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大きいのは不安よりもワクワク。自由な雰囲気の中で技術とビジネスモデルを学び続ける


2020.12.02現在
Japan Digital Design(以下JDD)でデータを用いた開発と実装を手がける
澤木 太郎。カメラの研究開発の中で機械学習と出会い、データにも精通するようになりました。そんな澤木が、データサイエンティストとして感じているJDDの魅力と描くキャリアについて語ります。


サービスの開発と実装のすべてのフェーズに携わる

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2020年現在、私の業務は主に機械学習モデルの開発と実装です。開発と実装はいくつかのフェーズに分かれています。

まず企画フェーズです。こちらから「こういう技術があるから、こんな課題が解決できそう」と提案にいったり、逆に「こういう課題があるから機械学習で解決できないか」といった相談を頂いたりします。その内容が、実現可能であり、効果が期待されるのであれば次の段階に進みます。

次は、実際に必要なデータを集めてモデルを開発し、プロトタイプをつくるフェーズです。そのあとは、検証を経て、うまくいきそうなら実際に使うフェーズにいきますし、上手くいかなそうであれば、もう一度PoCフェーズ検証を行います。

そうした段階を経て、最終的にいけそうであればプロダクトとしてリリースして運用フェーズへと移ります。基本的に私はそれらのすべてのフェーズに関わっています。

具体的な案件でいうと、中小企業向けのオンライン融資サービス「Biz LENDING」が最も表に出ているサービスだと思います。

これは三菱UFJ銀行のサービスで、中小企業が資金を調達する際、決算書の提出等の手続きなしで、すばやくオンラインで資金の借り入れができるものです。銀行の口座データを見て信用度合いを測って融資するため、決算書の準備など面倒な手続きが軽減されます。JDDではこのサービスにおいて審査モデルを提供しています。

顧客の要望と技術のギャップをつなぐ。好奇心から、変化を求めJDDへ

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2009年、新卒で株式会社リコーに入社し、特殊な技術を使っていろいろなカメラをつくる部署に配属され、産業用の車載カメラや工場で使うカメラなどの開発を行っていました。

入社一年目から顧客先にいくことがあり、仕様を決めたり、提案したり、営業のようなことを研究開発しながらやっていました。当時の経験から、エゴな製品を世に出すというよりは、顧客から声をいただいてそれを形にすると言う、マーケット重視な姿勢を身につけました。この経験が後に、顧客の要望と技術のギャップをつなぐことを意識して仕事に取り組むことにつながりました。

当時はカメラモジュール製品を企画して研究開発していましたが、それだけではスケールしないと思っていました。というのも、システムやITのソリューションも含めて大きな範囲で考えなければという課題感を、自分の中でも部署としても持っていて。なので、画像を何に使うか?といった、より上位の部分をやりたいと感じていました。

そうして、画像の解釈をして何かアクションを起こすプロダクトを考えていた時に、たまたま機械学習というものがあると知りました。知ったのは2014年ごろで、ちょうどディープラーニングがブレイクし始めたタイミングだったので、今から勉強すれば間に合うのではないかと思い数人で勉強し始めました。

そうした中で、モジュールで売っていく製造業に限界を感じ、他の業界も見てみたいと思い始めました。とくに今後も需要が見込めて成長する可能性がある業界という観点から、医療系・エネルギー系・金融系に興味を持ちました。

当時はメーカーに所属していましたが、グループ会社にリース会社があったので、先ずはリース会社向けの企画を提案しようと思い、実際提案をしにいったらトントン拍子で話が進みました。

その後、ちょうどリリースを終えたタイミングでたまたまエージェントから紹介されたのがJapan Digital Designでした。話を聞いてみると、今やっていることと大きくは変わらないのに、とてもおもしろそうだと感じました。

2回目の面接でCEOの上原と会ったのですが、銀行員っぽくない柔らかい印象を受けました。新しいことをしたい、行ったらおもしろいことがありそう、そういった期待感を抱きました。

私は飽き性なところがあるので、新しいことに取り組む際に、不安よりワクワクが勝る部分があるのかもしれないですね。


JDDの魅力。最も大切なのはビジネスモデルが
イケてるかどうか

JDDに入社して感じたのは、その規模感から来る変化でした。

リース会社でも保有するデータは多かったですが、JDDはより多くのデータを保有しています。この点は、データサイエンティストにとってそのアセットを使えることを意味しますので、とても魅力的に感じています。

また、JDDはグループ会社や協力会社から出向してきている人も多いので、人の流動性の高さは特徴的かもしれません。いろんな人に会えるのはおもしろいです。チームという概念があまりなく、プロジェクト毎に一緒に働く人が変わるイメージですね。

実は私自身、あまり自分のことをデータサイエンティストだと思っていないんです。どちらかと言うと、これからくるであろう他の新しい技術分野をもっと勉強しないといけないと強く思っています。あとは、たとえ技術系の人だとしても、ビジネスモデルをある程度は知っておいたほうがいいと考えています。

というのも、もちろん成功体験をしていくことが成長につながりますが、ビジネスモデルがイケてないと、どれだけ頑張って良いものをつくっても持続しません。そうなると、やってきたことが無駄になってしまい、成長できる機会が失われてしまいます。自分でビジネスモデルをつくる必要まではありませんが、今関わっているプロジェクトのビジネスモデルがイケてるかどうかを見る眼は養っておいたほうがいいですね。

例えば現時点でいうと「Biz LENDING」は、まだ国内のオンライン融資マーケットが発展途上であり、これからどうなっていくかは未知数だと思っています。根本的にはニーズがあると思うので、これからどのようにしてマーケットが拡がっていくのか興味はありますね。

JDDで感じる自由なカルチャー。M-AISとして、個人として未来を描く

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2018年にJDDに入社してはや2年たちましたが、まだまだやりたいことがたくさんあります。

まず、全体としてM-AISの部署は単独で動くことが多いので、エンジニアやデザイナーと全員で創り上げるプロダクトを開発していきたいと考えています。

個人のキャリアとしては、時代の流れにあった技術と、得意な技術を組み合わせていきたいですが、まだ具体的に見つかっているわけではありません。フィンテック自体にこだわってはいませんが、ブロックチェーンなどには興味があります。今後チャレンジしていきたいことのひとつですね。

M-AISの特徴として、基本的にはMUFG各社からの依頼を受けプロジェクトを進めていくことが多いです。銀行出身者が多いので、技術分野をバックグラウンドとしている人が少ないことに最初は不安を感じましたが、実際はとても自由にやれている環境がありますし、それはそれで特徴的なカルチャーかもしれません。

今後も技術自体の研究は深めつつ、このビジネスは誰が必要としているのだろうか、と考えることを大切にしていきたいです。