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十月大歌舞伎『荒川十太夫』上演記念神田松鯉 神田伯山 歌舞伎座特撰講談会

十月大歌舞伎で上演される、忠臣蔵外伝よりの「荒川十太夫」。その上演記念の歌舞伎座での講談会。神田松鯉と伯山の親子会である。講談師の歌舞伎座への出演となると、大正時代、一九二五年まで遡らないといけない。実に九七年ぶりのことだそうである。

十月に上演の「荒川十太夫」は、神田松鯉先生の口演を歌舞伎に翻案したもので、その上演に先駆けて、松鯉先生の「荒川十太夫」が口演を行った。歌舞伎座はやはり広い。伯山師は、もちろんそれを相当に意識しているのであろう、普段に比べて所作がかなり大きい。遣り過ぎと映る向きもあるやもしれぬが、この広さであれば、その意図は極めて適切であるという印象。松鯉先生はこの講談会当日(九月二十八日)が傘寿の誕生日。とてもめでたい。ちなみに、蛇足だが私もこの日が誕生日。松鯉先生と同じ誕生日だなんて、なんと嬉しいことだろうか。一期一会の講談会。来月の「荒川十太夫」の上演も実に楽しみである。ところで、夜の部の開口一番で高座に上がった、伯山師の弟子の梅之丞。さぞかし緊張していたと察するが、その様子を微塵も(かな?)感じさせず堂々たる高座であったことを付け加えておきたい。


9月28日(水)十月大歌舞伎『荒川十太夫』上演記念
神田松鯉 神田伯山 歌舞伎座特撰講談会

神田松鯉傘寿を祝って
梅之丞 寛永三馬術〜出世の春駒
伯山 赤穂義士銘々伝より 安兵衛駆け付け
   赤穂義士銘々伝より 安兵衛婿入り
  〜仲入り〜
特別鼎談 神田松鯉 神田伯山
     特別ゲスト 尾上松緑
     MC 吉崎典子
  〜仲入り〜
松鯉 赤穂義士外伝より 荒川十太夫

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