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映画ブラックウィドウいよいよ公開

「かつての私には何もなかった。だけど、私はこの仕事を手にした。この家族を手に入れた。けれど、永遠に続くものなんて何もない」。ファン待望の単独映画の予告編は、ナターシャの独白から始まる。

エンドゲームで仲間を蘇らす為に決断したナターシャ、冒頭、仲間を失う事をあたかも知っているかの様な台詞だった。時系列的には過去のロシア時代やキャプテン・アメリカ/シビルウォー(2016)と言われているのは、エンドゲームで命をソウルストーンに捧げたナターシャの想いとして語られているのか。

鏡に映る顔を見つめて、ナターシャが思い出すのは、かつての自分と、旧友クリント・バートン/ホークアイやニック・フューリーの表情。ソコヴィア協定での意見の食い違いからアベンジャーズが分裂に追い込まれた直後が舞台となる。

「急いで発たねばならないと聞いたぞ」。ナターシャに語りかけるのは、ウィリアム・ハート演じるサディアス・“サンダーボルト”・ロス長官だ。「このごろ大変なので」と答えるナターシャに、サディアスは「それで、何をするつもりなんだ?」と問う。するとナターシャは、「いろんな人生を生きてきましたが、自分の過去から逃げるのは止めたんです」。

サンダーボルトロス長官は、今作で若返っている様子。キャプテンマーベルのニックヒューリー同様の技術だと思われるが、何歳若返る事になるのか。ソコヴィア協定で同志であるはずだったナターシャがロス長官やトニー・スタークを裏切り、スティーブ・ロジャースらと共に消えた。ロス長官の登場シーンは、アメリカ陸軍と共にナターシャを捜査しているという事だろうか。

銃を構えたまま洋館に入っていくナターシャは、「あなたがいるのは分かってる」という女性の声に、「私もあなたがいるのは分かってる」と答えた。「それじゃ、大人同士の話でもする?」。次の瞬間、ナターシャの前に現れたのはイェレナだった。「私たちが?」。イェレナが答えると、2人は激しい格闘に突入する。銃をつかみ、拳をふるい、ナイフで切りかかるのだ。イェレナが倒れると、ナターシャは「会えてうれしい、“妹”に」と一言。すると、イェレナは「どうして家に帰るの?」と尋ねた。

妹と呼ぶのは、かつてともに活動し、深い関係にある事が予想できる。その活動は、過去作で示唆され続けながらも、未だに謎に包まれたKGB時代の事だろう。イェレナの戦術はナターシャに類似しているようにも見える。

画面に次々と映し出されるのは、煙の上がる平野、建物の屋上、高く建てられたポール、何かを監視しているように見えるモニタールーム、ヘリコプターが飛ぶ背後には雪山、ヘリから橋上に飛び降りるナターシャ、そして訓練に励むスパイたち。

「私たちには終わっていない仕事がある。すべてが始まった場所に戻らないと」。

車から上半身だけ出し、弓を引く男の正体は、兼ねてより噂されているタスクマスターだろう。彼は“写真的反射”(フォトグラフィック・リフレクシズ)という記憶能力を持っている。これは一度見た相手の技や身のこなしを完璧に覚えることが出来るというもので、それらを訓練した後に自分のモノに出来てしまう恐るべき人物だ。この写真では『弓』を引いている。
MCU+弓=ホークアイだが、彼の能力から推測すると、面識があるのか。はたまたホークアイなのか。

ホークアイは左腕で弓を引くので、この想像は空振りかも知れないが....

ナターシャは「確かなことがひとつある。これはとんでもない再会になるってこと」と口にする。そして、かつてナターシャと関係があったらしい女性メリーナ(原作では母にあたる)と、男性アレクセイが登場する。

アレクセイは“ソ連版キャプテン・アメリカ”というべきレッド・ガーディアンのスーツを身にまとい、笑いながら「まだ着られるぞ」と一言。「家族の仲直りだな」とアレクセイが言うと、イェレナは目をそむけ、メリーナは「あなたは太った」。ナターシャは笑顔を浮かべ、アレクセイの顔を覗き込む。

やる事があると家族に戻ったナターシャ、妹分のイェレナ、メリーナ、そして原作では元夫であるアレクセイ(アレクサ ではない)は久々に結集するが、チームナターシャと言って良いだろう。

▶︎チーム・アイアンマン

▶︎チーム・キャップ

▶︎チーム・ソー(暇を持て余したソー)

▶︎リベンジャーズ

11年間のMCU作品で、カマータージ、アスガルド、ワカンダ、ガーディアンズオブギャラクシー、様々なチームが魅力的に活躍したが、本作で初登場となるナターシャの家族は、過去を紐解く鍵であり、故郷、旧友、そしてかつて愛した男の構成によるもので、作品に大きく影響を与えそう。エモーショナルになりそうだ。

黒いスーツの男と格闘するアレクセイ/レッド・ガーディアン、ヘリから攻撃を仕掛けるイェレナ、そして高所から真っ逆さまに飛び降りていくナターシャと、その命を狙う素顔の見えない集団。ナターシャはなぜ“家族”のもとに戻ったのか、彼らの狙いは何か。そしてタスクマスターの集団は何をたくらんでいるのか。物語の中身は、まだ明らかにされていない。

↑キャプテンマーベルを勘定したのはサイコーだ。スカーレットは、それぞれの作品当時のナターシャを感じ取り、髪型で表現している為、そちらもぜひ注目してほしい。今作はシビルウォー以降となるが、ソコヴィア協定に調印しなかったチームキャップは追われる身となっているが、逃走中で変装の為に赤髪から金髪に扮したナターシャは見られるだろうか。

そして、追う側として若返りを見せるサンダーボルトロス長官は、原作のコミックでレッドハルクになり、ヴィランをチームアップする「サンダーボルツ」についても、映画制作が報じられている為、今作での伏線も楽しみの一つになっている。

最後に1つどうしても気になる考察がある。それは、上のポスターである。左側にイェレナ、右側にアレクセイとメリーナが配置されている。人数的な配分であれば、イェレナは右側でも決しておかしくない。左側はイェレナの他3人に見える為、バランスは良くなるのに、左側だ。これは何を表しているのか。原作コミック通り、ブラックウィドウは複数いると見られているが、左側はヴィランの立ち位置ともとれる。タスクマスターとの関係は。

映画『ブラック・ウィドウ』は2020年5月1日(金)日米同時公開。

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