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諦めから生み出される“生”


いつも「行動を変える程の覚悟はどうしたらホントに持てるのか?」という事を考える。


学生で受験やクラブ活動をする。
私は中学生の時も高校生の時もなかなか勉強に身が入らなかったし、クラブ活動もとても中途半端にしていた。
そんな状態ならば1時間あるいは2時間も勉強に向かい合えばため息しか出なかったし、効率が上がるはずもなかった。
もちろん、結果としての成績も上がるはずもない。

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勉強を始めるまでに時間がかかり、一旦は何時から始めると決めてもズルズルと後ろへ時間を引き伸ばし、ようやく始めた頃には眠たくなってラジオ番組を聞きながらとか、寝っ転がってダラダラとなんとか1時間、2時間をやり過ごす。
別にこれは勉強に限ったことではないだろう。
仕事や転職の時ですら、こんな調子でズルズルと何年も経過している人はきっと多いと思う。

いつも失うのは時間ばかり。

将来や人生の事を真面目に考えてと若い時に言われてもピンとはなかなか来ない。
こころを入れ替えてと言われて、入れ替えたつもりが行動にはほとんど反映されない。
自分でも「このままではいけない」とわかっちゃいるけど、車は急に曲がれない。時間だけは当たり前に過ぎていく。

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人間、やらない理由、やれない理由を考えるのはとても得意でいくらでも思いつく。
他人が心配して親身に忠告してくれてもああ言えばこう言い、思いつく限りの言い訳と自己弁護を繰り返す。

 何がいけないのか?
 何が変われば行動が変わるのか?
 やる気なのか?
 根性なのか?
 それとも気合いか?

私が考えを2つのケースを例えに答えを伝えてみたい。

1つ目は、あなたが真剣を手に持って相手と対峙している状況を想像してほしい。相手は強いか弱いか、それもわからない。わかっているのは相手の刀に触れれば身が切られ、骨が折れ、血しぶきが飛び散り、とても痛い思いをするということ。
切り合いは既に始まり、背中を見せれば確実に後ろから追われて切り殺されること。だから、やるしかない。
この時に私が生き残る可能性は果たして何をもって高くなるであろうか?

 気合い?
 根性?
 やる気?

どうもどれもこの場では役にたたない様な気がする。

2つ目は、先の大戦末期に日本がやった神風特攻隊の体当たり攻撃。
爆弾を抱いて片道の燃料だけを入れ本土を飛び立ち、沖縄辺りにたむろするアメリカ艦隊めがけて飛行機ごと体当たりする。
特攻隊員たちは、自ら志願した者も多かっという。
彼らは果たしてどこで死ぬ覚悟を決めたのだろうか?

 志願したときか?
 遺書を書いたときか?
 別れの盃を交わし盃を叩き割ったその時か?
 航空機に乗り、人々に送られて本土を飛び立った時か?
 沖縄に向かう途中か?
 私たちの生が生きる瞬間がある。


それは物理的な生命というよりも、その存在の輝きが生きると言う方が適している。
それは気合いややる気の様なエネルギー値を上げる作業と真逆のエネルギー値をゼロにした瞬間に放たれるものなのだ。

相手に真剣で対峙した時に、すべきことは自分の生への執着を捨てること。命を捨ててこそ、命を拾う可能性が生み出される。
命への執着は迷いとなり、おそらく全ては後手にまわることだろう。生への執着を捨てて全身全霊で斬り込んだその先に少し生への光が灯されている。

特攻隊員がたとえどんなに「覚悟した」「命は惜しくない」と意識上で納得したとしても、人間である限り死から遠い時空でそんなに簡単に命を捨てられるものではない。
特攻隊員が死を本当に覚悟するのは敵艦が視界に入り、敵艦から無数の砲撃が自分に向かって放たれたその時、一気に死を受け入れ、ひたすら敵艦に体当たりすることだけに生を放つことになる。


私たちが何かをするときまず最初にしなければならないこと。
それは、、諦めること。

諦める。
勉強しなければならないのだと諦めるのだ。
クラブ活動しなければならないのだと諦めるのだ。
言い換えれば、目的以外への執着を全て捨てるということになる。

仕方ない、仕方ないと何度も繰り返し心の中で繰り返し言い続けること。


 諦めなければ苦しむことになる。
 諦めれば苦しみから解放される。 
 苦しみから解放されれば生が輝き出す。

もう一度言おう。                

何かを始める時にまずなすべきは、諦めること。
実はそれが成果を左右する大きな理由なのだと思う。

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(認定)特定非営利活動法人ジャパンハート 創設者・最高顧問。小児外科医。1995年、ミャンマーで海外医療活動を始め、その後、カンボジア、ラオスと活動の幅を広げる。現在も年間3分の2を海外活動地での医療活動にあてている。 https://www.japanheart.org/