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■就学までの道のり(第5弾)
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親子であそぼう会が終わってから数日後、就学に向けて、担任の先生との面談が始まりました。

特総センターでの就学前面談も療育センターでの医師診察もこれから・・・という時期で、何を根拠に考えたらいいのか悩むときでした。それは、保育園の先生も同様で、「四男が居心地よく生活できる環境で生活できたらいいよね」という願いは共通していました。

上の子が通っていた保育園と四男が通っていた保育園。比較するわけではありませんが、四男の保育園はどちらかというと柔軟に対応してくれる保育園。園庭で遊ぶにしても年齢問わず子どもたちが遊びたい遊びをする。室内で遊びたい人は室内で過ごす。その子その子に合わせて、スモールステップで対応していこうという考えが根付いているのです。

でも、その環境が小学校まで続くわけではない。年齢の基準に沿った内容で集団生活がスタートすることを考えると心配だよね…と感じるのは保育園の先生も同じでした。でも、1回わかれば、できれば、グーンと追いつけることを感じている先生たち。一般級と支援級の間にあるものってないのかな?とさえ思うくらいでした。

現状ある仕組みから考えると、支援級に在籍して、少しずつ一般級に行ける時間を増やしていく方がいいのかもしれないねという話で面談は締めくくられたのですが、お互い苦渋の結論というもやもやとした気持ちでした。あと半年、グーンと伸びていくと思うんだよね…と先生はつぶやいていました。

忘れられないエピソード

さかのぼること、数ヶ月前。
年長さんになって2ヶ月くらい経過した頃でしょうか。地域の方の計らいでこいのぼりを見に行くことになった時のことでした。例のごとく、子ども会議で話し合いをしていた時、(テーマは不明ですが、こいのぼりを見に行くときの話し合いだったようです)いつも黙って意見を言わない四男が手を挙げたそうです。

「ぼく、昨日みんなで作ったイチゴのジャムをお礼にあげたいんだよね」
前日に保育園でみんなと共に作ったイチゴジャムをこいのぼりを見せてくれるお礼にお渡ししたいという気持ちを伝えたそうです。
先生は驚いたそうです。いつも黙っている…むしろ会議に興味を示さずにいる四男が意見を言ったこと、その意見の内容が「おすそ分けしたい」「お礼の気持ちを表したい」というものだったことに。

この出来事は、夕方のお迎えの時に教えてくださったのですが、先生にとって忘れられないエピソードだったようで、あれをきっかけに物怖じせずに意見を言ったり、行動にも自信がついてきたような気がする。積極性やイキイキとした顔を見ることが増えてきたと、おっしゃっていました。

だからこそ、彼の可能性を信じたいって思う!と。
同席してくださった主任の先生(去年の担任でもある)も大きくうなずいていて、そんな風に温かく見守ってくださっていること、真剣に考えてくださっていること、そんな保育園で6年間生活できたことを改めて嬉しく思ったのでした。

「支援級」という希望を特総センターでは伝えようかと気持ちを固めつつあった私ですが、どこかで迷いの気持ちはありました。それは夫も同様でした。

そんな迷いがあった背景にはここ最近の家庭での様子にも関係があったからです。そんな家庭での一コマを次回綴っていきます。

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