳振盪の啓蒙活動や国際研究を通して日本と近いハワイから発信したいと考えております。

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今後の目標や展望を教えてください。

現在コロナウイルスの影響もあり、ハワイ大学・仙台大学両校にてオンラインで授業をしています。オンラインを通してハワイ大学・仙台大学だけにとらわれる事なく、自身の知識を広めていきたいです。

アメリカ・日本で大学スポーツ現場に携われた後、アメリカに戻り博士課程に進まれようと思ったのはなぜですか?(リレーを繋いで下さった木畑さんからの質問です。)

当時11年間BOC-ATCとして大学スポーツ現場で勤務していた中で、心身共に疲労困憊しておりました。そんな時毎年引率している海外研修でハワイ大学に訪れた際に、当時キネシオロジー学科長に博士課程の学生としてハワイに来ないかという提案を受けました。仙台大学とハワイ大学の関係もあり、幸運にも再度学生として勉強する良い機会を与えてもらう事になり渡米する事を決めました。

10年間学生をしていなかったので脳が退化し、最初は英語と記憶力が衰えており大変な思いをしましたが、無事今年卒業することができました。

また、これもいい機会だと思って真剣に婚活も始めました。その努力甲斐もあり昨年11月に無事結婚相手を見つけることも出来ました。主人の仕事の関係でハワイに残ることになりました。

あなたにとって、ATCは<ひとこと>で言うと、どのような職業ですか?またその理由を教えてください。

進化の途中にある職業だと思います。

理由としてはまだ職業として職域がまだまだ拡大途中にあることと、また医学の進歩に伴い新しいエビデンスを常に探求している事です。

【編集後記】白幡さん、お忙しい中インタビューにお答えいただき、どうも有難うございました。日本・アメリカで長年活躍された白幡さんのお話からはアスレティックトレーニングを様々な側面から追求されている姿勢がうかがえました。今度ともJATOの活動にご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、次回は白幡さんがモンタナ大学時代に一緒に頑張った仲間がご登場予定です。こちらも楽しみにしていてください。

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