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難しいゴルフコースのマナーを単純に理解する

これだけ、旨いこというなあという例え話は久しぶりに聞いた。

ゴルフコースではどのように行動するのが、よいゴルファーと言えるのかについては散々語り尽くされているのは皆様ご承知の通り。他に有名な言葉は「人に迷惑をかけないようにする」というのがあり、私もゴルフを始めたての頃に教えていただいたことがある。

ただ、正直、その当時はあまりピンとこなかった。というのも、ゴルフコースという特殊な環境の中で具体的にどうすれば人に迷惑がかからないようにプレー出来るのか、逆にかかってしまうのか、そのイメージがわかなかったからだ。他のスポーツ経験があれば違うのかも、とも思うが、とはいえゴルフに最も似ているスポーツとは、左様、「釣り」が一番近いんじゃないでしょうか。

引っ張ったが、思わず膝を打ったのはこの言葉。
「ゴルフコースは公道と同じ」
確かに。

まさか生まれてこの方、公道を使ったことのない人はいないでしょう。
誰もがイメージしやすく、具体的にイメージ可能なこの言葉こそ箴言ではありますまいか。

ゴルフコースも公道も、どちらも進行が速すぎても遅すぎてもいけませんね。前の車が発進しているのにいつまでもモタモタしてはいけない。逆に、前車がつかえているのに、あおったりするのは論外である。ゴルフも同じで、前の組が進行したら自分たちも速やかに続くべきである。ただし、前の組へボールを届かせてはいけない。それは追突と同じことだ。

公道を汚してはいけないのも、まず常識と言えるでしょう。ゴミや吸い殻を捨てたり立ち小便をしたりしてはいけないのは、道路もゴルフコースも同じこと。

道路に損傷を与えてはいけない。これも一例をあげますと、縁石やガードレース、街路樹などを破損してはまずい。悪気はなくやってしまったら、自分で修復するのは難しくとも、せめて管理者へ連絡するものでしょう。ゴルフコースは、丈夫な道路よりもよほど脆く繊細なものだから、芝を剥がしたり、グリーンへボールが着弾して凹んだり、バンカーに足跡や打痕をつけてしまったら、自分で出来る限り速やかに修復するのがよい。

騒音を発しては、はた迷惑である。例外は、危険を知らせるクラクションで、ゴルフでは自分の球がコース外に打ち出されてしまうことが最大の危険である。この時ばかりは声を張り上げて「ファーーー(Fore!)」と叫ぶべし。逆に、他の組に迷惑をかけない程度の音量での会話は、道路でもコースでも問題ない。黙りこくってプレーしろ、などと要求するのも厳しすぎる(競技は別)。

追い抜きは前後左右、くまなく安全を確認出来たときに限られる。
上級者と違って我々は、ティーショットが左右に散らかるのが普通である。そんな時、ついつい打順のプレーヤーよりも前に出てボールを早く見つけたくなるものだが出来る限り避けた方がよい。
公道で追い抜きの機会がめったにないように、ゴルフコースでも打順プレーヤーよりも先行することが、そのリスクに対して正当化されるケースは少ない。私は、打順プレーヤーの正面側エリアに自分のボールがある(と推定される)場合は先行しない(昨日練習場で打ったスライスやシャンクを思い出したまえ)。
背面側エリアの時には、そのプレーヤーのクラブ選択をみて限界までフックしても絶対にボールは飛んでこない(そのクラブでこっちに打とうと思ったら、左つま先をクラブヘッドで叩き潰すしかないな)場合にのみ先行して球探しすることはある。
もし、そのプレーヤーが林の中にいるのなら先行するより、ただちに車間距離をとることだけが重要だ。他に考えることはない。

要は、道路と同じく、ゴルフコースも皆の共有物なのである。道路を歩いていて、あるいは車を運転していて、やってはいけないことはゴルフコースでも同じである。

こう書くと、あれもいけないこれも行けないゴルフって面倒くせーと思われるかもしれないがそれはむしろ逆だ。道路交通法をガチガチに守っている人はごく稀であるし、そういう人は必ずしも運転が上手と言われないものだ。自分が運転していてもミスをすることはしばしばあるが、それでも幸い大きな事故はせずに済んでいるのは、全体として秩序が守られていることと、人間は完璧ではなくミスをするもののという前提で、お互いに気をつけ合っているためだ。

ゴルフコースでも完璧なマナーや行動を求めるのは非現実的であるし、自分がそれを目指すのは自由だが、他人にそこまで完璧さを求めても始まらない。競技でなければ、80%位マナーを守ってもらえたら上出来。本当に危険な行為以外は怒らず受け流すくらいが、ちょうどいいように思われる。遊びとしてのゴルファーは、まずは安全であること、次いで楽しむことが大切である。

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