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さあゴルフをはじめよう 2

前回に引き続き、
「大学教授が考えた1年で90を切れるゴルフ上達法」 城戸淳二 角川SEC新書
について書きます。

なぜ、これからゴルフを始める方への最良書としてこの本をおすすめするのかです。それはこの本が、初心者がゴルフを上達するための地図、ロードマップとして書かれているからです。

筆者の城戸淳二氏は、プロゴルファーでもトップアマでも、アスリートでもありません。なんと、有機ELの世界的な研究者で大学教授です。ゴルフを始められた当時は52歳で、特別にコーチについていない、とも書かれています。そんな城戸教授、週一回の練習場通いとホームコースでのプレーを通じて、実質一年もかからずにベスト89というスコアを達成されています。

これは驚異的な進歩の早さです。そんな城戸教授が、上達のためのロードマップをユーモアと自信たっぷりの文章で著したのがこの本です。これからゴルフを始めようという方にとって、何を、どういう順序で、どの程度練習すべきかを決めることは非常に難しいことですが、この本がそのガイドラインを提供してくれます。

私自身も含めて、ゴルフを始めたての頃に最もたやすく陥りがちなのが、なんとなく球数を打って、とにかくクラブとスイングに慣れようとすること。そして、少しクラブにボールが当たるようになると、今度はドライバーのフルスイングで球をできるだけ遠くに飛ばす快感に酔い、とにかく奇跡の一発を求め、偶然の260ヤードショットこそが自分にとって最高のスイングであると信じて、スイングを我流でかためていく。練習場をよく観察してみると、こういう人、多くないですか?

それが楽しみ?もちろん、それもありです。しかし、ここで重要視しているのは、ゴルフというスポーツ、ゴルフというゲームに上達すること、そして上達の効率をあげることです。十分な時間や金銭的な余裕、そして練習を続ける意志があれば、我流で固めていくのもまた、一つの方法です。実際、皆さんの周りにも、スイングはお世辞にもキレイとは言えないけれどスコアが滅法いい、というゴルファーもたくさんいることでしょう。他方、効率の悪い練習に陥ってゴルフがなかなか上手くなれず、自分には才能も時間もお金もないと諦めてしまう、でも心のどこかでもっと上手になりたいと願っている、そんな私のようなゴルファーの方が多いような気がします。

もう一つ付け加えるとすれば、一見我流に見える練習で上手になった方も、この城戸教授が提唱されている手法を無意識に使っているのは間違いないと思われます。なぜなら、城戸教授の手法は、ご自身の研究者としての「効率のよい成果の出し方を追求」した結果をゴルフへ応用したもので、成果を出すために必須のやり方をまとめたものだからです。我流であれなんであれ、ゴルフが上手になったのは、城戸エンジンを無意識に使ったと考えられます。ゴルフコーチについたとしても、おそらく城戸エンジンは非常に役立ちます。

私が最初にこの本を読んだ時、ピーター・F・ドラッカーの「フィードバックによる成長と成果の創造」に非常によく似ていると感じました。やはり、成果を出すためには、ユニバーサルな手法があり、それを愚直に実行しつづけることが、もっとも効率のよい成果の出し方であるのでしょう。

ゴルフにこれから取り組まれる方、もっと上手になりたい方には、是非この本を最初に読んで欲しいと思います。城戸エンジンを全開にして、まずご自身の目標を決め、それに従属させて練習法を決め、上達が実感できる楽しい練習をされることを願っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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