サイクルタイムを短縮したい。品質は守りたい。

こんにちは、ものづくり王国にっぽんの運営をしています、とも(@Japan_MFG_Tomo)です。

普段は技術の勉強をしながら、主に社内外のコミュニケーションのお手伝い、時に通訳業務なども行っています。

今回は前職で課題になった「コストアップの解消」で役に立った、加工時間計算ツールを紹介します。


<ツールの目的>

  • 加工時間を短くしたい

  • 不良率を下げたい

  • 純粋に、現状の加工時間を知りたい

こんな人に役に立ちます。

加工時間の短縮、不良率とのかかわり方についてはこちらに関連記事を書いているのでよかったらどうぞ。

参考記事:加工条件改善案の考え方について。最適な加工条件って何ですか?

サイクルタイムの計算の仕方

サイクルタイムは
サイクルタイム=加工距離÷送り速度
という式で計算できます。

NCプログラムの1行1行に、軸移動距離、送り速度が指示されているので、
それを1行1行計算していき、最後に足し算すればサイクルタイムが計算できます。(実際は設備の加減速時間などの誤差もありますが)

サイクルタイム計算ツール

エクセルのVBAと関数式で、サイクルタイムを計算できるようにしています。

現状では
G00
G01
の直線送り

X軸直線移動
Y軸直線移動
Z軸直線移動
W軸直線移動(第二主軸のX)
U軸直線移動(第二主軸のX)
V軸直線移動(第二主軸のX)
A軸直線移動(X割り出し軸)
B軸直線移動(Y割り出し軸)
C軸直線移動(Z割り出し軸)
に関する移動時間

回転数S
送りF
に対応しています。

送りFの数値が小さいときは、送り「量」として計算する事で、G98G99にまつわるGコードの重複を避けています。

また、座標に関するコードは
G90
G91
どちらも対応できるようになっています。(プリセットが無いので、最初のG90/G91はNCプログラムの最初に設定してください。)


サイクルタイム計算の仕組み

サイクルタイム計算の仕組み

計算の仕組みは、NCプログラムの各行から座標に関する情報、速度に関する情報を取得して、それをもとに距離÷速さの時間の公式で計算をするというシンプルなもの。

電卓で計算するよりも早く結果を得られる利点があります。


サイクルタイム計算ツールを使う利点

加工工程の改善を考える時に、
現状と変更後の加工時間比較を行えます。

  • 加工時間を短く、品質は確保したい

  • 品質を向上させたい、加工時間は変えたくない

こんな時に役に立つアイテムです。


サイクルタイムと品質の関係を壊したくない

加工時間が短くなっても、品質が悪くなればそれは改善ではなくて「改悪」です。

一番簡単な改善方法がこれ
「Cpkが十分に高い部分の加工条件を攻める」

すると不良率が目に見えて変化しない(どのみちほぼ不良は発生しない)状態で加工時間の短縮が図れます。


サイクルタイム計算ツールのダウンロード

サイクルタイム計算ツールのダウンロードはこちらから。
もし興味があれば、使いつつ遊んでみてください。

皆さんのフィードバックがあって初めて改善ができるので、価格は発売記念価格で500円とします。
ただし、不具合について、状況を含めて積極的にフィードバックを頂ける方にのみお勧めします。

注意点
Microsoft Excelのマクロ機能を使っています。
マクロに対応していないバージョンの場合は正常に動作しない事が考えられます。
商材の都合上返品は出来かねますので、ご購入前に必ずご確認くださいませ。


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