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もし片山晋呉プロが私に憑依したら

以前から、私がもっとも好きな日本人プロゴルファーは、片山晋呉プロである。もちろん、他にも好きなプロはたくさんいるが、なぜ片山プロに特に思い入れがあるかと言えば、それは一つに片山プロの身体的特徴が比較的、一般人に近いことにある。

タイガーの出現以降、ツアーでは、もう同じ地球人とは思えない超人的な身体能力を持つプロ達がひしめいてるが、その中にあって片山プロは、ご自身でも認めているように見た目はごく普通の体格である(もちろん鍛え抜かれているが)。にも関わらず、永久シード獲得、松山英樹プロが優勝するまでは、マスターズ日本人最高順位であったことに代表されるような目を見張る成績を上げられ、40代後半になってもトッププロとして活躍し続けている。

もう一つ、私が片山プロの好きな点は、進取を取り入れる姿勢と、練習に対する創意工夫と情熱が、プロ達のなかでも抜きん出ていることだ。様々な練習器具をまずは拒絶せず使ってみる。自分でも開発する。シード選手でありながら、若手プロはもちろんのこと、アマチュアやゴルフ界の外の人材にも教えを請う姿は、プロ意識の塊であることを超えて、感動的ですらある。

知恵と工夫と根気、それに勇気が加われば、体格のハンデは克服できる。片山プロが実績で示したことを大きくスケールダウンすれば、私のようなシニア年齢の初級者でも、上級者となり、飛距離のある若者と戦うことが可能であると感じさせてくれるのである。

自分も50代になって、世間では「老害」と言われる歳になりつつある。できるだけ頭を柔らかく、頑固にならず、新しいことはを拒絶する前に理解することを心がけ、学び続ける姿勢を保ちたいと願っている。大変おこがましいが、この考え方に、片山プロと共通するものを感じるから、憧れているのかもしれない。

そんな片山プロの考え方、価値観を知りたい方には、以下の書籍がオススメである。

「あなたのゴルフを上達に導く45の言葉 シンゴイズム」
著者: 片山晋呉 マーク金井 共著
出版社:株式会社マイナビ出版
ISBN978-4-8399-6029-2

共著者はマーク金井さんで、マークさんも片山プロと似た、非常に合理的でラディカルな考え方をされる「自称ゴルフ芸人」である。芸人といっても、お笑いのそれではなく、新作クラブの試打もすれば自らプロデュースしてスイングを改善するための練習器具を作ってみたり、はてはゴルフクラブ、特に大手メーカーが攻めないようなニッチな層を狙って、クラブを手掛けたりされている。マークさんの根底に流れているものは、アマチュアゴルファー、特にゴルフに親しみ始めたばかりの初級者〜中級者が陥りやすいミスを助け、良いスコアでラウンドできる可能性を極限まで高めるクラブづくり、練習方法の提案、そしてラウンド術を忌憚なく伝える、という一貫したポリシーである。

片山プロもマークさんも、非常に先鋭的な考え方をされているので、時に誤解されたり、ミスコミュニケーションが発生したりもするのだろうが、お二方に波長の合う人であれば、この本はぴったりハマるだろう。

ともあれ、この本を読んで考えた。もしも片山晋呉プロが今の私に乗り移ったら、どのようなセッティングをするだろう?

まずはスコアに大きく影響するパター。パターは三本持っているが、今使っているスパイダー(赤いロースラント)を使い始めてから、ラウンドあたりのパット数は32打位だ。パット数目標は30、欲を言えば28だから、ここはとりあえず変える必要はないと思う。

ついで最も大切なショートゲーム。これはクラブのストックがたくさんある。
まずは50°のボーケイフォージドウェッジ、同じく56°。
クリーブランドRTXジップコアの50°、54°。
さらに、PINGグライドウェッジ3.0の54°WS(ワイドソール)。
まだまだ続いて、タイトリストAP1の48°、T200の48°、キャロウェイPMグラインド58°、そしてとどめにキャスコ・ドルフィンランニングウェッジ39°、なんだかんだで9本も持っているのか。

とにかくショートゲームが上手くいくか否かは、スコアに直結する。片山プロならば、どのような状況を自分としては苦手としているのか、またそれにどのように対処していきたいのかを考えて選ぶだろうと想像する。そこで、自分の苦手状況をどのように対応したいか、リストアップしてみると以下の4つとなる。

1. 100ヤード前後を打てる確率の高いクラブ
2. 転がしで絶対にグリーンに乗せることができるクラブ
3. 40ヤードまでのピッチエンドランが簡単なクラブ
4. バンカーの難しいライからでも脱出できるクラブ

それに対処するクラブは、となると

1. タイトリストAP1 48°+モーダス105R
2. キャスコ・ドルフィンランニングウェッジ39°
3. タイトリストボーケイフォージド(2021)56°+BW105シャフト
4. PINGグライドウェッジ3.0WS 54°+ダイナミックゴールドR200

となるだろう。ただ、中古で揃えているので、シャフトがあまりにもバラバラで、これはさすがにまずい。せめて1と3で統一が必要かなあと思う。

次はアイアンセット。これは、数ある私の弱点の中でも、まずは100-150ヤードの距離の精度が、90切りの水準に達していないことがわかっている。そして選択肢は二つしかない。PINGのG30アイアンにするか、タイトリストAP3アイアンにするかの二択である。ここは飛距離では一歩譲るものの、圧倒的な易しさを誇るG30で決まり。

後は比較的話しが早い。ハイブリッドは、G410ハイブリッドしかもっていない。
フェアウェイウッドは不動のテーラーメイドM4。M4フェアウェイウッドは、私のゴルフ人生で初めて、コースで手にすることを躊躇しない長物クラブである。なんといってもヘッドの形が非常に美しく感じるし、座りもいいのでとても安心できる。当初は、銀色のカラーリングがちょっと安っぽく感じていたが、今ではもう慣れた。

ドライバーは、G410plusにスピーダーSLKという組み合わせで短尺化したものが、なんだかんだで、もっともOBが出にくいクラブなので、これで決まりである。

まとめると、
1W: G410plus, スピーダーSLK44インチ
3W:なし
5W: M4
3以下のUT: なし
4UT: G410
5UT: G410
6IーW: G30
48: タイトリストAP1 または 50:ボーケイフォージド
54: グライドウェッジ3.0WS
56: ボーケイフォージド
チッパー: ドルフィンランニングウェッジ39
パター: スパイダー

従来の下記セッティングと比べると、かなりの変化である。

1W(変更): G410plus, ツアーAD IZ-6S 45.25インチ
3W(削除): M4
5W: M4
4UT: G410
5UT: G410
6IーW(変更): タイトリストAP3
50: ボーケイフォージド
56: ボーケイフォージド
58:(変更) キャロウェイPMグラインド
パター: スパイダー
追加:ドルフィンウェッジ

次回は、この新しいセッティングでラウンドしてみて、その効果を見てみたいと思う。といっても実は、ドライバーには秘密兵器があるから。それはまあそれとして、頑張っていこう!(ウヒヒ)



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